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2章 セカンドライブ
108話 夢を見るくらい
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私たちは学校も2学期が始まり、
始業式を終えて授業を受けていた。
運動会の役割とかで盛り上がる中、
紗南が静かなことが気になっている。
休み時間に聞いても、なんでもないの
一点張りで。そんな中、
組対抗リレーの走者順を会議室で
行っていた。
うちの中等部は1学年4クラスある。
1クラス20人前後。
各学年1組、3組が赤組2組、4組が白組。
運動会は2日に分けて行われる。
1日目は1組と2組で戦い
2日目は3組と4組が戦う。
各クラス推薦で4人選抜して、
赤組12人、白組12人で競い
1レース赤組2人白組2人で走る。
アンカー以外は半周、アンカーは一周
走ることになっている。
選抜リレー推薦された挙句、
私がリレのアンカーに選ばれてしまった。
聞いてみたら
「アイドルだから体力ありそう」
と言われた。
(何その偏見)
雪希の番組を見て、興味本位でRainbow Roseを調べた1人のクラスメイト。
そして私を発見してすぐに
広がってしまった。
だからといって、囃し立てられるとかは
なく安心した。
(ここで逃げたら、すごい心残りになりそう)
「わかりました。アンカーを引き受けます」
と了承した。もう1人の赤組のアンカーは
三年生だ。
給食を食べて午後の授業をして、放課後。
「あのさ」
今日初めて、紗南から話しかけられた
「今日の練習がおわったら
うちに来てもらってもいい?」
「うん、」
帰り道、紗南は何も話さず家に着いた。
「お邪魔します。」
「いらっしゃい、舞ちゃん」
部屋で紗南はクッションを抱いて
黙っていた。しばらく黙っていたが
口を開いた。
「あのさ、私、6月にアイドルの
オーディションを受けて、受かったんだ。」
「え、おめでとう」
(なのになんで暗いんだろう)
「グループ名はイニシャル。
それで8月にデビューライブが
あったんだ。それで上位5組から
外れちゃった」
(それって)
「ここまで言ったら分かるでしょ?」
「・・・解散、」
「そう、泣いている子がいたり、怒ってる子がいたり、私は放心状態だった。飲み物を買おうとして控え室を出て、自販機に行く時
偶然聞いちゃったんだ。殆どの新人アイドルはこのライブを行っている。今輝けている
アイドルも、って。それで思ったんだ。
もしかして舞も知ってたんじゃないかって」
「知ってた、よ。」
「今思えば、去年舞にオーディションに落ちた、でも諦めないって言った時、舞はよそよそしかったっていうか、歯切れが悪かったっていうか。やっと今朝、合点がいったんだ」
紗南になんて言えばいいのかわからなくて
黙ることしか出来なかった。
「知ってて黙ってた、とか、ひどいとかその時は考えてた。でも冷静になって思ったんだ。言えないのは当たり前だって。私がもし舞の立場だったら多分言えてない。
挫折させるっていうか、
緊張させるんじゃないかって。
だから舞は言わなかったんだよね。」
「・・・うん」
「舞、私諦めない。何度だって
オーディションを受ける。
そして受かったら、小さな事で目標をクリアしていつか舞を超える、そんなアイドルに
なってみせる」
真剣な顔の紗南だが耐えられず
笑ってしまった。
「な、私に舞を超えることはできないって
言いたいの!?」
真剣だったのが崩れて怒った。
(当たり前だよね)
「いや、ごめん。
私も同じようなことしたなって」
「同じようなこと?」
「デビューライブもまだだった頃、
トップアイドルに向かって、
あなたたちを超える、そんなアイドルに
なってみせますって、戦線布告した。」
言った瞬間、紗南の顔は引き攣っていた
「そんなこと言ったの?」
「まだ私は青かったからね」
「今も青いでしょ。何言ってるの」
「でも、こんな感じなんだね。
戦線布告されるの」
「そうだね、私も戦線布告される
時が来るのかな」
「紗南の場合、かなり先でしょ」
「そ、そうだけど夢を見るくらい
いいでしょ?」
私たちは笑い合った。
