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第4章 異世界の男は手に入れる
第5話
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唐突に、鎧武者の剛丸が突進してきた。
にらみ合い高まっていく緊張感を破るかのような行動だったから多少驚いたが、乱節と梓は微動だにしていない。
始めから決めていたためなのかはわからないが、この剛丸の行動は二体にとって何の問題もないとなれば、剛丸だけが突出し俺に手が届く距離まで近づいた状況でも三体の連携は可能なようだ。
ピ……。
乱節の方から微かに笛の音が聞こえてくると嫌な予感のする場所が生まれたため、俺は剛丸の打撃を紙一重で避けつつ腕をムチのように動かして木刀を加速させて斬る。
「ぐぬう……、あがくな‼︎」
「剛丸、待ちなさい‼︎ さすがに不用心すぎます‼︎」
離れた場所から見ているとは言え乱節には戦いの流れがわかるのかと感心しつつ、剛丸が俺の顔を目掛けて放ってきた右の蹴りを避け剛丸の右横をすり抜けた。
よし、梓の匂いで感覚がかなり狂っているものの、そこそこな動きはできているな。
すり抜けてから再び剛丸の方へ身体を向けようとしたら、勢いを止めきれずに体勢が崩れた。
「そこだ‼︎」
「あ、ぶなかった……」
剛丸は、そんな俺を見逃さず素早く放っていた蹴り足を戻した後、身体を回転させ左の裏拳を放ってきたため俺は体勢が崩れるのを我慢しないで、そのまま地面に転がり避ける。
「またしても避けるか‼︎」
「どれ……だけ……身体が……おか……しく……とも……かん……たん……にま……ける……のは……しょう……にあ……わな……いから……な……」
「クソッ‼︎」
ここまで体調が悪いのも、相手の攻撃を避けるため何度も地面に転がったのも、本当に久しぶりだ。
だが、今ので完全に身体の状態を把握できた。
今の俺は振り向きなんかの身体を回転させる動きで体勢を崩して大きな隙を作ってしまう。
そして集中して音と色のない世界へ入ろうとしても梓の匂いに邪魔をされる。
ここから導き出せる結論は、速さに頼った動きや回転運動をしない、常に相手が自分の正面になるような動きをするの二つか。
…………まあ、問題はない。
◆◆◆◆◆
剛丸が俺に打撃を叩き込もうと数分間あらゆる角度から攻撃してきた。
しかし、俺には届かない。
「クソクソクソッ、当たれ当たれ当たれ‼︎」
どれだけ打撃を放っても俺に当たらないため、剛丸の雰囲気や口調が荒くなっていく。
速さを武器にしている俺が真逆な動きをしてみたが、猛者と言って良い剛丸の打撃を避けられているなら実用に耐えられるものになっているな。
「剛丸‼︎ 何をしているんですか⁉︎ そんな妙な動きにてこずらないでください‼︎」
「乱節、黙れ‼︎」
俺と剛丸の戦いを見ている乱節もイラつき始め、梓に至ってはわけがわからないという感じだ。
さて、三体に混乱をもたらしている俺が何をしているかというと、上半身をあまり動かさずに足さばきだけで前後左右へ滑るように動いていた。
そして重要なのは、俺が剛丸との間合いを常に一定に保っている事と、仮に急接近されても俺は攻撃せず回避に徹している事。
要は時間稼ぎをしていたわけだが、数分間も時間稼ぎをしていた成果がようやく現実感でき、俺は動くのを止める。
「今度こそ当たれ‼︎」
「遅いな」
俺は集中して音と色のない世界へ入り、ものすごくゆっくりと動いて見えている剛丸の両腕を斬った
「ば、馬鹿な……」
「そんなはずが……」
「嘘……」
さすがに武器殺しと呼ばれているだけの強度を持つ剛丸の身体だったが、集中して斬ればいける。
「まだ全快には遠いが、これだけ動けるならもう大丈夫だな」
「なぜですか⁉︎ あなたは梓の匂いの影響を受けているはず‼︎ 動けるわけが……」
「簡単な話だ。その梓の匂いに慣れたんだよ」
「それは絶対に嘘」
「何で疑う? 毒で身体の中が壊されていくのなら別だが、体調に悪影響を与える匂いってだけなら個人差はあっても、誰だっていつかは慣れる」
「私の匂いに慣れるなんて事は、絶対にない‼︎」
梓がキッと俺をにらむと、匂いは倍くらいに濃くなった。
