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時間を戻した1番の理由ってなんだ?

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王都の森にいた魔物はシルバによって全滅された
この異変に“王都にいた”ハルト、ネクロ、シユミが察知したさらにオキとの戦いの時にシルバが時間を止めた魔法は王都にも影響していた



「ネクロ!これは何が起きている?
俺の体が動かなかった……それに森にいた魔物がいなくなったぞ?魔力が消えた魔物を誰が倒した?
誰が?ネクロ!お前の仲間か?」

「イヤ私の仲間ではない私も一瞬体が動けなかった」

「なんなんだ?何が起きた?」

「分からない!こんな事初めてだ!
森の魔物が全滅した!憶測だが何者かが時間を操る魔法を使ったのだろう!」

「おいおい?嘘だろ?そんな反則ワザあるのか?
まさか…奴の仕業か?」

「またそれか?私がバラバラにしてやったと言っただろ?」

「死骸は?ちゃんと確認したのか?確認してないなら死んだ保証はない!」

「懲りないな…ハルトよ!心配するな!もし奴なら私がまたバラバラにしてやる!!
それに時間を操る魔法は存在するハイエルフのみが使える聖属性魔法だ!」

「ハイエルフ?ハイエルフは滅んだんじゃ?」

「お前馬鹿か?ハイエルフは希少だが滅んではいない!それに可能性がもう一つある!」

「なんだ?」

「付与の存在だ!ハイエルフが付与を与える事によって使える!お前もそうだろ?」

「ああそうだな俺もレイラから絶対防御を付与してもらった」

「付与は通常その者に一つしか与えられないと聞いた事がある!詳しくは知らんが…」

「もし付与で与えられた力なら本人に聞くしかないな!探すぞ!見つけ出して話を聞こうじゃないか!」



=============================



私は王国の入り口に立ったままで入る事ができないでいた

「あ!ここにいましたか大丈夫ですか!アウリタ様!やっと追いついた!」

「うぇ…シルバと言ったな…」
『どうされましたか?賢者様?顔色が…』

「なんか気分が悪い……吐き気が…」
(そんな事よりシルバに関して何か分かったか?)

『まだ何も分かっておりませんが付与を賢者様から与えられたのは確かのようです!
付与を【無限魔力】と【時間操作】と【元素の支配】と【予知能力】を与えています!』

「そんなにか?私はなぜそんな行動を?」
『そこまでは知りません…本人に聞くしかありませんね!』

「やっぱりそうか分かった…」

「アウリタ様?ぶつぶつと誰と話をされているのですか?それに気分が悪いって顔色が悪いです
早く休みましょう!あの戦いで“アウリタ様は一度死んでしまった”のですから」

「な!!私が死んだ?!」

「その精神が崩れたのでしょうそれで気分が悪いのですよきっと!」

「ポリプ進化はしなかった?」

「ポリプ進化?なんの事です?」

「あ!なんでもない…気にするな!ここじゃ話できん宿に行くぞ!」
(こいつどこまで知っている?私の正体を知っているのか?それとも知らない?迂闊に下手な行動はできんな…)


シルバと私は王国に入り宿に向かった

「では王都へ参りましょう!って思ったんですが王都には行きません」

「ん?どうしてだ?」

「あそこにはハルトがいます」

「それが?」

「ハルトがアウリタ様に絡んでくるんです!」

「どうして私が?」

「ハルトはアウリタ様が帝都を滅ぼしたバケモノと疑っています!ですが今回は僕がきっと疑われるでしょう!ハルトはバケモノに執着していますから!」

「そうか…」
(ん?て事は私はハルトに殺されるのか?ありえないな…それに今の言い方だとシルバには私の正体に気づいていない!私をハーフエルフと思っているな!まぁバレたら魅了を使えば良い!)

「王都の隣にある商業都市に向かいましょうあそこは多くの商人や他国からの旅行者がたくさんいます!そう簡単に見つかりはしません!ここからは魔力を消しましょう!魔力を察知されないように!」

「そうね!頼りになるわ」
(シルバと言ったな!こいつは使える!)


