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第29話『そうみたいですね。酷い状態になってます。みんな傷つけあって』②
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私は激しく争いを続ける陰魔さんとエルフさんを横目に見ながら、レーニちゃんに抱きかかえられて陰魔さんの里の中を走る。
しかし、どうやら陰魔さんの中でもエルフさんに対抗できる者もいるらしく、里の奥へと進むと、エルフさんを逆に倒している陰魔さんも居るのだった。
「ふ。聞いたことがあるぞ。エルフ。貴様らはビッ〇のフリをして、とんだロマンチストだと」
「な、なに!?」
「貴様らには運命の相手が居るんだろう? 魂で繋がった運命の相手が、だからこそ色狂いなフリをしながら、その相手を探している。素晴らしい事じゃないか。だが、考えた事はあるのか? お前のその行動で運命の相手とやらが、お前に対して疑いを持つ可能性をな」
「疑いだと!?」
「そうさ。浮気だよ。浮気」
「私はその様な事はしない! 運命の相手が見つかったのなら、後は運命の相手だけを……」
「甘い!!」
「うっ」
「その様な考えなど相手には通じない! 故にお前の運命の相手はこう考えるだろう。『相手も浮気してるし。私も少しくらい良いかな』とな」
「ぐわぁぁあああ!!!」
「『一晩くらい。だってあの人も、私以外の人と寝てるんだもんね』」
「ぐぅぅううううう!!」
「これで終わりだ!! 『あのね。私のお腹にね。あなた以外の子供がいるの』」
「うわぁぁぁああああ!!」
「ふっ。愛とは口ではなく行動で示すものだ。いつまでも貴様らエロフの好き勝手にされてたまるか!」
大きなダメージを受けて倒れてしまったエルフの方を足で踏みつけ、高笑いしている陰魔さんと、そんな陰魔さんに襲い掛かるエルフさんに隠れながらレーニちゃんは奥へと進む。
そして、私たちは遂に陰魔の里の最奥にある祭壇の様な場所にあった私を見つけるのだった。
「見つけた! これで」
「これで、完全な姫様が手に入るという訳だ」
「っ!?」
その突然現れた何かは、レーニちゃんを弾き飛ばし、私をレーニちゃんの手の中から奪い取った。
そして、私の体の前に移動して高笑いをする。
「ふはははは!! 感謝するぞ。小さなエルフよ。抜け殻であった姫様の魂をわざわざ運んでくれるとはな!」
私は陰魔さんの手の中で、レーニちゃんに手を伸ばすが、陰魔さんは私をしっかりと捕まえていた為、逃げる事は出来なかった。
しかし、こうなる事は既に予測済みだ。
こうなる事は容易く予測されたからこそ、私たちはレーニちゃんと私を囮にして、本命であるリアムさん達にこの瞬間を狙わせたのだから。
そして、リアムさん、フィンさん、カー君、キャロンさんが、聖人の証の力を使って、私を捕まえている陰魔さんに仕掛けた。
しかし、どうやら陰魔さんの中でもエルフさんに対抗できる者もいるらしく、里の奥へと進むと、エルフさんを逆に倒している陰魔さんも居るのだった。
「ふ。聞いたことがあるぞ。エルフ。貴様らはビッ〇のフリをして、とんだロマンチストだと」
「な、なに!?」
「貴様らには運命の相手が居るんだろう? 魂で繋がった運命の相手が、だからこそ色狂いなフリをしながら、その相手を探している。素晴らしい事じゃないか。だが、考えた事はあるのか? お前のその行動で運命の相手とやらが、お前に対して疑いを持つ可能性をな」
「疑いだと!?」
「そうさ。浮気だよ。浮気」
「私はその様な事はしない! 運命の相手が見つかったのなら、後は運命の相手だけを……」
「甘い!!」
「うっ」
「その様な考えなど相手には通じない! 故にお前の運命の相手はこう考えるだろう。『相手も浮気してるし。私も少しくらい良いかな』とな」
「ぐわぁぁあああ!!!」
「『一晩くらい。だってあの人も、私以外の人と寝てるんだもんね』」
「ぐぅぅううううう!!」
「これで終わりだ!! 『あのね。私のお腹にね。あなた以外の子供がいるの』」
「うわぁぁぁああああ!!」
「ふっ。愛とは口ではなく行動で示すものだ。いつまでも貴様らエロフの好き勝手にされてたまるか!」
大きなダメージを受けて倒れてしまったエルフの方を足で踏みつけ、高笑いしている陰魔さんと、そんな陰魔さんに襲い掛かるエルフさんに隠れながらレーニちゃんは奥へと進む。
そして、私たちは遂に陰魔の里の最奥にある祭壇の様な場所にあった私を見つけるのだった。
「見つけた! これで」
「これで、完全な姫様が手に入るという訳だ」
「っ!?」
その突然現れた何かは、レーニちゃんを弾き飛ばし、私をレーニちゃんの手の中から奪い取った。
そして、私の体の前に移動して高笑いをする。
「ふはははは!! 感謝するぞ。小さなエルフよ。抜け殻であった姫様の魂をわざわざ運んでくれるとはな!」
私は陰魔さんの手の中で、レーニちゃんに手を伸ばすが、陰魔さんは私をしっかりと捕まえていた為、逃げる事は出来なかった。
しかし、こうなる事は既に予測済みだ。
こうなる事は容易く予測されたからこそ、私たちはレーニちゃんと私を囮にして、本命であるリアムさん達にこの瞬間を狙わせたのだから。
そして、リアムさん、フィンさん、カー君、キャロンさんが、聖人の証の力を使って、私を捕まえている陰魔さんに仕掛けた。
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