356 / 375
第14章
第356話
しおりを挟む
「さて、行くか……」
【うん!】「ワウッ!」
魔王を封印した結界内に、強力な魔物が蔓延るダンジョンが出来上がっていた。
そのダンジョンを放置していると、魔王が復活してしまうことになる。
まともに戦って勝つのはケイでも手に余るから封印したというのに、復活でもされたら面倒だ。
そのため、ケイは結界内のダンジョン攻略をおこなうことにした。
息子のレイナルドやカルロスには、もしものことを考えて自分たちのどちらかが付いて行くと言っていたが、2人とも国のことで色々忙しい身。
生存確認にたまに来るだけで構わないと断った。
かと言って、ダンジョンに挑むのは、ケイ1人でおこなうわけではない。
従魔のキュウとクウを連れて行くつもりだ。
装備を確認し、魔王を封印した結界の中に入ることにしたケイが話しかけると、キュウとクウは嬉しそうに返事をした。
これから危険なダンジョンに挑むというのに、何だか2匹とも楽しそうだ。
【ご主人と一緒! 楽しみだね?】
「ワウッ!」
キュウは、念話でクウに話しかける。
この何十年も間、ケイと共に長い間出かけるということが無かった。
しかも、前回ケイたちが調査に行った時も留守番だったので、少し残念だったのだろう。
島での平和な生活もいいが、ケイと共に新しい場所に向かうという好奇心が、2匹の気分を高揚させているのかもしれない。
「気を付けてくれよ」
「分かっているって」
国の仕事をするレイナルドを補佐する仕事が多いので忙しいはずなのに、カルロスはわざわざ見送りに来た。
結界内へ向かおうとするケイが、何だか警戒感が無いので心配なようだ。
そんな息子の心配をよそに、ケイは軽い口調で返答する。
「じゃあな!」
「あぁ……」
ケイはカルロスに短く声をかけ、彼の見送りを受けつつ、キュウとクウを連れて魔王サカリアスを封印した結界内へと入って行った。
【えいっ!】
「ガッ!!」
結界内に入って早々、ケイたちは魔物に遭遇する。
前回も遭遇したギガンテスだ。
普通の人間が遭遇したら確実に死をもたらすギガンテス。
しかも、その変異種となれば、なお強力な魔物である。
その魔物を、遭遇してすぐにキュウが風魔法で仕留めた。
風の刃により、上半身と下半身が分かれた状態でギガンテスは崩れ落ちた。
「……明らかにまともなケセランパセランじゃねえな」
【えっ?】
ギガンテスの変異種を、魔物の餌とも言われるほど弱小のケセランパセランが仕留める。
常識的に考えて、あり得ない光景だ。
そのあり得ないことをやってのけたキュウを見て、ケイは今更ながらに異常性を感じた。
ケイの小さな呟きに、キュウは「何?」と言いたげな視線を送る。
「いや、何でもない」
どう考えてもおかしいが、今さらそれを言ったところで意味がない。
魔物を倒して嬉しそうにしているキュウを褒めるように、ケイは頭を撫でてあげた。
「ワウッ!」
「ギャッ!!」
ダンジョン攻略が目的だが、どれほどの期間ここに滞在するか分からない。
魔物の強さからいって、2、3日で攻略できるとは思えない。
そのため、ケイたちは拠点となる場所を探していたのだが、またもギガンテスと遭遇することになった。
そのギガンテスを、今度はクウがあっさりと倒した。
身体強化した体当たりによって、巨体のギガンテスを何十メートルも吹き飛ばし、体を大木に打ち付けて絶命させた。
大木に打ち付けた時、「グシャ!!」と大きな音を立てていたのが印象的だ。
「……よ~し、よし!」
「ハッハッハ……」
ギガンテスを倒したクウは、「倒しましたよ!」と言わんばかりに近寄ってくる。
そんなクウを、ケイは褒めるように頭を撫でる。
撫でられたクウは嬉しそうに目を細めた。
『こいつも異常だよな……?』
たまたまカンタルボス国王で見つけた柴犬そっくりの魔物のクウ。
亡くなった妻の美花が気に入り、従魔として一緒に過ごすことになった。