シルバは王都へ行かず王都の隣の商業都市に向かった

「おお~これが商業都市!王都より盛んな感じがするな!」

「それはそうです王都に引けを取りません!宿はこちらです」


私はやっと宿に着いた
早速シルバの知っている事を全て聞くことに

「シルバよ!簡潔に頼む」

「そうですねあれはかくかくしかじかであります」

「うーん…貴様!ふざけているのか?
かくかくしかじかって分からん!!具体的に細かく話せ!!」

「すいません!簡潔にとおっしゃったので!」

「私が質問する!私は誰に殺された?」

「小さな女の子でした!」

「小さい女の子?」

「そうですアウリタ様の事を偵察だと言って接触した子です!」

「はい?偵察なのに接触しただと?その者は馬鹿なのか?」

「ええそうです少し変わった子でした!名前は知りません偵察は今から数日後です!」

「ちょっと待てなぜ知っている?今の話は予知能力で知っているのか?」

「いえ予知能力ではありません時間を戻したんです!」

「時間を戻した?」

「ええ!そうですアウリタ様はその小さな子に触れた瞬間バラバラになりました私には再生出来るほどの治癒魔法ができないので勝手ながら時間を戻して助けたのです!
ここまでの僕の会話はアウリタ様が死ぬまでの間に実際に起きた出来事を話しているんです!」

「私には再生能力がある!助けなくても私は再生できた!」

「いえお言葉ですが再生する素振りはありませんでした!再生をしなかったのか出来なかったのかは僕には分かりませんが…
僕がアウリタ様を助けに行ったのは予知能力でアウリタ様が死んだ姿が“見えた”からです!僕が見た予知では再生はしなかったんです!実際そうでしたそれで僕は無我夢中で時間魔法で時間を戻したアウリタ様を助けたかったのもそうですが時間を戻した1番理由は…」

「私は自動再生を使えるんだぞ!それが発動出来なかったって事は…まさか!ルナだな!やはりあいつは…これで確信した…
それで?時間を戻した1番の理由ってなんだ?
何を見た?“シルバが見た予知能力”では私が死んだその後どうなったんだ?どこまで見えた?」

「ここから話すのは私が見た予知です!
この世界は滅びました!跡形もなくこの王国も無くなりました帝都も魔王城も小さな町“各国”全てが滅んだんです!」

「な?!嘘だろ?なんで?」

「ドラゴンです!アウリタ様はドラゴンと戦っていました…ドラゴンに勝てずにいるといきなりそのルナって子がそのドラゴンを倒したのですが…
倒したのがまずかった…
その後ドラゴン国の長!竜王が現れ一瞬で僕たちが住む世界は消されましたこれが僕が見た予知です!ルナが倒したのは竜王の子供でした…僕が時間を戻さなかったらあのまま世界は終わっていました…」

「…な…なんだこの話はとても信じられないなぜ私はドラゴンと戦っている?」

「オキと四天王のがドラゴンに手を出してしまった事が原因です!」

「オキが?」

「ですが安心して下さい時間操作でオキと四天王は私が倒しましたから
もうドラゴンに手を出す馬鹿はいないでしょう!
ドラゴンはそもそも古来から人を避けひっそりと住んでいる生物なのです!我々が手を出さないかぎり攻撃して来ません!」

私はその後もシルバの話を事細く聞いた

「そうか…だが私の記憶までもが戻るのは厄介だな今回みたいに状況把握が出来ない!
時間を戻したシルバだけ記憶維持できていてはいざと言う時また時間を戻せば私は行動出来ない…面倒だ…」

「そうですね…アウリタ様が与えてくれた能力なのでアウリタ様も記憶維持できているものだと思っていました…まさか記憶まで戻るなんて思いもしませんでした…」

「なるほど…」

私は数分間黙り込んだ

「どうされましたか?急に黙り込んでしまって…
やっぱり時間を戻したらまずかったですか?」

「いや違う時間を戻した事はありがたいがそのおかげで分かったのが1つある…気づいたと言うべきか…」

「なんでしょうか?」

「私は弱いって事だ…」

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