君のくれた愛

ムロヒ

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4話:君の存在

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あれから自分そっくりの顔の手がかりのないまま時間だけが過ぎていった
数日後ひなから連絡が来たいつものカフェで待ち合わせし会うことにした

「このネット検索女王の私がレンさんそっくりな手がかりを見つけたわ知りたい?」

「なにか見つかったのか?」

「うん!」

「それで?」

「“レコード58”って店が写真に写ってた」

「それだけ?それくらいは俺も知ってた…
何かと思ったら…それにレコード58はネットで検索してもヒットしないしとっくに閉店している可能性だってある!」

「あまいなそこで私の本領発揮よ“レコード58”はなかったけどカフェ58は見つかったそこのオーナーがグルメサイトに載っていたのレコード店を昔開いててその名前が…」

「レコード58?!」

「そう!」

「さすが!」

「でしょ!それとこの写真見て」

「このオーナーの記事?女性だな住所も載ってある」

「そう!行ってみましょう!」

レンとひなはそのカフェ58に行くことにした
すぐにも事情が知りたい
そのカフェ58は離島で本島から船で1時間程の場所だった

時間も遅くになり夜になっていた

「あった!レン!ここでしょ?
あったわよカフェ58よ!」

「…」

緊張を隠せないレンなかなかドアを開けないレンの姿にひながドアを開ける
そこには記事に写っていたオーナーがコーヒーを淹れていた

「いらしゃいませ」

オーナーがレンの姿を見た途端驚愕した

「颯!!颯!なの?」

「…」

「…」

レンとひなはオーナーの驚きぶりに2人は困惑する

「あの…人違いかも…」

「あ…すいませんそうですよねあの子のはずがないわね…あまりにも似ていたからつい…」

「あ!今おしゃったのはこの写真に写っている人ですか?」

ひなが食いつき気味に質問した
ひなを連れてきて良かった

ひなが例の3人の写真を見せた

「この子は私の息子…息子の颯よ…」

「じゃこの隣に写っている女の子ひまり…いや…この子は誰ですか?」

「この子はああ颯の同級生ね」

「ただの同級生?」

「…」

「…」

「レン!はっきり聞きなさいよ!
2人は付き合っていたのか知りたいんです!」

「それはよく分からないだけどこの子音楽が好きでレコード店だった時よくここに来ていたわ仲は良かったと思う
颯が好きだった曲この子も好きでね
確か“最後の恋”って曲だったわ」

「この女の子はひまりって名前ですか?」

「うーん悪いはねだいぶ昔の事で名前までは同級生だったとしか…よく覚えてないわ」

「じゃ自分で聞きます颯さんの息子さんの連絡先を教えてください」

「それは無理よ」

「どうしてですか?会って話を聞くだけです…」

ひなも積極的にお願いをする

「お願いします!迷惑かけませんから少し確認したいことがあるだけなんです私の親友に似ているんです!」

「いやそういう意味じゃなくて颯はもう居ないの」

「え?…」

「それって…」

「だいぶ前に亡くなったの…1996年よ26年前車に跳ねられて…」

「…」

「…」

亡くなったと聞かされ
気まずくなり話はそれで終わった…
時間も遅く2人はカフェ58を後にした

「レンさんに似た颯が1996年に亡くなってるならあの写真はそれより前に撮られたって事よね?その頃ひまりは1~2歳よあんな写真撮れるはずがない写真の女の子はひまりじゃないくてそっくりの別人って事になるわね!」

「そうだな…」

「なんか不思議ね…この世にレンそっくりな男性とひまりにそっくりな女の子がいてその2人は出会ってる!恋人同士だったのかな?
良かったじゃない!喜んでよ!」

「なんで?…」

「ん?どうしたの?」

「なんで喜ぶんだよ」

「だって最初『浮気してるー』ってヤキモチ焼いていたでしょ元カレの代用品ではなかったって事でしょ?」

「もういいもう帰るよ」

「ちょっと!」

レンはどこか寂しくどこか切ない気持ちになり家に帰った
レンは心のどこかで隣の女の子がひまりであってほしいって願っていた
一連の事実を素直に受け入れずにいた

「ひまり…これじゃ離れられなくなった…
ひまりが僕を愛していなかったと僕は代用品だったと証明できたら諦められるのに…
ひまりもう僕を1人にしないでくれ…
君のいない世界で生きてくのがこんなにつらいとは思わなかった…ひまり…俺どうしたらいい?答えてくれよ…」





5話:君が僕の心を癒してくれる


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