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第32話『その少女は未来を望む』②
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シーラちゃんが怪しい物を見る様な目で私を見たが、私はスッと視線を逸らした。
だって、シーラちゃんが大人になったら離れ離れにならないといけない。なんて言うから。
だから大人になっても、その学園に居ればシーラちゃんと一緒に居られるって訳だ。
「……はぁ。分かりました。きっとレナちゃんも学園に入れば考えが変わりますから。学園には格好いい男の子もいっぱい入ってくるでしょうし」
「ふぅん。それってシーラちゃんが前から言ってる奴だよね。結婚して幸せがどうのって奴」
「はい。そうですね。今は家族が私だけになってしまいましたから、傍に居たいと考えていると思いますが、いずれ恋をすれば変わりますよ」
「ふぅーん。恋ね。シーラちゃんはしたこと無いのに、私がその男の子たちに恋するって信じてるんだ」
「はい! 間違いないです!」
自信満々に頷くシーラちゃんを見ていると、何だか腹が立ってきて、シーラちゃんの頬を指で突いた。
それから逃げようとするシーラちゃんを捕まえて、くすぐり攻撃をしてゆく。
シーラちゃんはさらに逃げようとしているが、私が小さい時から全く見た目の変わっていないシーラちゃんに逃げられる訳もなく、あっさりと捕まって、笑い転げているのだった。
ある程度遊んだ所で解放したが、シーラちゃんはまだ警戒しているのか、離れた場所で小さくなり、両手で脇を守っていた。
可愛い。
こうしていると、シーラちゃんは本当に可愛い。
その人間離れしたエルフという種族の容姿もそうだが、何だかんだと子供のまま成長しない心が可愛さを表に出しているのだろう。
でも、だからこそ。
普段はちょっと抜けてて、子供っぽくて可愛いばかりのシーラちゃんだからこそ、たまに見せてくれる格好いい姿に、私はきっと恋をしてしまったのだ。
シーラちゃんが何度も格好いい男の子の話をするたびに、私がイライラとしているのをシーラちゃんは知っているだろうか。
きっと知らないだろうな。
だから、そんな顔も名前も知らない人たちに恋をするんだ。なんて断言できるのだ。
「でも……ライバル多そうだなぁ」
「むむ? 学園の話ですか? 確かに、学園には世界中から優秀な人が集まりますが、大丈夫ですよ! レナちゃんはきっとその中でもトップクラスに優秀ですから!」
「ふぅん」
「あれ!? 信じてませんか!?」
だって、シーラちゃんが大人になったら離れ離れにならないといけない。なんて言うから。
だから大人になっても、その学園に居ればシーラちゃんと一緒に居られるって訳だ。
「……はぁ。分かりました。きっとレナちゃんも学園に入れば考えが変わりますから。学園には格好いい男の子もいっぱい入ってくるでしょうし」
「ふぅん。それってシーラちゃんが前から言ってる奴だよね。結婚して幸せがどうのって奴」
「はい。そうですね。今は家族が私だけになってしまいましたから、傍に居たいと考えていると思いますが、いずれ恋をすれば変わりますよ」
「ふぅーん。恋ね。シーラちゃんはしたこと無いのに、私がその男の子たちに恋するって信じてるんだ」
「はい! 間違いないです!」
自信満々に頷くシーラちゃんを見ていると、何だか腹が立ってきて、シーラちゃんの頬を指で突いた。
それから逃げようとするシーラちゃんを捕まえて、くすぐり攻撃をしてゆく。
シーラちゃんはさらに逃げようとしているが、私が小さい時から全く見た目の変わっていないシーラちゃんに逃げられる訳もなく、あっさりと捕まって、笑い転げているのだった。
ある程度遊んだ所で解放したが、シーラちゃんはまだ警戒しているのか、離れた場所で小さくなり、両手で脇を守っていた。
可愛い。
こうしていると、シーラちゃんは本当に可愛い。
その人間離れしたエルフという種族の容姿もそうだが、何だかんだと子供のまま成長しない心が可愛さを表に出しているのだろう。
でも、だからこそ。
普段はちょっと抜けてて、子供っぽくて可愛いばかりのシーラちゃんだからこそ、たまに見せてくれる格好いい姿に、私はきっと恋をしてしまったのだ。
シーラちゃんが何度も格好いい男の子の話をするたびに、私がイライラとしているのをシーラちゃんは知っているだろうか。
きっと知らないだろうな。
だから、そんな顔も名前も知らない人たちに恋をするんだ。なんて断言できるのだ。
「でも……ライバル多そうだなぁ」
「むむ? 学園の話ですか? 確かに、学園には世界中から優秀な人が集まりますが、大丈夫ですよ! レナちゃんはきっとその中でもトップクラスに優秀ですから!」
「ふぅん」
「あれ!? 信じてませんか!?」
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