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第46話『永遠に輝く星空の下』②

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洞窟の外に出た私は何とか中の様子を伺う方法は無いかと考えつつ、空に広がる無限の星空を見上げる。

かつて私が生きていた前世の世界とは違い、地上にも空にも灯りが少ないこの世界では星がより一層輝いて見えた。

それはそれは、とても美しい世界であったが、まぁ、今見たいのはこれではない。

「……はぁ」

「し、シーラ様!」

「はい。なんでしょうか?」

「無礼な真似をしてしまった事! 大変申し訳ございません!!」

「ぶれい?」

首を傾げながら疑問を口にする私にマクシム君は恐る恐るという様な様子で語り始めた。

「いえ。先ほどシーラ様のご意思に反して、図々しい真似を。それにここへ来るまでも様々なご無礼を」

「あぁ、その事ですか。何も気にしなくて良いですよ。マクシム君はごく当たり前の話をしていただけですし」

「……」

「それに、私も久しぶりに対等なお友達と話せたみたいで楽しかったですから」

だから気にすんなという様な意味を込めて笑いかけたのだが、マクシム君は涙で私の笑顔に応えた。

なんでやねん。

「シーラ様!」

「はい」

「シーラ様は、エルフでございます」

「え? あぁ、そうですね。はい」

「ですから我らはシーラ様と同じ時間を生きる事は出来ません」

「まぁ、そうですね」

「ですが、それでも私は、私たちはシーラ様と同じ景色を見て、生きてゆきたい。その為に努力は惜しまず在るつもりです」

「……」

え?

どういう事?

今、見てますよね?

同じ星空。

「マクシム君。空を見てください」

「え? あ、はい」

「あの星々は、気が遠くなる様な時間をかけてゆっくりと変化してゆく物です。だから、今日ここで見た景色はいつでも空を見上げればそこにありますよ」

ま。流石のエルフも万年は生きないだろうし。

私が死ぬまでに見上げる星空は今日と変わらないものだ。

「だから、大丈夫。私は、マクシム君たちと同じものを見ていますよ」

「……っ! シーラ様」

なんや。その分かってねぇ。こいつみたいな顔!

分かってるって言ってるでしょ!?

しかも今結構エモエモな感じの事言ったじゃん!

なーんで通じないかなー。

乙女ゲーム因子が少ないんか!?
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