美花が亡くなったことで、契約が切れたクウはケイと同様に落ち込んでいた。
その寂しさを紛らわせることができればと、ケイはクウを自分の従魔にすることにした。
そんなクウは、柴犬と言っても狼らしく、まあまあの強さの魔物と言ってもいい。
しかし、美花やケイと共に行動しているうちに、いつの間にか強くなっていった。
キュウが異常過ぎて忘れているが、クウもギガンテスを倒せるような種類の魔物ではない。
そのことを、ケイは内心で密かに再確認していた。
「ここでいいだろ……」
結界内を捜索していると、ケイたちは拠点とするのに丁度いい場所を見つけた。
樹々に覆われている森から少し離れた開けた平原のような場所を拠点とし、少し行った入り口から入り、ダンジョン攻略を開始することにした。
「懐かしいな……」
【何が?】
拠点にできる場所を見つけ、ケイは小さく呟く。
それが聞こえたキュウは、呟きに反応する。
「アンヘル島に流れ着いた時も、同じように拠点探しをしたと思ってな」
【ふ~ん……】
流れ着いた時は名もなき島だったが、今ではエルフ王国の存在する島として一部には知られているアンヘル島。
そこに流れ着いた時、ケイは前世の記憶を得ることになった。
容姿と魔力以外にとりえのない生き人形と言われた種族。
それがその当時のエルフの現状だった。
しかし、ケイ1人の漂着によって、その状況が変化を起こしていった。
今では、王国として世界へ少しずつ広まっていっている状況だ。
国と認められ、一応国王にまでなったが、今また何もないところから行動を始めるという現状に、ケイは昔のことを思いだしていたのだ。
魔物や人間の存在に怯えながら拠点を探していた幼少期。
それが今では、特にそんな事気にする必要がないというのだから成長したものだと、我ながら関してしまった。
出会う少し前のことだったため、キュウはあまりピンと来ていないようだった。
「あっ! 鹿だ!」
拠点となる場所を決めて早々、ケイは巨大な鹿の魔物を発見する。
発見して次の瞬間には、銃から魔力弾が飛び出して鹿の息の根を止める。
とんでもない速度の早撃ちに、巨大鹿も撃たれたことに気付かなかったのか、フラフラ歩いて倒れて動かなくなった。
「昼食食べてからダンジョンへ向かうか?」
【賛成!】「ワウッ!」
時間的に少し速いが、鹿肉を手に入れたケイは、昼食にすることにした。
その提案に、キュウとクウも嬉しそうに返事をする。
たいした容量ではないとは言っても、ケイは魔法の指輪を装着している。
その中には色々調味料が入っているので、調理するのもそれほど苦になることはない。
新鮮な鹿肉を味付けして焼き、ケイたちは昼食を楽しんだ。
キュウやクウが異常だと言うが、実の所、一番異常なのは自分なのではないかということには気付かないケイだった。
【うん!】「ワウッ!」
魔王を封印した結界内に、強力な魔物が蔓延るダンジョンが出来上がっていた。
そのダンジョンを放置していると、魔王が復活してしまうことになる。
まともに戦って勝つのはケイでも手に余るから封印したというのに、復活でもされたら面倒だ。
そのため、ケイは結界内のダンジョン攻略をおこなうことにした。
息子のレイナルドやカルロスには、もしものことを考えて自分たちのどちらかが付いて行くと言っていたが、2人とも国のことで色々忙しい身。
生存確認にたまに来るだけで構わないと断った。
かと言って、ダンジョンに挑むのは、ケイ1人でおこなうわけではない。
従魔のキュウとクウを連れて行くつもりだ。
装備を確認し、魔王を封印した結界の中に入ることにしたケイが話しかけると、キュウとクウは嬉しそうに返事をした。
これから危険なダンジョンに挑むというのに、何だか2匹とも楽しそうだ。
【ご主人と一緒! 楽しみだね?】
「ワウッ!」
キュウは、念話でクウに話しかける。
この何十年も間、ケイと共に長い間出かけるということが無かった。
