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第四部
君を、君だけを、愛してる。
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仰向けにさせたリヒトの右足を持ち上げ、その親指を口に含み、爪先に舌を這わせる。両手で枕を掴んで必死に声を我慢するリヒトが可愛くて、わざと音を立てて口を離してやる。指の間もゆっくりと舐め、足首にきつく吸い付いて痕を残せば、リヒトの口から「ぁっ……」と小さな声が上がったから、こっちも気分がよくなってつい笑ってしまう。
「わら、うな……よっ」
「んー? 可愛いから、つい」
「ああもう、やるなら早くやれよ……!」
悪役上等の捨て台詞を吐かれるが、そんな潤んだ目と震える声で言われてもなんの効果もない。むしろ俺を悦ばせるだけだと、なんで気づかないかな。
「でも痕つけてほしいんでしょ?」
「こんなっ、こんな恥ずかし、なら、いいっ」
わざとリヒトに見えるように、足を持ち上げて痕を残しているのだ。恥ずかしがってもらわないと困る。
右足のふくらはぎにも舌を這わせ痕をいくつかつけてから、今度は左足を持ち上げる。足首に口づけたところで、やっとリヒトが「も、いい、からっ」と根を上げ始めた。
でも、やめてあげない。
「まだ足につけただけだよ? あと、首と肩と胸と背中と……」
左足のふくらはぎを舐めあげてから、左手でリヒトの内ももを軽く撫でてやる。
「ひあっ」
「ここにも、つけないと」
「そんなとこ、ユーリ、しか、見ない……っ」
「……ほんと、あんま煽んないで」
リヒトは無意識に、思ったことをそのまま口にしただけ。けれどその言葉ひとつひとつが、俺を酷く昂らせて、少しでも気を抜けばリヒトをぐちゃぐちゃにしてしまいたくなってしまう。
内ももを撫でていた手を滑らせて、指先をリヒトの小さな蕾へと軽く当てる。俺を待つようにはくはくと動いて、そのさまはまるで、指先を中へと誘うように呼吸を繰り返すようだ。
「リヒトの、こうしてるだけで吸い付いてくる。欲しいの?」
「ん……、言わせて、愉しんでる、だろっ」
「当たり前」
つぷ、と人差し指を第一関節までゆっくりと沈めていく。リヒトの身体が久しぶりの快楽に抗えず、大きく跳ねて、それからすぐに中がうねりだす。しこりを擦ってやれば「ひんっ」と一層甲高い声を上げて身体を震わせた。
「まだ一本目だよ? 俺のを入れたらどうなっちゃうのかな」
「んんん、はあっ、ん……っ」
肩で息を繰り返して、少しでも快楽を逃そうとするリヒトが可愛らしい。枕に皺がつくほど力を込めているのを見て、少しだけ枕に嫉妬しないわけでも、ないんだけど。
指を二本に増やしてしこりを擦ってやりつつ、指をゆっくりと抜き差しをする。多少馴染んできたようだが、その入口はまだ微かに固い。
「んー、久しぶりだし、もうちょっと解そっか」
リヒトを無茶苦茶にしたいし、壊れてほしい。けれど、それはリヒトを傷つけたいわけじゃない。だから大事にしたいのに、
「も……、いれてよ……っ」
と涙目で訴えかけられては、俺だって歯止めが効かなくなってしまう。
リヒトの両足を開かせ、後孔に自身の先端を押し当てる。俺から迸る先走りが滑りをよくさせ、少し力を込めただけで、難なくリヒトは俺のを呑み込んでいく。
「く……っ、大丈夫? きつくない?」
「んあ、あああ、ユーリっ」
めりめりと肉壁を押し広げる感覚に、流石の俺も息をひとつ吐いた。リヒトの手が枕を掴んでいたから背中に回してやる。途端、ギリと痛みが襲うが、その痛みも傷さえも愛おしくて、俺は「リヒト」となるべく余裕そうに笑って名前を呼んだ。
「もうちょっと、頑張れる?」
まだ全部入ったわけではないから、俺としてはこのまま進めたいのだけど。
手前あたりでゆるゆると少し動かせば、意識が少しだけはっきりしてきたリヒトが「ん……」と指先の力を抜いた。
「ユーリ、ユーリので」
「んー?」
「きもちよく、して……」
とろんとした目で、なんということを口走ってくれたのだろうか。
「ひゃ、あっ、なん……で、おおきくっ」
「煽ったのはそっちだからっ。もう、絶対、何言われても、やめてあげられない、から……っ」
最奥に自身を穿つ。ごりごりと音がして、リヒトの口から「や、あっ」と掠れた声が上がる。垂れ流す涎も涙も、腹にたまった薄い水溜まりもさえも愛おしくて、俺を狂わせる。
「ひ、ぐっ、んあああっ、やら、へんっなるっ」
「なってよ。リヒト、もっと乱れて、変になって、壊れて」
「なん、か……っ、ぐる、やあっ、きもちい、の、へんっ」
「リヒトっ、好き、好きだよ、愛してる……っ」
