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異常を見つけ出す旅にて 増える汚染と射抜き
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「……減らないな」
僕の純粋なる緑の魔弾による爆撃が続く中、かろうじて人型をしている泥人形がいくら爆撃を受けても減らない事にラカムタさんは険しい目で見ながらつぶやく。僕は爆撃をしながらも界気化した魔力での探知を続けていたのでわかった事を伝えた。
「あいつらの数が減らないのは、どんどん増えてるからだよ」
「何? おい、さっき大霊穴の奥からあいつらは現れたと言ったな?」
「そうだ」
「その時よりあいつらは増えているのか?」
「わからない…………。あいつらに襲われた時は村に篭城するので精一杯で、俺達はあいつらの包囲を抜ける事に必死で確認する余裕なんて無かったんだ」
「……そうか。ヤート、他にわかった事はあるか?」
「あいつらに個体ごとのはっきりとした意志は感じられないし、僕達の心臓みたいな個別の核みたいなものは無い。嫌な気配の奴が生み出した魔法だね」
「まさしく人形という事か……」
「それと一番重要なのが、あいつらには触ったらダメっていう点だね」
「なぜだ?」
「汚染されて、あいつらの仲間入り。黄土で触った人はいない?」
「あまりにも異質なあいつらを見た黄土の村長が接触を禁じたからいないはずだ」
この人の言う通りなら黄土の全滅は防げてるみたいだね。とはいえ時間の問題だから、まずは僕達の目の前に迫ってきているあいつらをなんとかしないと動けないな。…………結局のところ無理矢理な方法になりそうだけどやるか。
「ラカムタさん、派手な魔法を使って良い?」
「…………良いだろう。時間稼ぎは任せておけ」
「できるだけで遠距離攻撃で、お願い」
僕が爆撃を止めて大規模な魔法を使うための準備に集中すると、ラカムタさん・父さん・狩人達と三体が僕の前に並んで竜人息やそれぞれの遠距離攻撃であいつらを迎撃し始め、兄さん達は僕の護衛に専念してくれた。黄土の人達は……うろたえてるね。
「お、おい、なぜ、逃げない⁉︎ あれだけの数のあいつらをお前達だけでどうにかできるわけがないだろ‼︎」
「黄土のおっさん、うるせえぞ」
「なんだと‼︎」
「ヤートの集中を邪魔しないで」
「その欠色の子供だけで何ができる⁉︎」
「あのもの達を爆撃していたのも、あなた達をここまで運んだのもヤート君です。この場で何もするつもりがないなら、せめて静かにしているか、どこか遠くに離れてください」
「「「ぐ……」」」
…………集中しててもわずかに聞こえてくる声の中で、リンリーの言葉が一番辛辣だった。あと爆撃も、ここに連れてこれたのも植物達のおかげなんだけどな。そんな事を頭の隅で思いながら僕は僕の役割をこなしていく。
そしてたっぷり時間をかけた魔法の準備が完了して目を開けると、あいつらは僕が準備を始める前よりもだいぶ近くまできていた。どうやら数の増え方が加速したらしく、黄土の三人が迎撃に加わっても状況は好転しなかったみたいだね。本当に間に合ってよかった。
「みんな、お待たせ。準備ができたから始める」
「ヤート、やるなら徹底的にな」
「うん、そのつもりだよ。緑盛魔法・超育成・純粋なる緑の光線」
みんなの少しホッとした雰囲気を感じながら僕が魔法を発動させると、若木になっている世界樹の杖がドクンと拍動する。そして僕達から少し離れた後ろの方に四本の大木が等間隔で生えてきた。
「……ヤート、あれは何で、何をするつもりだ?」
「単純に物量には物量で対抗するだけだよ。兄さん」
「物量……?」
「見てたらわかる。純粋なる緑の光線、一斉射撃用意」
僕の合図で四本の大木は根本から緑色の光が上がっていき、その光が樹頭へ至ると全ての葉は鮮やかな緑色に光っていく。……うん、初めてにしては無理なくできてるね。僕は泥人形達に界気化した魔力を放ち、比較的僕達の近くにいる個体の位置を把握して反撃を開始した。
「純粋なる緑の光線、一斉射撃開始」
四本の大木の葉が一際明るく光ると、葉一枚一枚から緑色の光線が空へと伸びていく。そして、光線はある程度の高さに至った後に泥人形達に向かって鋭角に折れ曲がった。
バシュンッ‼︎
