虹色の薔薇が咲く場所は

如月 りん

文字の大きさ
上 下
66 / 267
1章 ファーストライブ

66話 人気ですね

しおりを挟む
(入学してからずっと仏頂面で心配しましたが最近は明るくなった。これも彼らとの交流のおかげでしょうか。まぁ、蓮くんが登校して来た前日の昼休みに凄い勢いで彼の住所を聞いてきてなにをするかと思えば。)

説教が終わり5時間目6時間目と終わり
放課後、
「ねぇ、日比谷いる?」
うちのクラスに私に用があってきたのは
気怠げな顔した蓮だった。

「あ、はい。日比谷さん。先輩」
緊張したのか聞かれたクラスメイトはすぐさま私を呼ぶ。
カバンを持ち、紗南に手を振って廊下へ。

「なんのよう、ですか。先輩」
危うく敬語を忘れるところだった。
「一緒に行こうと思って」
「猫被り」
「何か言った?」
ボソッと呟いたが聞こえたらしい
「いいえ、なにも」
私と蓮で昇降口へ向かう。

至る所から、どういう関係だ、だの付き合ってるのかと聞こえてくる。
「人気ですね、先輩」
「人気になりたくて文武両道を目指した
 訳じゃないんだけどな」
蓮は周りに気づかれないように呟いた。

(ポーカーフェイスというのか蓮って学校だとあんまり表情崩さないな)
「なんだよ、ジーッと見て」
蓮は睨むが頬が赤くなっていた。
「べっつに~」

ーレッスン場ー
「蓮、今日から復帰?」
「俺たちについて来れる?」
着くなり類に煽られる。
「やってやる」
「その意気だよ、蓮」
すぐに杏奈さんたちが入ってきてレッスン
開始。やっぱり蓮は少し遅れている。

私も人の事言えないけど。
それでも、久しぶりの感覚だ。
記憶をなくしてても体は覚えている。
楽しいという感情が溢れる。
練習が終わり
「あの、みんなこれ知ってる?」
私は先生に見せてもらったサイトをみんなに見せる。

「どこから情報が漏れたんだろう」
類の呟きにみんなして唸っていると
杏奈さんたちが横から覗き込む。
「今度のライブの時に謝罪かな、」
杏奈さんの呟きに
「あの、私たちのライブって回数が少ないですよね。他のアイドルはもっと活動していると思います。どうしてですか?」

今度は杏子さんが
「2度目のライブからね、どんどん回数を を増やして行こうと考えてたんだ。実際に
Rainbow Roseの出演を希望するところも結構あったの。でも事故があってRainbow Roseの出演のキャンセル希望が相次ぐようになって今のところは・・・未定」
わからない訳じゃない。
あんな事故になったんだ。
問題の起こったグループを受け入れたくないと思うのが普通だと思う

「そうなんですね」
「僕たち、どうなっちゃうのかな」
「依頼を待っているだけじゃダメだ。
どこかでできないかな。
じゃないと、謝罪もできない」
類の言いたいこともわかる。でも
ネットニュースで業界中に知られてる。

「私たちもどこが受け入れ先がないか
探ってみる」
杏子さんがそう言ってくれたが
「杏奈さんたちばかり頼ることはできません。俺たちもアテがないか探してみます。」
類の言葉に私たちも頷き解散となった。

しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

百合ランジェリーカフェにようこそ!

楠富 つかさ
青春
 主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?  ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!! ※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。 表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。

フラレたばかりのダメヒロインを応援したら修羅場が発生してしまった件

遊馬友仁
青春
校内ぼっちの立花宗重は、クラス委員の上坂部葉月が幼馴染にフラれる場面を目撃してしまう。さらに、葉月の恋敵である転校生・名和リッカの思惑を知った宗重は、葉月に想いを諦めるな、と助言し、叔母のワカ姉やクラスメートの大島睦月たちの協力を得ながら、葉月と幼馴染との仲を取りもつべく行動しはじめる。 一方、宗重と葉月の行動に気付いたリッカは、「私から彼を奪えるもの奪ってみれば?」と、挑発してきた! 宗重の前では、態度を豹変させる転校生の真意は、はたして―――!? ※本作は、2024年に投稿した『負けヒロインに花束を』を大幅にリニューアルした作品です。

GIVEN〜与えられた者〜

菅田刈乃
青春
囲碁棋士になった女の子が『どこでもドア』を作るまでの話。

放課後はネットで待ち合わせ

星名柚花
青春
【カクヨム×魔法のiらんどコンテスト特別賞受賞作】 高校入学を控えた前日、山科萌はいつものメンバーとオンラインゲームで遊んでいた。 何気なく「明日入学式だ」と言ったことから、ゲーム友達「ルビー」も同じ高校に通うことが判明。 翌日、萌はルビーと出会う。 女性アバターを使っていたルビーの正体は、ゲーム好きな美少年だった。 彼から女子避けのために「彼女のふりをしてほしい」と頼まれた萌。 初めはただのフリだったけれど、だんだん彼のことが気になるようになり…?

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

Hand in Hand - 二人で進むフィギュアスケート青春小説

宮 都
青春
幼なじみへの気持ちの変化を自覚できずにいた中2の夏。ライバルとの出会いが、少年を未知のスポーツへと向わせた。 美少女と手に手をとって進むその競技の名は、アイスダンス!! 【2022/6/11完結】  その日僕たちの教室は、朝から転校生が来るという噂に落ち着きをなくしていた。帰国子女らしいという情報も入り、誰もがますます転校生への期待を募らせていた。  そんな中でただ一人、果歩(かほ)だけは違っていた。 「制覇、今日は五時からだから。来てね」  隣の席に座る彼女は大きな瞳を輝かせて、にっこりこちらを覗きこんだ。  担任が一人の生徒とともに教室に入ってきた。みんなの目が一斉にそちらに向かった。それでも果歩だけはずっと僕の方を見ていた。 ◇ こんな二人の居場所に現れたアメリカ帰りの転校生。少年はアイスダンスをするという彼に強い焦りを感じ、彼と同じ道に飛び込んでいく…… ――小説家になろう、カクヨム(別タイトル)にも掲載――

【完結】カワイイ子猫のつくり方

龍野ゆうき
青春
子猫を助けようとして樹から落下。それだけでも災難なのに、あれ?気が付いたら私…猫になってる!?そんな自分(猫)に手を差し伸べてくれたのは天敵のアイツだった。 無愛想毒舌眼鏡男と獣化主人公の間に生まれる恋?ちょっぴりファンタジーなラブコメ。

全力でおせっかいさせていただきます。―私はツンで美形な先輩の食事係―

入海月子
青春
佐伯優は高校1年生。カメラが趣味。ある日、高校の屋上で出会った超美形の先輩、久住遥斗にモデルになってもらうかわりに、彼の昼食を用意する約束をした。 遥斗はなぜか学校に住みついていて、衣食は女生徒からもらったものでまかなっていた。その報酬とは遥斗に抱いてもらえるというもの。 本当なの?遥斗が気になって仕方ない優は――。 優が薄幸の遥斗を笑顔にしようと頑張る話です。

処理中です...