しかも、前回ケイたちが調査に行った時も留守番だったので、少し残念だったのだろう。
島での平和な生活もいいが、ケイと共に新しい場所に向かうという好奇心が、2匹の気分を高揚させているのかもしれない。
「気を付けてくれよ」
「分かっているって」
国の仕事をするレイナルドを補佐する仕事が多いので忙しいはずなのに、カルロスはわざわざ見送りに来た。
結界内へ向かおうとするケイが、何だか警戒感が無いので心配なようだ。
そんな息子の心配をよそに、ケイは軽い口調で返答する。
「じゃあな!」
「あぁ……」
ケイはカルロスに短く声をかけ、彼の見送りを受けつつ、キュウとクウを連れて魔王サカリアスを封印した結界内へと入って行った。
【えいっ!】
「ガッ!!」
結界内に入って早々、ケイたちは魔物に遭遇する。
前回も遭遇したギガンテスだ。
普通の人間が遭遇したら確実に死をもたらすギガンテス。
しかも、その変異種となれば、なお強力な魔物である。
その魔物を、遭遇してすぐにキュウが風魔法で仕留めた。
風の刃により、上半身と下半身が分かれた状態でギガンテスは崩れ落ちた。
「……明らかにまともなケセランパセランじゃねえな」
【えっ?】
ギガンテスの変異種を、魔物の餌とも言われるほど弱小のケセランパセランが仕留める。
常識的に考えて、あり得ない光景だ。
そのあり得ないことをやってのけたキュウを見て、ケイは今更ながらに異常性を感じた。
ケイの小さな呟きに、キュウは「何?」と言いたげな視線を送る。
「いや、何でもない」
どう考えてもおかしいが、今さらそれを言ったところで意味がない。
魔物を倒して嬉しそうにしているキュウを褒めるように、ケイは頭を撫でてあげた。
「ワウッ!」
「ギャッ!!」
ダンジョン攻略が目的だが、どれほどの期間ここに滞在するか分からない。
魔物の強さからいって、2、3日で攻略できるとは思えない。
そのため、ケイたちは拠点となる場所を探していたのだが、またもギガンテスと遭遇することになった。
そのギガンテスを、今度はクウがあっさりと倒した。
身体強化した体当たりによって、巨体のギガンテスを何十メートルも吹き飛ばし、体を大木に打ち付けて絶命させた。
大木に打ち付けた時、「グシャ!!」と大きな音を立てていたのが印象的だ。
「……よ~し、よし!」
「ハッハッハ……」
ギガンテスを倒したクウは、「倒しましたよ!」と言わんばかりに近寄ってくる。
そんなクウを、ケイは褒めるように頭を撫でる。
撫でられたクウは嬉しそうに目を細めた。
『こいつも異常だよな……?』
たまたまカンタルボス国王で見つけた柴犬そっくりの魔物のクウ。
亡くなった妻の美花が気に入り、従魔として一緒に過ごすことになった。
美花が亡くなったことで、契約が切れたクウはケイと同様に落ち込んでいた。
その寂しさを紛らわせることができればと、ケイはクウを自分の従魔にすることにした。
そんなクウは、柴犬と言っても狼らしく、まあまあの強さの魔物と言ってもいい。
しかし、美花やケイと共に行動しているうちに、いつの間にか強くなっていった。
キュウが異常過ぎて忘れているが、クウもギガンテスを倒せるような種類の魔物ではない。
そのことを、ケイは内心で密かに再確認していた。
「ここでいいだろ……」
結界内を捜索していると、ケイたちは拠点とするのに丁度いい場所を見つけた。
樹々に覆われている森から少し離れた開けた平原のような場所を拠点とし、少し行った入り口から入り、ダンジョン攻略を開始することにした。
「懐かしいな……」
【何が?】
拠点にできる場所を見つけ、ケイは小さく呟く。
それが聞こえたキュウは、呟きに反応する。
「アンヘル島に流れ着いた時も、同じように拠点探しをしたと思ってな」
【ふ~ん……】
流れ着いた時は名もなき島だったが、今ではエルフ王国の存在する島として一部には知られているアンヘル島。
そこに流れ着いた時、ケイは前世の記憶を得ることになった。
容姿と魔力以外にとりえのない生き人形と言われた種族。
