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スケールの違い
しおりを挟むある異世界の高名な魔法使いの残した言葉に、こんなものがある。
元来、生物というものには、その特性は異なるものの、知性というものが存在している。
例えば、人間は当たり前として、動物、虫、植物などと言ったもの。微生物やウィルスに至るまで、知性が存在しているというのだ。
それは、単純なものから複雑なものまでさまざまではあるが、だが、それを推し量るための一つのパロメーターとして、スケールというものがあげられるだろう。
スケール、それは、その生物の寿命、あるいは何年生きてきたかに左右されるパロメーターだ。
つまり、時の流れをどういった速度で感じているかというものだ。
人ひとりに注目してみてみても、早く感じることもあれば遅く感じることもある。
ならば他の生物ならば、その速度が異なるのは当然だろう。
例えば、、あるネズミは、町に住んでいた。
そのネズミは、動きがとても素早かった。
街中を歩く人の間を縫うことなど、朝飯前だった。
だが、それは彼が素早いからというよりも、他のどうぶつがのろまだったのだ。少なくともそのネズミにとっては。
だが、、その速度ゆえに、ある時彼は寿命で死んでしまったのだ。
その速度で常に動いていたゆえに、彼の体は疲労でもたなかったのだ。
そして、、他の例を挙げるならば、ある木があった。
その木は、何万年も生きていた。
その木にとって、世界とは絶えず流動するものであった。
比喩ではなく、周囲の動物、植物は、生まれた途端に成長し、死んでゆく。地形も絶えず右から左へと流れてゆき、高低差や、川の流れ、島の形も常に水が流れるがごとく変化してゆくものだった。
それを生かしてその木は、実をつける年や、成長する速度を調整していたのだ。
だが、、そのスケールの長さゆえに、目の前の脅威、、例えば大型のモンスターの踏みつけには対処できなかったのだ。
このように、スケールといものは、長くても小さくても良いというものではない。
ならば、、自分でその長さを調整できるとしたら、最強ということなんじゃないか。
高名な魔術師はそれを操るために日夜研究を続けていたという。、
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