しかし人間は、そこが血と肉の腐った臭いが漂う場所でも食事をできるくらいに慣れる生き物だからな、前の世界で戦場という劣悪な環境を経験している俺にはあまり意味はない。
俺は再び集中して音と色のない世界へ入り梓の真ん前まで行くと、全力の殺意を叩き込む。
「……ひ」
お、狙い通り梓は気絶して小さな香炉が地面に落ちた。
「本体が道具でも宙擦りは子供で梓は女だから多少は加減をする。だが、お前らには手加減をする理由はない。まだ、やるか?」
「あ、当たり前です‼︎」
「両腕を落とした程度で勝ったと思うな‼︎」
乱節は大きく息を吸い最大の振動を生み出そうとし、剛丸は体重を乗せた前蹴りを放とうとしてくる。
「そうか。それなら俺に斬られて消えろ」
キキキキキキキキキキキキン。
「あ、が……」
「む、無念……」
俺に身体を斬られた乱節は横笛だけが地面に転がり、剛丸も鎧の各部分がバラバラとなり動かなくなった。
「チッ、予想外に時間がかかっちまった。…………システィーゾ達の気配も近づいてきてるな。急ぐか」
俺は数回深呼吸をした後、体調と感覚が戻った事を確認し走り出す。
◆◆◆◆◆
しばらく走ると開けた場所に到着した。
もっと妨害があるかと思っていただけに拍子抜けしつつ見回すと、そこは特に飾りも何もないが闘技場だと直感する。
そして、その俺の予感が正しいと示すかのように、何体もの奴ら構えて俺を様々な表情で見ていた。
…………気になるのは。
「おい、そこのお前」
「うん? わしか?」
「そうだ」
「何じゃ? 小僧」
「お前、茶器だよな?」
「ほう‼︎ それがどうした?」
「いや……、茶器がどうやって戦うんだ?」
「馬鹿にするでないわ‼︎ 物は使いようという言葉を知らんのか⁉︎」
「あー……、わかった。戦えるならそれで良い」
「ふん、口の減らんガキじゃわい。覚悟しておけ‼︎」
茶器の言葉に、周りの奴らのやる気も増した。
そろそろ、こいつらの妙な能力を相手にするのも面倒くさくなってきたから、こいつらがあのクソ野郎までの最後の障害だと思って、さっさと斬り捨てよう。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
「面白かった!」、「続きが気になる、読みたい!」、「今後どうなるのっ……!」と思ったら、お気に入りの登録を、ぜひお願いします
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にらみ合い高まっていく緊張感を破るかのような行動だったから多少驚いたが、乱節と梓は微動だにしていない。
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ピ……。
乱節の方から微かに笛の音が聞こえてくると嫌な予感のする場所が生まれたため、俺は剛丸の打撃を紙一重で避けつつ腕をムチのように動かして木刀を加速させて斬る。
「ぐぬう……、あがくな‼︎」
「剛丸、待ちなさい‼︎ さすがに不用心すぎます‼︎」
離れた場所から見ているとは言え乱節には戦いの流れがわかるのかと感心しつつ、剛丸が俺の顔を目掛けて放ってきた右の蹴りを避け剛丸の右横をすり抜けた。
よし、梓の匂いで感覚がかなり狂っているものの、そこそこな動きはできているな。
すり抜けてから再び剛丸の方へ身体を向けようとしたら、勢いを止めきれずに体勢が崩れた。
「そこだ‼︎」
「あ、ぶなかった……」
剛丸は、そんな俺を見逃さず素早く放っていた蹴り足を戻した後、身体を回転させ左の裏拳を放ってきたため俺は体勢が崩れるのを我慢しないで、そのまま地面に転がり避ける。
「またしても避けるか‼︎」
「どれ……だけ……身体が……おか……しく……とも……かん……たん……にま……ける……のは……しょう……にあ……わな……いから……な……」
「クソッ‼︎」
ここまで体調が悪いのも、相手の攻撃を避けるため何度も地面に転がったのも、本当に久しぶりだ。
だが、今ので完全に身体の状態を把握できた。
今の俺は振り向きなんかの身体を回転させる動きで体勢を崩して大きな隙を作ってしまう。
そして集中して音と色のない世界へ入ろうとしても梓の匂いに邪魔をされる。
ここから導き出せる結論は、速さに頼った動きや回転運動をしない、常に相手が自分の正面になるような動きをするの二つか。
…………まあ、問題はない。
◆◆◆◆◆
