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第四話

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【ロム会長家】
ニコ店長の言葉に一睡も出来ないまま朝を迎えていた

朝5時
自分に見惚れながらシャワーを浴びていた

ロム会長
「昨日のあれはなんだ?10年間過ごした俺との時間は?自分の人生じゃないのか?」

ロム会長
「それにしても相変わらず俺は美しい!ん?これは?まさか吹き出物?俺のおでこに不届なそれにこの美しい目にクマが…」

完全に昨日の事を引きずって気持ちが下がり始めた

一方ニコ店長の朝清々しい朝を迎えていた

ニコ店長
「うーん、よく寝た朝寝坊は何年ぶりかな最高にいい気分、ん?7時か起きよう寝過ぎちゃった」

ニコ店長
「遅出なんて久しぶりいい天気!最高だわ」

一方ロム会長はハノ社長室にいた
【社長室】

ハノ社長
「お前ネムルンダは要らねって言ってたのに今飲んでどうするんだよ!今寝る気か?」

ロム会長
「はぁ~“自分の人生を歩む”とは?ニコ店長は俺の為に10年で約6万9130時間費やしたこの10年大概の夫婦より長い時間の仲なのに無意味なのか?」

ハノ社長
「無意味だと?はぁまったく」

ロム会長
「俺が好きで傷ついた?」

ハノ社長
「それははない確かにニコちゃんはかなり有能だが気にかけすぎだ、まさか好きなのか?もしかしたらお前がニコちゃんの事好きなんじゃ?」

ロム会長
「正気か?」

ハノ社長
「じゃなぜここまで気にかける?それにニコちゃん以外は体に触れさせないよな!お前が女とイチャつく姿は見たことがない!嫌な経験が?」

ロム会長
「女は嫌いだ!かと言ってゲイでも無いぞ!」

ハノ社長
「ニコちゃんは?」

ロム会長
「別だ」

ハノ社長
「同じ女だぞ?」

ロム会長
「ニコ店長は…ニコちゃんだから!もういい!自分のオフィスに戻る!それとネムルンダを家に100個くらい送ってくれ」

ハノ社長
「100個?」

ロム会長
「嫌!1000個だ!」

ハノ社長
「どんだけ飲むんだ!」

美容室FMKスタッフルーム

ニコ店長
「会議の準備…予約の管理とスタッフ管理売上管理、店長としての引き継ぎの準備しないと!」

ニコ店長
「あ!会長おはようございます顔色がすぐれませんね」

ロム会長
「ああ寝不足だ君は顔色がいい」

ニコ店長
「ありがとうございます久しぶりにぐっすり寝ました、あ!会長のおでこに吹き出物が?それに目にクマちゃんが睡眠不足なら良い病院知っているので紹介しますか?」

ロム会長
「気にするな俺を心配してるのか?」

ニコ店長
「はい?もちろん心配です」

ロム会長
「今はニコ店長?それともニコちゃん?」

ニコ店長
「それは一体…」

サク
「お疲れ様ですお話し中でしたか?」

ロム会長
「かまわん!なんだ?」

サク
「はい会長今日の最終面接お願いします」

ロム会長
「ニコ店長の後任だから君も同席しろ」

ニコ店長
「はい…」

【面接オフィス】
【採取面接】

ジア
「よろしくお願いします」

ニコ店長
「では質問なんですが店長のあるべき姿とは?」

ジア
「アシスタントを我が子のように…」

ロム会長
「あ~あ~君は完全無欠な上司と働ける気分はどうだ?」

ジア
「わくわくします素敵です一緒に働けて光栄です」

ニコ店長
「完全無欠な上司を100%満足させれますか?もちろんお客さんも満足させれて感動与えること出来ますか?休日出勤とかも可能ですか?国外の移動もありますが可能ですか?」

ジア
「100%…休日出勤…国外?それは難しいですね」

ニコ店長
「でしょ!でわ不採用ね!」

ロム会長
「あ~あ~ジアさんは作用されたら一身上の都合で辞めない責任感はあるかな?」

ジア
「もちろんです高収入に素敵な上司に憧れのFMKグループの一員になれたら会社に骨を埋めます」

ニコ店長
「ミスったら実際に骨を埋めるかも」

ジア
「そんなに激務何ですか?」

ロム会長
「分かってると思うが給料は世界最高レベルだ」

ニコ店長
「いずれプライベートの時間は死んで店長の時間だけ残ります」

ロム会長
「俺と働いた時間は人生に入らない?ニコ店長?」

ニコ店長
「………」

ロム会長
「………」

ニコ店長
「………」

長い沈黙が続く

ジア
「あの~よく分からないですが頑張ります!」

ロム会長
「合格!」

ジア
「え?本当に?ラッキー」

ニコ店長
「ちょっと!」

ロム会長
「おい!リーダーちょっと来てくれ」

サク
「はい!」

ロム会長
「サク!ジアさんを案内しろ新しいジア店長だ!後残ってる面接に来た人達は帰らせろ!」

ニコ店長
「ちょっと技術チェックとかしないんですか?まだ他にたくさん面接が…」

ロム会長
「ニコ店長!早急に引き継ぎして君のレベルまで引き上げろ君のクローンを作れ!君が辞めるって言った事だ最後まで責任を持って育てろ」

ジア
「ありがとうございます」
(マジ嬉しいやった~奇跡!)

