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3章 サードライブ
132話 おもしれー女
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なんでこうなったんだろう。
教室で鈴川さんと他愛無い話をしていると
「日比谷はいるか?」
と教室のドアのところで声を張り上げていた
男子がいた。
女子たちが色めきだったが
(なんだろう、すごい面倒なことに
巻き込まれそう)
「誰?」
鈴川さんに小声で聞くと
「1年2組の立花 樹(たちばな いつき)
小柄で可愛らしい見た目だけど俺様系っていうギャップで女子に人気らしい。
私は興味ないけど」
「ふーん」
(あ、)
彼と目が合ってしまった。
すぐに逸らしたけど無駄だった。
立花は真っ直ぐに私に向かってくる。
「俺と付き合え、舞」
(うわー、なんて短かくてわかりやすい
交際の申し込み、いや交際じゃ無いかもしれない。一応確認を)
「えっと、付き合うって買い物・・・
とか?」
「そんなわけないだろう、バカか?」
(まともに会話したの初めてで
バカは失礼でしょ
哀れまれていることにすごく腹が立つけど)
「じゃあそれは交際の申し込みってこと?」
「さっきからそう言っているんだけど」
光栄に思え、と言いそうなほど彼は
上から目線だった。
(なんかすごい偉そう)
「交際の申し込みならお断りします」
「何故だ!」
今度は信じられないと言いたいような目で
私を見る
「当たり前でしょ?確かにあなたは女子に
人気で学校のアイドルかもしれない。
でも私たちは違う。まだまだ成長中だけど
これでもアイドルなの。
私はアイドルでいる限り恋愛はしない、
そう決めてるの。」
真剣な私の言葉に引いてくれると思った。
でも立花くんは口角を上げて、
「アイドルじゃなかったら付き合ってた?」
と言って私の顎に手を添えた。
教室がざわめいたけど
(視線は合ってるのにする必要ある?
顎クイって無理やり視線を合わせるために
やるんでしょ?)
と他人事のようなことを考え
(ん?顎クイ・・・?・・・っ!)
正常な思考に戻ってからその手を振り払った
「なにするんだ!?」
「初対面の人からそんなことされたら誰
だって同じ反応するに決まってるよ!
ビンタじゃなかっただけありがたいと
思いなさい!」
手をさすりながら逆ギレされた。
「それにアイドルじゃなかったとしても、
私は絶対にあなたとは付き合わない」
隣にいた鈴川さんが肩を震わせて笑っているがどうでもいい
「り、理由は・・・?」
(こんなにはっきり言っても引かないなんて
メンタル強すぎない?俺様、なめてたな)
「まず1つ目」
(まず!?)
クラス中の心の声が重なったが舞は
気にせず語る。
「その態度。私はそれが人を下に見ているようで嫌。次にその呼び方。いきなり呼び捨てなんて、適切な距離感なんてものがあなたにないの?まぁ、ざっくりいうとこんな感じであなたとはお付き合いできません」
「おもしれー女」
(これ、言う人本当にいるんだ)
「なぁ、勝負しようぜ。日比谷」
立花くんは口角を上げた
(苗字呼びに直してくれた)
「勝負?」
「今日から3年間、おま、日比谷にアタックするから」
「はぁ?」
「だから!絶対に惚れさせる。」
すごい真剣な顔だけど勝手に話を進められる私の身にもなってほしい
(でも断って話が長引くのもな)
「分かった。ただし、校内だけにしてね」
「随分、余裕だな」
「余裕だよ、惚れるつもりはないから」
教室で鈴川さんと他愛無い話をしていると
「日比谷はいるか?」
と教室のドアのところで声を張り上げていた
男子がいた。
女子たちが色めきだったが
(なんだろう、すごい面倒なことに
巻き込まれそう)
「誰?」
鈴川さんに小声で聞くと
「1年2組の立花 樹(たちばな いつき)
小柄で可愛らしい見た目だけど俺様系っていうギャップで女子に人気らしい。
私は興味ないけど」
「ふーん」
(あ、)
彼と目が合ってしまった。
すぐに逸らしたけど無駄だった。
立花は真っ直ぐに私に向かってくる。
「俺と付き合え、舞」
(うわー、なんて短かくてわかりやすい
交際の申し込み、いや交際じゃ無いかもしれない。一応確認を)
「えっと、付き合うって買い物・・・
とか?」
「そんなわけないだろう、バカか?」
(まともに会話したの初めてで
バカは失礼でしょ
哀れまれていることにすごく腹が立つけど)
「じゃあそれは交際の申し込みってこと?」
「さっきからそう言っているんだけど」
光栄に思え、と言いそうなほど彼は
上から目線だった。
(なんかすごい偉そう)
「交際の申し込みならお断りします」
「何故だ!」
今度は信じられないと言いたいような目で
私を見る
「当たり前でしょ?確かにあなたは女子に
人気で学校のアイドルかもしれない。
でも私たちは違う。まだまだ成長中だけど
これでもアイドルなの。
私はアイドルでいる限り恋愛はしない、
そう決めてるの。」
真剣な私の言葉に引いてくれると思った。
でも立花くんは口角を上げて、
「アイドルじゃなかったら付き合ってた?」
と言って私の顎に手を添えた。
教室がざわめいたけど
(視線は合ってるのにする必要ある?
顎クイって無理やり視線を合わせるために
やるんでしょ?)
と他人事のようなことを考え
(ん?顎クイ・・・?・・・っ!)
正常な思考に戻ってからその手を振り払った
「なにするんだ!?」
「初対面の人からそんなことされたら誰
だって同じ反応するに決まってるよ!
ビンタじゃなかっただけありがたいと
思いなさい!」
手をさすりながら逆ギレされた。
「それにアイドルじゃなかったとしても、
私は絶対にあなたとは付き合わない」
隣にいた鈴川さんが肩を震わせて笑っているがどうでもいい
「り、理由は・・・?」
(こんなにはっきり言っても引かないなんて
メンタル強すぎない?俺様、なめてたな)
「まず1つ目」
(まず!?)
クラス中の心の声が重なったが舞は
気にせず語る。
「その態度。私はそれが人を下に見ているようで嫌。次にその呼び方。いきなり呼び捨てなんて、適切な距離感なんてものがあなたにないの?まぁ、ざっくりいうとこんな感じであなたとはお付き合いできません」
「おもしれー女」
(これ、言う人本当にいるんだ)
「なぁ、勝負しようぜ。日比谷」
立花くんは口角を上げた
(苗字呼びに直してくれた)
「勝負?」
「今日から3年間、おま、日比谷にアタックするから」
「はぁ?」
「だから!絶対に惚れさせる。」
すごい真剣な顔だけど勝手に話を進められる私の身にもなってほしい
(でも断って話が長引くのもな)
「分かった。ただし、校内だけにしてね」
「随分、余裕だな」
「余裕だよ、惚れるつもりはないから」
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