剛丸が俺に打撃を叩き込もうと数分間あらゆる角度から攻撃してきた。
しかし、俺には届かない。
「クソクソクソッ、当たれ当たれ当たれ‼︎」
どれだけ打撃を放っても俺に当たらないため、剛丸の雰囲気や口調が荒くなっていく。
速さを武器にしている俺が真逆な動きをしてみたが、猛者と言って良い剛丸の打撃を避けられているなら実用に耐えられるものになっているな。
「剛丸‼︎ 何をしているんですか⁉︎ そんな妙な動きにてこずらないでください‼︎」
「乱節、黙れ‼︎」
俺と剛丸の戦いを見ている乱節もイラつき始め、梓に至ってはわけがわからないという感じだ。
さて、三体に混乱をもたらしている俺が何をしているかというと、上半身をあまり動かさずに足さばきだけで前後左右へ滑るように動いていた。
そして重要なのは、俺が剛丸との間合いを常に一定に保っている事と、仮に急接近されても俺は攻撃せず回避に徹している事。
要は時間稼ぎをしていたわけだが、数分間も時間稼ぎをしていた成果がようやく現実感でき、俺は動くのを止める。
「今度こそ当たれ‼︎」
「遅いな」
俺は集中して音と色のない世界へ入り、ものすごくゆっくりと動いて見えている剛丸の両腕を斬った
「ば、馬鹿な……」
「そんなはずが……」
「嘘……」
さすがに武器殺しと呼ばれているだけの強度を持つ剛丸の身体だったが、集中して斬ればいける。
「まだ全快には遠いが、これだけ動けるならもう大丈夫だな」
「なぜですか⁉︎ あなたは梓の匂いの影響を受けているはず‼︎ 動けるわけが……」
「簡単な話だ。その梓の匂いに慣れたんだよ」
「それは絶対に嘘」
「何で疑う? 毒で身体の中が壊されていくのなら別だが、体調に悪影響を与える匂いってだけなら個人差はあっても、誰だっていつかは慣れる」
「私の匂いに慣れるなんて事は、絶対にない‼︎」
梓がキッと俺をにらむと、匂いは倍くらいに濃くなった。
しかし人間は、そこが血と肉の腐った臭いが漂う場所でも食事をできるくらいに慣れる生き物だからな、前の世界で戦場という劣悪な環境を経験している俺にはあまり意味はない。
俺は再び集中して音と色のない世界へ入り梓の真ん前まで行くと、全力の殺意を叩き込む。
「……ひ」
お、狙い通り梓は気絶して小さな香炉が地面に落ちた。
「本体が道具でも宙擦りは子供で梓は女だから多少は加減をする。だが、お前らには手加減をする理由はない。まだ、やるか?」
「あ、当たり前です‼︎」
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乱節は大きく息を吸い最大の振動を生み出そうとし、剛丸は体重を乗せた前蹴りを放とうとしてくる。
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キキキキキキキキキキキキン。
「あ、が……」
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俺に身体を斬られた乱節は横笛だけが地面に転がり、剛丸も鎧の各部分がバラバラとなり動かなくなった。
「チッ、予想外に時間がかかっちまった。…………システィーゾ達の気配も近づいてきてるな。急ぐか」
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もっと妨害があるかと思っていただけに拍子抜けしつつ見回すと、そこは特に飾りも何もないが闘技場だと直感する。
そして、その俺の予感が正しいと示すかのように、何体もの奴ら構えて俺を様々な表情で見ていた。
…………気になるのは。
「おい、そこのお前」
「うん? わしか?」
「そうだ」
「何じゃ? 小僧」
「お前、茶器だよな?」
「ほう‼︎ それがどうした?」
「いや……、茶器がどうやって戦うんだ?」
「馬鹿にするでないわ‼︎ 物は使いようという言葉を知らんのか⁉︎」
「あー……、わかった。戦えるならそれで良い」
「ふん、口の減らんガキじゃわい。覚悟しておけ‼︎」
茶器の言葉に、周りの奴らのやる気も増した。
そろそろ、こいつらの妙な能力を相手にするのも面倒くさくなってきたから、こいつらがあのクソ野郎までの最後の障害だと思って、さっさと斬り捨てよう。
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