緑光線に射抜かれた泥人形達は干からびて崩れていく。これは泥人形が魔法で作られてるなら、より強力な魔法を当てれば形状維持をできなくなるという当然の理屈だ。それに少なくとも四本の大木の葉の数だけ同時に殲滅したから、この後への余裕がずいぶんできた。
「ヤート、やったな‼︎」
「兄さん、まだだよ」
「は?」
「ほら」
確かに僕の魔法で泥人形達は殲滅した。でも、泥人形達のいた地面がボコボコと動き始めている。その様子を見て、みんなが動揺する。
「バカな‼︎ あいつらは崩れたぞ‼︎」
「そんなに驚く事じゃなくて、ただ単に材料があるから補充されただけ」
「材料? そんなものがどこにある⁉︎」
「あいつらは、もともと魔法で泥を固めてできていて、触れたものを汚染する性質を持っている」
「触れたものを汚染する……?」
みんなの視線が地面に向いた。
「まさか……」
「そう、あいつらが歩いた地面は汚染されていて、あいつらと同じようなものになってる。だったら、汚染された地面の土を材料にあいつらを作り直すのは簡単な事だよ」
「だが、魔法が発動するには詠唱者が必要なはずだ‼︎」
「汚染された地面、要は汚れた土を泥人形にするっていう魔法が続いてるだけ。汚染された地面があれば再詠唱は必要ない」
「…………ヤートの言う事が本当なら、あいつらは際限なく増えるという事か?」
「うん」
「そ、それなら、黄土の村は……」
「かなり危ない状況だと思う。時間的に飲み込まれる寸前かも」
「クソッ‼︎」
黄土の三人が慌てて走り出そうとしたから僕は止めた。
「今から行っても間に合わないし、例え間に合ったとしてもあんた達三人が加わったところで意味はほとんどないよ」
「うるさい‼︎ 欠色のお前に何がわかる‼︎」
「少なくとも大事な場所と人を守りたいっていう気持ちはわかるよ。無理矢理にでも解決するために時間をかけて準備したしね」
僕の言う事が理解できないのか黄土の三人は僕をよくわからないものを見る目で見てくる。僕は僕がどう見られようと、そこまで興味がないから無視してラカムタさんに話しかけた。
「ラカムタさん、問題解決のために環境を変えるね」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
僕の純粋なる緑の魔弾による爆撃が続く中、かろうじて人型をしている泥人形がいくら爆撃を受けても減らない事にラカムタさんは険しい目で見ながらつぶやく。僕は爆撃をしながらも界気化した魔力での探知を続けていたのでわかった事を伝えた。
「あいつらの数が減らないのは、どんどん増えてるからだよ」
「何? おい、さっき大霊穴の奥からあいつらは現れたと言ったな?」
「そうだ」
「その時よりあいつらは増えているのか?」
「わからない…………。あいつらに襲われた時は村に篭城するので精一杯で、俺達はあいつらの包囲を抜ける事に必死で確認する余裕なんて無かったんだ」
「……そうか。ヤート、他にわかった事はあるか?」
「あいつらに個体ごとのはっきりとした意志は感じられないし、僕達の心臓みたいな個別の核みたいなものは無い。嫌な気配の奴が生み出した魔法だね」
「まさしく人形という事か……」
「それと一番重要なのが、あいつらには触ったらダメっていう点だね」
「なぜだ?」
「汚染されて、あいつらの仲間入り。黄土で触った人はいない?」
「あまりにも異質なあいつらを見た黄土の村長が接触を禁じたからいないはずだ」
この人の言う通りなら黄土の全滅は防げてるみたいだね。とはいえ時間の問題だから、まずは僕達の目の前に迫ってきているあいつらをなんとかしないと動けないな。…………結局のところ無理矢理な方法になりそうだけどやるか。
「ラカムタさん、派手な魔法を使って良い?」
「…………良いだろう。時間稼ぎは任せておけ」
「できるだけで遠距離攻撃で、お願い」
僕が爆撃を止めて大規模な魔法を使うための準備に集中すると、ラカムタさん・父さん・狩人達と三体が僕の前に並んで竜人息やそれぞれの遠距離攻撃であいつらを迎撃し始め、兄さん達は僕の護衛に専念してくれた。黄土の人達は……うろたえてるね。
「お、おい、なぜ、逃げない⁉︎ あれだけの数のあいつらをお前達だけでどうにかできるわけがないだろ‼︎」
「黄土のおっさん、うるせえぞ」
「なんだと‼︎」
「ヤートの集中を邪魔しないで」