紗南が私を超えるって言った、
なら越えられる前に私たちはSTEPを
超えてみせよう、そう決意した。
始業式を終えて授業を受けていた。
運動会の役割とかで盛り上がる中、
紗南が静かなことが気になっている。
休み時間に聞いても、なんでもないの
一点張りで。そんな中、
組対抗リレーの走者順を会議室で
行っていた。
うちの中等部は1学年4クラスある。
1クラス20人前後。
各学年1組、3組が赤組2組、4組が白組。
運動会は2日に分けて行われる。
1日目は1組と2組で戦い
2日目は3組と4組が戦う。
各クラス推薦で4人選抜して、
赤組12人、白組12人で競い
1レース赤組2人白組2人で走る。
アンカー以外は半周、アンカーは一周
走ることになっている。
選抜リレー推薦された挙句、
私がリレのアンカーに選ばれてしまった。
聞いてみたら
「アイドルだから体力ありそう」
と言われた。
(何その偏見)
雪希の番組を見て、興味本位でRainbow Roseを調べた1人のクラスメイト。
そして私を発見してすぐに
広がってしまった。
だからといって、囃し立てられるとかは
なく安心した。
(ここで逃げたら、すごい心残りになりそう)
「わかりました。アンカーを引き受けます」
と了承した。もう1人の赤組のアンカーは
三年生だ。
給食を食べて午後の授業をして、放課後。
「あのさ」
今日初めて、紗南から話しかけられた
「今日の練習がおわったら
うちに来てもらってもいい?」
「うん、」
帰り道、紗南は何も話さず家に着いた。
「お邪魔します。」
「いらっしゃい、舞ちゃん」
部屋で紗南はクッションを抱いて
黙っていた。しばらく黙っていたが
口を開いた。
「あのさ、私、6月にアイドルの
オーディションを受けて、受かったんだ。」
「え、おめでとう」
(なのになんで暗いんだろう)
「グループ名はイニシャル。
それで8月にデビューライブが
あったんだ。それで上位5組から
外れちゃった」
(それって)
「ここまで言ったら分かるでしょ?」
「・・・解散、」
「そう、泣いている子がいたり、怒ってる子がいたり、私は放心状態だった。飲み物を買おうとして控え室を出て、自販機に行く時
偶然聞いちゃったんだ。殆どの新人アイドルはこのライブを行っている。今輝けている
アイドルも、って。それで思ったんだ。
もしかして舞も知ってたんじゃないかって」
「知ってた、よ。」
「今思えば、去年舞にオーディションに落ちた、でも諦めないって言った時、舞はよそよそしかったっていうか、歯切れが悪かったっていうか。やっと今朝、合点がいったんだ」
紗南になんて言えばいいのかわからなくて
黙ることしか出来なかった。
「知ってて黙ってた、とか、ひどいとかその時は考えてた。でも冷静になって思ったんだ。言えないのは当たり前だって。私がもし舞の立場だったら多分言えてない。
挫折させるっていうか、
緊張させるんじゃないかって。
だから舞は言わなかったんだよね。」
「・・・うん」
「舞、私諦めない。何度だって
オーディションを受ける。
そして受かったら、小さな事で目標をクリアしていつか舞を超える、そんなアイドルに
なってみせる」
真剣な顔の紗南だが耐えられず
笑ってしまった。
「な、私に舞を超えることはできないって
言いたいの!?」
真剣だったのが崩れて怒った。
(当たり前だよね)
「いや、ごめん。
私も同じようなことしたなって」
「同じようなこと?」
「デビューライブもまだだった頃、
トップアイドルに向かって、
あなたたちを超える、そんなアイドルに
なってみせますって、戦線布告した。」
言った瞬間、紗南の顔は引き攣っていた
「そんなこと言ったの?」
「まだ私は青かったからね」
「今も青いでしょ。何言ってるの」
「でも、こんな感じなんだね。
戦線布告されるの」
「そうだね、私も戦線布告される
時が来るのかな」
「紗南の場合、かなり先でしょ」
「そ、そうだけど夢を見るくらい
いいでしょ?」
私たちは笑い合った。
紗南が私を超えるって言った、
なら越えられる前に私たちはSTEPを
超えてみせよう、そう決意した。
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