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天高く陰謀巡る秋
告白は恥ずかしいです
しおりを挟むこういうのを、どう説明したらいいのでしょうか。本当に困ります。
女は度胸ということで、思い切って……でも恥ずかしい。
「麻帆佳、百面相するくらいなら気持ち吐き出して」
ソファに座った旦那様が苦笑しながら言ってきます。というか、ソファについたんですから、おろして貰えませんかね。
「おろさないよ。麻帆佳の百面相を間近で見たいから」
なんだか旦那様が、少し意地悪ですよ。
「一緒に暮らして半年。こうやって麻帆佳を抱きしめてのんびりできるなんて思っていなかったから」
「それと、私の百面相を眺めるのに何か関係が」
「あるよ。だって、それくらい傍にいれて、麻帆佳のころころ変わる表情を独り占めしているってことだし」
私よりも旦那様の台詞のほうが砂糖吐けるわ! ここに千夏と花音がいたらそう言ってやりたいくらいですよ。
ええい! 女は度胸です!
「……わたし、いつの間にか旦那様が好きになってたみたいです」
「え? よく聞こえない」
むぅ。いくら下向いてたからって、酷すぎですよ!
「私はッ、旦那様が好きです!」
ああああああ! 恥ずかしい!! あとは逃げるだけです。
……旦那様ぁ、恥ずかしいので離してください。
「一つ不本意なんだけど」
どうして旦那様が不機嫌なんでしょう。
やっぱりグラマラスな女性の方が……。
「余計なこと考えなくていいから。さっきの言い方だと、麻帆佳だけが私を好きみたいな言い方だったからね」
あ、そうですね。旦那様はもてるので、他にも旦那様を好きになる女性はいっぱいいるでしょうし。私の従姉とか。
「あのねぇ、私が言いたいのは一つ。麻帆佳の一方通行みたいに言ってほしくなかったってこと」
「……はぃ?」
意味が分かりません。
「私は、麻帆佳を愛してる。その気持ちを忘れて欲しくなかっただけ」
……ん? どういうことでしょう。
「不思議そうな顔をしないで。言い方を変えようか。
……私も麻帆佳を愛しているよ」
いやぁぁぁ!! 耳元でそんなこと言わないでください! 腰が砕けそうです!
結局、旦那様が言いたかったのは「相思相愛なことを文面にいれて」ということでした。まる。
正直、んなことどうでもいいです。とりあえず、おろしてください。
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自分で書いていてなんですが、とりあえず思ったこと
「龍雅めんどくせぇ」
でした。自分のこと好きだって分かったからいいじゃんとか思ったんですが、奴は「ロマンチスト」なもんで
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