俺にしがみつくリヒトの首元に、思いきり歯を立てた。そのまま肉を貪る勢いで力を込めれば、リヒトは「いぎッ」と身体を震わせ、腹に白濁を飛び散らせた。その締めつけに誘われるように俺も中へと欲を吐き出しながら、前世の、初めてリヒトを抱いたあの日を、ふと思い出したのだ。
「わら、うな……よっ」
「んー? 可愛いから、つい」
「ああもう、やるなら早くやれよ……!」
悪役上等の捨て台詞を吐かれるが、そんな潤んだ目と震える声で言われてもなんの効果もない。むしろ俺を悦ばせるだけだと、なんで気づかないかな。
「でも痕つけてほしいんでしょ?」
「こんなっ、こんな恥ずかし、なら、いいっ」
わざとリヒトに見えるように、足を持ち上げて痕を残しているのだ。恥ずかしがってもらわないと困る。
右足のふくらはぎにも舌を這わせ痕をいくつかつけてから、今度は左足を持ち上げる。足首に口づけたところで、やっとリヒトが「も、いい、からっ」と根を上げ始めた。
でも、やめてあげない。
「まだ足につけただけだよ? あと、首と肩と胸と背中と……」
左足のふくらはぎを舐めあげてから、左手でリヒトの内ももを軽く撫でてやる。
「ひあっ」
「ここにも、つけないと」
「そんなとこ、ユーリ、しか、見ない……っ」
「……ほんと、あんま煽んないで」
リヒトは無意識に、思ったことをそのまま口にしただけ。けれどその言葉ひとつひとつが、俺を酷く昂らせて、少しでも気を抜けばリヒトをぐちゃぐちゃにしてしまいたくなってしまう。
内ももを撫でていた手を滑らせて、指先をリヒトの小さな蕾へと軽く当てる。俺を待つようにはくはくと動いて、そのさまはまるで、指先を中へと誘うように呼吸を繰り返すようだ。
「リヒトの、こうしてるだけで吸い付いてくる。欲しいの?」
「ん……、言わせて、愉しんでる、だろっ」
「当たり前」
つぷ、と人差し指を第一関節までゆっくりと沈めていく。リヒトの身体が久しぶりの快楽に抗えず、大きく跳ねて、それからすぐに中がうねりだす。しこりを擦ってやれば「ひんっ」と一層甲高い声を上げて身体を震わせた。
「まだ一本目だよ? 俺のを入れたらどうなっちゃうのかな」
「んんん、はあっ、ん……っ」
肩で息を繰り返して、少しでも快楽を逃そうとするリヒトが可愛らしい。枕に皺がつくほど力を込めているのを見て、少しだけ枕に嫉妬しないわけでも、ないんだけど。
指を二本に増やしてしこりを擦ってやりつつ、指をゆっくりと抜き差しをする。多少馴染んできたようだが、その入口はまだ微かに固い。
「んー、久しぶりだし、もうちょっと解そっか」
リヒトを無茶苦茶にしたいし、壊れてほしい。けれど、それはリヒトを傷つけたいわけじゃない。だから大事にしたいのに、
「も……、いれてよ……っ」
と涙目で訴えかけられては、俺だって歯止めが効かなくなってしまう。
リヒトの両足を開かせ、後孔に自身の先端を押し当てる。俺から迸る先走りが滑りをよくさせ、少し力を込めただけで、難なくリヒトは俺のを呑み込んでいく。
「く……っ、大丈夫? きつくない?」
「んあ、あああ、ユーリっ」
めりめりと肉壁を押し広げる感覚に、流石の俺も息をひとつ吐いた。リヒトの手が枕を掴んでいたから背中に回してやる。途端、ギリと痛みが襲うが、その痛みも傷さえも愛おしくて、俺は「リヒト」となるべく余裕そうに笑って名前を呼んだ。
「もうちょっと、頑張れる?」
まだ全部入ったわけではないから、俺としてはこのまま進めたいのだけど。
手前あたりでゆるゆると少し動かせば、意識が少しだけはっきりしてきたリヒトが「ん……」と指先の力を抜いた。
「ユーリ、ユーリので」
「んー?」
「きもちよく、して……」
とろんとした目で、なんということを口走ってくれたのだろうか。
「ひゃ、あっ、なん……で、おおきくっ」
「煽ったのはそっちだからっ。もう、絶対、何言われても、やめてあげられない、から……っ」
最奥に自身を穿つ。ごりごりと音がして、リヒトの口から「や、あっ」と掠れた声が上がる。垂れ流す涎も涙も、腹にたまった薄い水溜まりもさえも愛おしくて、俺を狂わせる。
「ひ、ぐっ、んあああっ、やら、へんっなるっ」
「なってよ。リヒト、もっと乱れて、変になって、壊れて」
「なん、か……っ、ぐる、やあっ、きもちい、の、へんっ」
「リヒトっ、好き、好きだよ、愛してる……っ」
俺にしがみつくリヒトの首元に、思いきり歯を立てた。そのまま肉を貪る勢いで力を込めれば、リヒトは「いぎッ」と身体を震わせ、腹に白濁を飛び散らせた。その締めつけに誘われるように俺も中へと欲を吐き出しながら、前世の、初めてリヒトを抱いたあの日を、ふと思い出したのだ。
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