10 / 143
第3話『あなたはいったい何のために、世界を救うんですか!?』③
しおりを挟む
リアムさんは、そう言うとさっさと先を目指して歩き始めた。
しかし、私は悩み、迷った後、覚悟を決めて頷く。
そして、隣村の方へ足を向け駆けだそうとした……が、リアムさんに捕まってしまう。
「っ!? アメリア!? 何をやってる!!」
「リアムさん! 私、ちょっと隣村に行きます!」
「はぁ!? お前、話、聞いてたのか!?」
「聞いてました! なので、リアムさんは先を急いでください! 私も隣村が大丈夫になったのを確認してから後を追います!」
「バカを言うな! 言っただろう!? 聖なる刻印を持つ奴らを全員集めて、世界を救う必要があるんだ!」
「分かってます! なので、私も必ず後から追いつきます!」
「そうじゃない! 分かってるのか!? 俺たちは、世界を!」
「リアムさんは! あなたはいったい何のために、世界を救うんですか!?」
「は!? 何のために、って」
「私は、この世界に住む人を助ける為に、世界を救うんだと思います。だから、隣村の人が襲われているのなら、その人たちを助ける事だって、世界を救うって事と同じ事なのでは無いでしょうか!?」
私はとにかく先を急ぎたくて、リアムさんの腕の中で暴れていたのだが、リアムさんが力を抜いた事で地面に落ちてしまう。
しかし、これはチャンスだとそのまま走り出そうとした。
けれど、またすぐにリアムさんに捕まってしまう。
また離して欲しいと訴えようとした……が、リアムさんは溜息を一つ吐くと、そのまま私を抱えて凄い勢いで隣村に向かって走り出すのだった。
「お前の足じゃ遅くなる。行くなら最速だ。最速で行って最速で終わらせる。良いな?」
「リアムさん……! ありがとうございます!」
「フン。礼なんて要らん。お前を説得するより、こうした方が速いと思っただけだ」
「ふふ、ありがとうございます」
「チッ」
風の様な速さで木々の間を駆け抜けたリアムさんと私は、視界の先で魔物に襲われている人を見つけた。
私は急いで風の魔術でその人を護り、私を空に投げたリアムさんがすれ違いに魔物を腰の剣で両断する。
「リアムさん。私はこのまま空から村の人を護ります!」
「分かった。なら、俺は……奴らを全て倒すだけだな!」
私は空に浮遊魔術を使い、目に見える村の人たちを護る為に風の魔術を使いながら、魔物を風の魔術を使って拘束し、リアムさんをサポートした。
しかし、そんな事をしなくてもリアムさんの強さは圧倒的で、あっという間に魔物は全て倒されるのだった。
しかし、私は悩み、迷った後、覚悟を決めて頷く。
そして、隣村の方へ足を向け駆けだそうとした……が、リアムさんに捕まってしまう。
「っ!? アメリア!? 何をやってる!!」
「リアムさん! 私、ちょっと隣村に行きます!」
「はぁ!? お前、話、聞いてたのか!?」
「聞いてました! なので、リアムさんは先を急いでください! 私も隣村が大丈夫になったのを確認してから後を追います!」
「バカを言うな! 言っただろう!? 聖なる刻印を持つ奴らを全員集めて、世界を救う必要があるんだ!」
「分かってます! なので、私も必ず後から追いつきます!」
「そうじゃない! 分かってるのか!? 俺たちは、世界を!」
「リアムさんは! あなたはいったい何のために、世界を救うんですか!?」
「は!? 何のために、って」
「私は、この世界に住む人を助ける為に、世界を救うんだと思います。だから、隣村の人が襲われているのなら、その人たちを助ける事だって、世界を救うって事と同じ事なのでは無いでしょうか!?」
私はとにかく先を急ぎたくて、リアムさんの腕の中で暴れていたのだが、リアムさんが力を抜いた事で地面に落ちてしまう。
しかし、これはチャンスだとそのまま走り出そうとした。
けれど、またすぐにリアムさんに捕まってしまう。
また離して欲しいと訴えようとした……が、リアムさんは溜息を一つ吐くと、そのまま私を抱えて凄い勢いで隣村に向かって走り出すのだった。
「お前の足じゃ遅くなる。行くなら最速だ。最速で行って最速で終わらせる。良いな?」
「リアムさん……! ありがとうございます!」
「フン。礼なんて要らん。お前を説得するより、こうした方が速いと思っただけだ」
「ふふ、ありがとうございます」
「チッ」
風の様な速さで木々の間を駆け抜けたリアムさんと私は、視界の先で魔物に襲われている人を見つけた。
私は急いで風の魔術でその人を護り、私を空に投げたリアムさんがすれ違いに魔物を腰の剣で両断する。
「リアムさん。私はこのまま空から村の人を護ります!」
「分かった。なら、俺は……奴らを全て倒すだけだな!」
私は空に浮遊魔術を使い、目に見える村の人たちを護る為に風の魔術を使いながら、魔物を風の魔術を使って拘束し、リアムさんをサポートした。
しかし、そんな事をしなくてもリアムさんの強さは圧倒的で、あっという間に魔物は全て倒されるのだった。
1
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
追放された宮廷錬金術師、彼女が抜けた穴は誰にも埋められない~今更戻ってくれと言われても、隣国の王子様と婚約決まってたのでもう遅い~
まいめろ
ファンタジー
錬金術師のウィンリー・トレートは宮廷錬金術師として仕えていたが、王子の婚約者が錬金術師として大成したので、必要ないとして解雇されてしまった。孤児出身であるウィンリーとしては悲しい結末である。
しかし、隣国の王太子殿下によりウィンリーは救済されることになる。以前からウィンリーの実力を知っていた
王太子殿下の計らいで隣国へと招かれ、彼女はその能力を存分に振るうのだった。
そして、その成果はやがて王太子殿下との婚約話にまで発展することに。
さて、ウィンリーを解雇した王国はどうなったかというと……彼女の抜けた穴はとても補填出来ていなかった。
だからといって、戻って来てくれと言われてももう遅い……覆水盆にかえらず。
異世界着ぐるみ転生
こまちゃも
ファンタジー
旧題:着ぐるみ転生
どこにでもいる、普通のOLだった。
会社と部屋を往復する毎日。趣味と言えば、十年以上続けているRPGオンラインゲーム。
ある日気が付くと、森の中だった。
誘拐?ちょっと待て、何この全身モフモフ!
自分の姿が、ゲームで使っていたアバター・・・二足歩行の巨大猫になっていた。
幸い、ゲームで培ったスキルや能力はそのまま。使っていたアイテムバッグも中身入り!
冒険者?そんな怖い事はしません!
目指せ、自給自足!
*小説家になろう様でも掲載中です
公爵家の隠し子だと判明した私は、いびられる所か溺愛されています。
木山楽斗
恋愛
実は、公爵家の隠し子だったルネリア・ラーデインは困惑していた。
なぜなら、ラーデイン公爵家の人々から溺愛されているからである。
普通に考えて、妾の子は疎まれる存在であるはずだ。それなのに、公爵家の人々は、ルネリアを受け入れて愛してくれている。
それに、彼女は疑問符を浮かべるしかなかった。一体、どうして彼らは自分を溺愛しているのか。もしかして、何か裏があるのではないだろうか。
そう思ったルネリアは、ラーデイン公爵家の人々のことを調べることにした。そこで、彼女は衝撃の真実を知ることになる。
転生無双なんて大層なこと、できるわけないでしょう!〜公爵令息が家族、友達、精霊と送る仲良しスローライフ〜
西園寺わかば
ファンタジー
転生したラインハルトはその際に超説明が適当な女神から、訳も分からず、チートスキルをもらう。
どこに転生するか、どんなスキルを貰ったのか、どんな身分に転生したのか全てを分からず転生したラインハルトが平和な?日常生活を送る話。
- カクヨム様にて、週間総合ランキングにランクインしました!
- アルファポリス様にて、人気ランキング、HOTランキングにランクインしました!
- この話はフィクションです。
異界冒険譚シリーズ【ミラ編】-少女たちの冒険譚-
とーふ(代理カナタ)
ファンタジー
この世界には数多の謎が存在する。
少女は未知を求めて、世界を駆ける。
抱えきれない程の本から得た知識と、何処までも世界を照らす希望を胸に。
これは世界に夢見る少女と、そんな少女に魅せられた者たちが織りなす物語。
☆☆本作は正異界冒険譚シリーズと銘打っておりますが、世界観を共有しているだけですので、単独でも楽しめる作品となっております。
その為、特に気にせずお読みいただけますと幸いです。☆☆
異世界召喚に巻き込まれたおばあちゃん
夏本ゆのす(香柚)
ファンタジー
高校生たちの異世界召喚にまきこまれましたが、関係ないので森に引きこもります。
のんびり余生をすごすつもりでしたが、何故か魔法が使えるようなので少しだけ頑張って生きてみようと思います。
山に捨てられた令嬢! 私のスキルは結界なのに、王都がどうなっても、もう知りません!
甘い秋空
恋愛
婚約を破棄されて、山に捨てられました! 私のスキルは結界なので、私を王都の外に出せば、王都は結界が無くなりますよ? もう、どうなっても知りませんから! え? 助けに来たのは・・・
僕の秘密を知った自称勇者が聖剣を寄越せと言ってきたので渡してみた
黒木メイ
ファンタジー
世界に一人しかいないと言われている『勇者』。
その『勇者』は今、ワグナー王国にいるらしい。
曖昧なのには理由があった。
『勇者』だと思わしき少年、レンが頑なに「僕は勇者じゃない」と言っているからだ。
どんなに周りが勇者だと持て囃してもレンは認めようとしない。
※小説家になろうにも随時転載中。
レンはただ、ある目的のついでに人々を助けただけだと言う。
それでも皆はレンが勇者だと思っていた。
突如日本という国から彼らが転移してくるまでは。
はたして、レンは本当に勇者ではないのか……。
ざまぁあり・友情あり・謎ありな作品です。
※小説家になろう、カクヨム、ネオページにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる