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第56話『未来へ踏み出す勇気』③
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「怖い事があれば、私はいつでもここに居ますよ」
「だから、勇気をもって一歩を踏み出してって、こと?」
「はい。この先、レナちゃんの歩む道がどんな結果に繋がるとしても、私はレナちゃんの味方ですから」
私はレナちゃんを見て笑い、レナちゃんは笑ってから強い意志を瞳に灯した。
それから、レナちゃんは前向きに、ナルシス君やトリスタン君と接する様になった。
それが恋の始まりとなるのか、それは私にも分からない。
けれど、何かが変わっていくのは確かだ。
まぁ、アレだな。舞台が次のステージに進んだっていう感じなんだろうな。
でも、まだだ。
まだ出会い編は終わってないのよ。
そう。居るのだ。後一人。
私は誰もいない教室で、その最後の一人となる少年を待っていた。
「わ、わわ、わ! ご、ごめんなさーい! 遅れちゃって」
「いえ。大丈夫ですよ」
にこやかに笑いながら、純粋無垢に見える笑顔で笑う少年に視線を向ける。
少年は私を見て笑みを深めた後、私の正面に置かれた椅子に座って、煌びやかな笑顔で自己紹介をした。
「はじめまして。シーラサマ。僕は、ルイ。ただのルイだよ!」
「はい。はじめまして。シーラです。ルイ君、でよろしいですか?」
「うん!」
天真爛漫という言葉がよく似合う良い笑顔だ。
しかし、私はよく知っている。
この少年が天真爛漫なんて言葉から最も遠い、とんだ闇ショタだという事を。
「では、ルイ君はとても魔法が上手なので、特別教室になりますが、よろしいですか?」
「えー!? 特別!! わぁーい! それってー。僕が凄いって事だよね!!」
「えぇ、そうなりますね」
「くふふ。嬉しいなぁ~嬉しいなぁ~」
ニコニコと楽しそうに笑いながら左右に揺れる闇ショタを見て、私は笑う。
まぁ、別に楽しい訳じゃないんだけど。
こう。営業用のスマイルはとりあえず浮かべておくのが吉というか。
良いから笑っておけという精神というか。
この子は本当に何考えているのか分からないから怖いっていうか。
笑顔って牽制の意味もあるんですよっていう話だ。
「じゃあ、じゃーあ。シーラサマに色々と教えて貰えるって事だよねー!」
「はい。そうなりますね」
私は結局最後までニコニコと笑いながら頷くのだった。
「だから、勇気をもって一歩を踏み出してって、こと?」
「はい。この先、レナちゃんの歩む道がどんな結果に繋がるとしても、私はレナちゃんの味方ですから」
私はレナちゃんを見て笑い、レナちゃんは笑ってから強い意志を瞳に灯した。
それから、レナちゃんは前向きに、ナルシス君やトリスタン君と接する様になった。
それが恋の始まりとなるのか、それは私にも分からない。
けれど、何かが変わっていくのは確かだ。
まぁ、アレだな。舞台が次のステージに進んだっていう感じなんだろうな。
でも、まだだ。
まだ出会い編は終わってないのよ。
そう。居るのだ。後一人。
私は誰もいない教室で、その最後の一人となる少年を待っていた。
「わ、わわ、わ! ご、ごめんなさーい! 遅れちゃって」
「いえ。大丈夫ですよ」
にこやかに笑いながら、純粋無垢に見える笑顔で笑う少年に視線を向ける。
少年は私を見て笑みを深めた後、私の正面に置かれた椅子に座って、煌びやかな笑顔で自己紹介をした。
「はじめまして。シーラサマ。僕は、ルイ。ただのルイだよ!」
「はい。はじめまして。シーラです。ルイ君、でよろしいですか?」
「うん!」
天真爛漫という言葉がよく似合う良い笑顔だ。
しかし、私はよく知っている。
この少年が天真爛漫なんて言葉から最も遠い、とんだ闇ショタだという事を。
「では、ルイ君はとても魔法が上手なので、特別教室になりますが、よろしいですか?」
「えー!? 特別!! わぁーい! それってー。僕が凄いって事だよね!!」
「えぇ、そうなりますね」
「くふふ。嬉しいなぁ~嬉しいなぁ~」
ニコニコと楽しそうに笑いながら左右に揺れる闇ショタを見て、私は笑う。
まぁ、別に楽しい訳じゃないんだけど。
こう。営業用のスマイルはとりあえず浮かべておくのが吉というか。
良いから笑っておけという精神というか。
この子は本当に何考えているのか分からないから怖いっていうか。
笑顔って牽制の意味もあるんですよっていう話だ。
「じゃあ、じゃーあ。シーラサマに色々と教えて貰えるって事だよねー!」
「はい。そうなりますね」
私は結局最後までニコニコと笑いながら頷くのだった。
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