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親友ポジ編

53話「DEAR MY FRIEND 」

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風夏ふうかとのクリスマスデートも終え
あっという間に新年が明けていた。
今日はすごく久しぶりの4人で遊ぶ日なのである。
4人というのは
新川優希しんかわゆうき
朝比奈風夏あさひなふうか
今井翼いまいつばさ
日向ひなたこはる
の4人でみんなで初詣に行く事なっていた。

「あけおめ!」

「あけおめ、優希!」

おれはまず先に翼と会う約束をしていた。

「朝比奈先輩、推薦組だったんだな。」

「そうなんだよ、日向先輩は受験か‥」

「らしいよ、まあ彼女頭いいしな‥」

4人の中で1人これから受験をする日向先輩になにを言えば良いか少し悩む

「いやあ俺たちももうすぐで3年生か‥」

「寂しくなるな‥」

とりあえず俺たちは日向先輩が受験組なのでみんなでエールを送る事にした。

.

.

.

「あ、優希君~あけおめ!」

「あけましておめでとう。」

そこには先に神社に着いていた風夏と日向先輩がいた。

「あけましておめでとうございます!」

「あけましておめでとうございます!」

「じゃあ行こっか!」

「はい!」

ここは地元では有名な学業成就の神社であった。

「みんな、ニ拝二拍手一拝だよ?」

「流石に知ってるでしょ?ね?翼君?」

「いや、俺は大丈夫なんですけど‥」

すいません、みなさんアホで
何となくでみんなやってるもんじゃないのか‥

「教えてもらっても‥」

「優希君って何でも知ってそうでたまに抜けてるよね?」

「優希は昔からノリで生きてるところありますからね‥」

そんなこんなで無事にお参りを終えた俺らであった。

「こはる、受験頑張ってね!!」

「ありがとう!流石に近くなってくると少しは緊張するわね‥」

「こは、日向先輩、頑張ってください、あのこれ。」

そういって翼は合格祈願のお守りを渡した。

「さっき買ってきたんで、良かったら‥」

そう、これは俺たちからのせめてもの贈り物であった。

「ありがとう。翼君。」

「こはるの事もあるから今日はお昼だけ食べて帰ろっか!」

そう言って俺たちは昼ごはんを食べて俺たちは解散した。


帰り道、翼と2人きり、どうしても確認したい事があった。

「翼、やっぱ日向先輩の事好きだろ?」

「流石に優希でも気付くよな‥
好きだけど、受験も邪魔したくないし自分のペースでいくよ。」

「俺がなんかできる事あれば‥」

「大丈夫だよ!マジで。」

そう。
翼は誰よりも友達想いだが、昔から人を助けるのが得意でも人に頼るのが苦手であった。
昔から絶対困っていても笑いながら”大丈夫”という翼を昔は凄い奴だと思っていたが裏で辛い思いをしてると最近実感した。

元々俺は全部、乗り越えれたのは翼のおかげだと思っているのでなんとかしてやりたいな。

.

.

.


そんな訳で俺は風夏に相談する事にした。

「いいじゃん!それ!」

思ったよりも良い返事が来た。

「こはるがさ、今井君の話をする時は絶対照れくさそうにするんだよね!
こはるって男に基本興味がないからさ、そんな顔をするのが意外だったから‥もしかしたらこはるも翼に気があるんじゃないかな!
それに、初詣の時、誤魔化してたけど2人とも名前で呼び合って無かった?」

「確かにそうだよね!」

そして、なによりもビックリしたのは月一回は絶対2人で遊びに行ってる事だった。
やはり俺の知らぬ間に2人はすごく仲良くなっているな。

「俺が前向けたのも全部、翼のおかげなんですよね、だからあいつって基本仕方ないとか言って諦めるタイプなんですけど、俺絶対諦めて欲しくなくて‥」

今までずっと助けられてきたからなんとか力になりたい。
前みたいにただ、ギャルゲーの親友ポジションになりたいだけの俺とは違い本当に心の底から翼を応援してやりたいと思った。

そんな訳で俺らで奥手な2人の恋を応援する事にした。

.

.

.

一月も中頃、日向先輩の一次試験が終わったらしい。
それの報告と同時に風夏から一つのメッセージが届いた。

(今日、こはるが翼君と会うらしいよ!)

(そうなんだ!翼はそんな素ぶり一切見せないからわからなかったよ!)

(私達で2人のデート尾行しない?)

(え!)

そうして、こはるから会う事をリークした優希と風夏は2人で尾行する事にした。

「2人はどこに行くんだろうね!」

「俺、実は普段から、翼から全然そんな話聞いてなくて‥」

「こはるも、最初は全然だったけど私達が付き合ってから今井君の話よくしてくれるようになったよ!」

なんか、意外だと思った
確かに風夏が言ってた通りあまり恋愛とか男とかに興味がなさそうに見えるけどそんな人が翼の事をわざわざ話すなんて‥

「あ、いた!」

「風夏声大きい!」

2人が駅前で待ち合わせをしていた。
意外と2人きりでいる時の翼はどこか緊張しているようで、そわそわしていた。

「遠くて声聞こえないわね‥」

「とりあえず、着いて行こう!」

2人は電車に乗り少し遠くの場所まで向かっていた。

「降りたわね!」

「はい!」

そうして2人が向かった所は近代宇宙博物館であった。

「こはる、私には内緒にしてるけど、昔からこういうの好きで大学も天文学学びに行くらしいのよね。」

「そっか、そういえば翼も‥」

「バレないように付いてくわよ!」

こうして俺たちはバレないように後ろをついて行った。


ー続くー 
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