それがその当時のエルフの現状だった。
しかし、ケイ1人の漂着によって、その状況が変化を起こしていった。
今では、王国として世界へ少しずつ広まっていっている状況だ。
国と認められ、一応国王にまでなったが、今また何もないところから行動を始めるという現状に、ケイは昔のことを思いだしていたのだ。
魔物や人間の存在に怯えながら拠点を探していた幼少期。
それが今では、特にそんな事気にする必要がないというのだから成長したものだと、我ながら関してしまった。
出会う少し前のことだったため、キュウはあまりピンと来ていないようだった。
「あっ! 鹿だ!」
拠点となる場所を決めて早々、ケイは巨大な鹿の魔物を発見する。
発見して次の瞬間には、銃から魔力弾が飛び出して鹿の息の根を止める。
とんでもない速度の早撃ちに、巨大鹿も撃たれたことに気付かなかったのか、フラフラ歩いて倒れて動かなくなった。
「昼食食べてからダンジョンへ向かうか?」
【賛成!】「ワウッ!」
時間的に少し速いが、鹿肉を手に入れたケイは、昼食にすることにした。
その提案に、キュウとクウも嬉しそうに返事をする。
たいした容量ではないとは言っても、ケイは魔法の指輪を装着している。
その中には色々調味料が入っているので、調理するのもそれほど苦になることはない。
新鮮な鹿肉を味付けして焼き、ケイたちは昼食を楽しんだ。
キュウやクウが異常だと言うが、実の所、一番異常なのは自分なのではないかということには気付かないケイだった。
0
お気に入りに追加
633
あなたにおすすめの小説
薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ
柚木 潤
ファンタジー
実家の薬華異堂薬局に戻った薬剤師の舞は、亡くなった祖父から譲り受けた鍵で開けた扉の中に、不思議な漢方薬の調合が書かれた、古びた本を見つけた。
そして、異世界から助けを求める手紙が届き、舞はその異世界に転移する。
舞は不思議な薬を作り、それは魔人や魔獣にも対抗できる薬であったのだ。
そんな中、魔人の王から舞を見るなり、懐かしい人を思い出させると。
500年前にも、この異世界に転移していた女性がいたと言うのだ。
それは舞と関係のある人物であった。
その後、一部の魔人の襲撃にあうが、舞や魔人の王ブラック達の力で危機を乗り越え、人間と魔人の世界に平和が訪れた。
しかし、500年前に転移していたハナという女性が大事にしていた森がアブナイと手紙が届き、舞は再度転移する。
そして、黒い影に侵食されていた森を舞の薬や魔人達の力で復活させる事が出来たのだ。
ところが、舞が自分の世界に帰ろうとした時、黒い翼を持つ人物に遭遇し、舞に自分の世界に来てほしいと懇願する。
そこには原因不明の病の女性がいて、舞の薬で異物を分離するのだ。
そして、舞を探しに来たブラック達魔人により、昔に転移した一人の魔人を見つけるのだが、その事を隠して黒翼人として生活していたのだ。
その理由や女性の病の原因をつきとめる事が出来たのだが悲しい結果となったのだ。
戻った舞はいつもの日常を取り戻していたが、秘密の扉の中の物が燃えて灰と化したのだ。
舞はまた異世界への転移を考えるが、魔法陣は動かなかったのだ。
何とか舞は転移出来たが、その世界ではドラゴンが復活しようとしていたのだ。
舞は命懸けでドラゴンの良心を目覚めさせる事が出来、世界は火の海になる事は無かったのだ。
そんな時黒翼国の王子が、暗い森にある遺跡を見つけたのだ。
*第1章 洞窟出現編 第2章 森再生編 第3章 翼国編
第4章 火山のドラゴン編 が終了しました。
第5章 闇の遺跡編に続きます。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
1×∞(ワンバイエイト) 経験値1でレベルアップする俺は、最速で異世界最強になりました!
