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第1章・部族塊

1匹目・族長ドガ

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ドガは水鏡みずかがみを見ていた。
夜の暗い部屋の中で、自らの姿を写して心を研ぎ澄まそうとしていた。
部族のおさとなってからの毎晩の習慣であった。
「もう30年か・・・」
その3倍以上の時を過ごしたであろう『古きつぼ』の中にたゆたう清き水に、我が老いた姿が写っている。
触覚も曲がり落ち、額皮ひたいがわの重なり具合も薄っぺらいものとなってしまった。顎角あごつのも柔らかくなってしまっており、若い頃にあった 威厳いげん 微塵みじんも感じなくなっている。
自分でもこんな事を思うのだから、他の者共などがどう思っているかは推して知るべしだ。
上半身きゃくを3本使って精神統一の為の印を組む。
すると、見かけの老いに対する自分の不安が軽減されてゆくのが感じられる。その弱き心が落ち着いてくると、自然の流れに任せる力強き心のりようを積み重ねる事ができるのだ。
それは「まだまだ若い者には負けはせぬぞ」とそう思いながら眠る為の、毎晩の作法となっていた。
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みんなの感想(4件)

2016.12.13 ユーザー名の登録がありません

退会済ユーザのコメントです

蟻井草也
2016.12.13 蟻井草也

うん。頑張って下さい。
私も頑張って書くよ。ぼちぼちやけどね? (笑)

解除
あみ
2016.12.07 あみ

そうなのですね~!楽しみにしています!

蟻井草也
2016.12.07 蟻井草也

うん。
お楽しみに~!(≧∇≦)

解除
あみ
2016.12.07 あみ

虫の長老さんですか?この後どうなるのかな?予想が出来ません笑

蟻井草也
2016.12.07 蟻井草也

どんどん虫が出てくるのだけは決まってます。

解除

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