「その欠色の子供だけで何ができる⁉︎」
「あのもの達を爆撃していたのも、あなた達をここまで運んだのもヤート君です。この場で何もするつもりがないなら、せめて静かにしているか、どこか遠くに離れてください」
「「「ぐ……」」」
…………集中しててもわずかに聞こえてくる声の中で、リンリーの言葉が一番辛辣だった。あと爆撃も、ここに連れてこれたのも植物達のおかげなんだけどな。そんな事を頭の隅で思いながら僕は僕の役割をこなしていく。
そしてたっぷり時間をかけた魔法の準備が完了して目を開けると、あいつらは僕が準備を始める前よりもだいぶ近くまできていた。どうやら数の増え方が加速したらしく、黄土の三人が迎撃に加わっても状況は好転しなかったみたいだね。本当に間に合ってよかった。
「みんな、お待たせ。準備ができたから始める」
「ヤート、やるなら徹底的にな」
「うん、そのつもりだよ。緑盛魔法・超育成・純粋なる緑の光線」
みんなの少しホッとした雰囲気を感じながら僕が魔法を発動させると、若木になっている世界樹の杖がドクンと拍動する。そして僕達から少し離れた後ろの方に四本の大木が等間隔で生えてきた。
「……ヤート、あれは何で、何をするつもりだ?」
「単純に物量には物量で対抗するだけだよ。兄さん」
「物量……?」
「見てたらわかる。純粋なる緑の光線、一斉射撃用意」
僕の合図で四本の大木は根本から緑色の光が上がっていき、その光が樹頭へ至ると全ての葉は鮮やかな緑色に光っていく。……うん、初めてにしては無理なくできてるね。僕は泥人形達に界気化した魔力を放ち、比較的僕達の近くにいる個体の位置を把握して反撃を開始した。
「純粋なる緑の光線、一斉射撃開始」
四本の大木の葉が一際明るく光ると、葉一枚一枚から緑色の光線が空へと伸びていく。そして、光線はある程度の高さに至った後に泥人形達に向かって鋭角に折れ曲がった。
バシュンッ‼︎
緑光線に射抜かれた泥人形達は干からびて崩れていく。これは泥人形が魔法で作られてるなら、より強力な魔法を当てれば形状維持をできなくなるという当然の理屈だ。それに少なくとも四本の大木の葉の数だけ同時に殲滅したから、この後への余裕がずいぶんできた。
「ヤート、やったな‼︎」
「兄さん、まだだよ」
「は?」
「ほら」
確かに僕の魔法で泥人形達は殲滅した。でも、泥人形達のいた地面がボコボコと動き始めている。その様子を見て、みんなが動揺する。
「バカな‼︎ あいつらは崩れたぞ‼︎」
「そんなに驚く事じゃなくて、ただ単に材料があるから補充されただけ」
「材料? そんなものがどこにある⁉︎」
「あいつらは、もともと魔法で泥を固めてできていて、触れたものを汚染する性質を持っている」
「触れたものを汚染する……?」
みんなの視線が地面に向いた。
「まさか……」
「そう、あいつらが歩いた地面は汚染されていて、あいつらと同じようなものになってる。だったら、汚染された地面の土を材料にあいつらを作り直すのは簡単な事だよ」
「だが、魔法が発動するには詠唱者が必要なはずだ‼︎」
「汚染された地面、要は汚れた土を泥人形にするっていう魔法が続いてるだけ。汚染された地面があれば再詠唱は必要ない」
「…………ヤートの言う事が本当なら、あいつらは際限なく増えるという事か?」
「うん」
「そ、それなら、黄土の村は……」
「かなり危ない状況だと思う。時間的に飲み込まれる寸前かも」
「クソッ‼︎」
黄土の三人が慌てて走り出そうとしたから僕は止めた。
「今から行っても間に合わないし、例え間に合ったとしてもあんた達三人が加わったところで意味はほとんどないよ」
「うるさい‼︎ 欠色のお前に何がわかる‼︎」
「少なくとも大事な場所と人を守りたいっていう気持ちはわかるよ。無理矢理にでも解決するために時間をかけて準備したしね」
僕の言う事が理解できないのか黄土の三人は僕をよくわからないものを見る目で見てくる。僕は僕がどう見られようと、そこまで興味がないから無視してラカムタさんに話しかけた。
「ラカムタさん、問題解決のために環境を変えるね」
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
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