サク
「ジア店長こちらに案内します。僕はアシスタントリーダーのサクですよろしくお願いします」

サクとジアが出て行く残った2人

ロム会長
「ニコ店長!“自分の人生を歩む”とはどういう意味だ?」

ニコ店長
「これからは自分の時間を持ちたいしそれに…」

ロム会長
「それに?」

ニコ店長
「それにもうすぐ29歳になるので恋愛をして結婚しないと」

ロム会長
「は?何?恋愛して結婚?くだらん」

ニコ店長
「…」
(くだらないってなによ馬鹿にして)

こうして面接が終わり新しい店長が決まった。その日の夜新しい店長に引き継ぎをするため準備を始める

【ニコ店長の家】

ニコ店長
「はぁ…急にあんな早く決めちゃって大丈夫かな?会議の準備、予約の管理…売り上げ管理 5班制度と後は
店長の心得
“口は重く身は軽く” 
“先に行動して見せて言って聞かせないと人は動かず“
でも自分も最初は未熟だった私にもできたからきっと大丈夫でしょう。でも1番の心得は最も重要な事、私が辞める理由となったやっぱり自分の時間を持つこと!ふぅ~終わった」

その頃
ロム会長知人のパーティーに参加していた

ロム会長
「うーん…自分の時間、人生、恋愛、結婚よく俺に平気でそんなことを言える」

スィ
「誰が?」

ロム会長
「俺はどう?」

スィ
「ん?」

ロム会長
「俺はどうだ?」

スィ
「もう今さら聞かないでロムちゃんは完璧よ!
有能で男前で背も高く洗練されててそれにセクシー」

ロム会長
「だよな!なのになぜニコ店長は?」

スィ
「ん?誰のこと?ニコ店長?他の女の話をするの?」

ロム会長
「は!そうか!そうだったのか!って何でお前がいる?」

スィ
「ちょっとどこ行くのよ置いてかないで」

ロム会長は何か思いついたのか急いでパーティーを後にした。

数分後

【ニコ店長の家】

ニコ店長
「ぷしゅ~ビールがうまい!」

“ドン!ドン!ドン!”

ニコ店長
「ん?こんな時間に誰?それにそんな強くドア叩かなくてもチャイム押してよ!はーいどちら様」

ドアを開けるとそこにはロム会長が立っていた

ニコ店長
「こんな時間にどうしたんですか?チャイムを鳴らして下さいうるさくて近所迷惑になります!とにかく入ってください」

ロム会長
「チャイムのボタン汚いだろ押せるか!それに俺に命令するなここで話す」

ニコ店長
「はい!分かりました何でしょうか?」

ロム会長
「恋愛だの結婚だのは本心か?」

ニコ店長
「え?それを聞くためにこんな夜分にここへ?」

ロム会長
「俺に隠れて付き合っている男でも?」

ニコ店長
「もしかして怒ってます?」

ロム会長
「いや」

ニコ店長
「でも口調が…」

ロム会長
「俺が怒る筋合いはない」

ニコ店長
「確かに」

ロム会長
「質問に答えろ」

ニコ店長
「恋人はいません」

ロム会長
「当然だ」

ニコ店長
「え?」

ロム会長
「何だ?」

ニコ店長
「隠れて付き合う時間が私にありましたか?早朝店長会議に不定期退勤!呼ばれたら飛んでいきます」

ロム会長
「今さらそんなこと言う?説得力が足りない」

ニコ店長
「このままでは結婚できずに老いるだけです」

ロム会長
「たかがそんな理由?」

ニコ店長
「“たかが”ですって?この先年を取ってクビになった時困ります」

ロム会長
「よし!終身雇用を保証する」

ニコ店長
「それはイヤ!それがイヤで社長にならなかったわけで一生会長と働いて年を取れと?」

ロム会長
「だから結婚するために会社を辞めるのか?」

ニコ店長
「はい!平凡に暮らしたいんです平凡な人と家族を築きたい」

ロム会長
「君は自分本位だな俺はどうなる?10年間ずっと2人で力を合わせてやってきたのに急に辞められたら俺は…」

ニコ店長
「なんです?俺は?」

ロム会長
「俺は…俺は…何かと不便だ」

ニコ店長
「はぁ…ロム会長どうしたんですか?いつもの会長らしくない!先ほども言いましたけどこのままでは結婚できずに老いるだけです。私は結婚がしたいんです」

ロム会長
「そんなに結婚したいのか?」

ニコ店長
「はい!結婚したいです!」

ロム会長
「分かった仕事は続けろ!」

ニコ店長
「え?」

ロム会長
「喜べこの俺が結婚してやる」

ニコ店長
「えぇぇぇぇぇぇぇ!」

第五話に続く
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