マツヤマユタカ
ファンタジー
23年5月22日にアルファポリス様より、拙著が出版されました!そのため改題しました。
今後ともよろしくお願いいたします!
トラックに轢かれ、気づくと異世界の自然豊かな場所に一人いた少年、カズマ・ナカミチ。彼は事情がわからないまま、仕方なくそこでサバイバル生活を開始する。だが、未経験だった釣りや狩りは妙に上手くいった。その秘密は、レベル上げに必要な経験値にあった。実はカズマは、あらゆるスキルが経験値1でレベルアップするのだ。おかげで、何をやっても簡単にこなせて――。異世界爆速成長系ファンタジー、堂々開幕!
タイトルの『1×∞』は『ワンバイエイト』と読みます。
男性向けHOTランキング1位!ファンタジー1位を獲得しました!【22/7/22】
そして『第15回ファンタジー小説大賞』において、奨励賞を受賞いたしました!【22/10/31】
アルファポリス様より出版されました!現在第四巻まで発売中です!
コミカライズされました!公式漫画タブから見られます!【24/8/28】
よろしくお願いいたします。
マツヤマユタカ名義でTwitterやってます。
見てください。
無人島ほのぼのサバイバル ~最強の高校生、S級美少女達と無人島に遭難したので本気出す~
絢乃
ファンタジー
【ストレスフリーの無人島生活】
修学旅行中の事故により、無人島での生活を余儀なくされる俺。
仲間はスクールカースト最上位の美少女3人組。
俺たちの漂着した無人島は決してイージーモードではない。
巨大なイノシシやワニなど、獰猛な動物がたくさん棲息している。
普通の人間なら勝つのはまず不可能だろう。
だが、俺は普通の人間とはほんの少しだけ違っていて――。
キノコを焼き、皮をなめし、魚を捌いて、土器を作る。
過酷なはずの大自然を満喫しながら、日本へ戻る方法を模索する。
美少女たちと楽しく生き抜く無人島サバイバル物語。
いつもの電車を降りたら異世界でした 身ぐるみはがされたので【異世界商店】で何とか生きていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
電車をおりたら普通はホームでしょ、だけど僕はいつもの電車を降りたら異世界に来ていました
第一村人は僕に不親切で持っているものを全部奪われちゃった
服も全部奪われて路地で暮らすしかなくなってしまったけど、親切な人もいて何とか生きていけるようです
レベルのある世界で優遇されたスキルがあることに気づいた僕は何とか生きていきます
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
強制無人島生活
デンヒロ
ファンタジー
主人公の名前は高松 真。
修学旅行中に乗っていたクルーズ船が事故に遭い、
救命いかだで脱出するも無人島に漂着してしまう。
更に一緒に流れ着いた者たちに追放された挙げ句に取り残されてしまった。
だが、助けた女の子たちと共に無人島でスローライフな日々を過ごすことに……
果たして彼は無事に日本へ帰ることができるのか?
注意
この作品は作者のモチベーション維持のために少しずつ投稿します。
1話あたり300~1000文字くらいです。
ご了承のほどよろしくお願いします。
ぐ~たら第三王子、牧場でスローライフ始めるってよ
雑木林
ファンタジー
現代日本で草臥れたサラリーマンをやっていた俺は、過労死した後に何の脈絡もなく異世界転生を果たした。
第二の人生で新たに得た俺の身分は、とある王国の第三王子だ。
この世界では神様が人々に天職を授けると言われており、俺の父親である国王は【軍神】で、長男の第一王子が【剣聖】、それから次男の第二王子が【賢者】という天職を授かっている。
そんなエリートな王族の末席に加わった俺は、当然のように周囲から期待されていたが……しかし、俺が授かった天職は、なんと【牧場主】だった。
畜産業は人類の食文化を支える素晴らしいものだが、王族が従事する仕事としては相応しくない。
斯くして、父親に失望された俺は王城から追放され、辺境の片隅でひっそりとスローライフを始めることになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる