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第10章
第249話
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「ハーハッハッハ……!!」
他領から来た兵たちが懸命に城へと進入を試みているが、魔物たちによって押し返されている。
それを、城の主である綱泉佐志峰が、天守閣から眺めながら高笑いをしていた。
「見ろ上重! 俺が集めた魔物たちに何もできずにおるわ!!」
「左様でございますね」
傍らに控えている上重も、佐志峰と同じく今の現状に満足している。
上重の予想以上に、佐志峰が集めた魔物たちは役に立っていた。
金ばかりかかる余計な趣味だと、佐志峰がいない所で愚痴ってばかりいたが、こんな時に役に立つとは思ってもいなかった。
つい数日前は、
「セルピエンテだけでなくファーブニルも殺されただと? 貸せと言うから貸してやったというのに、おのれ上重!!」
このように珍しく立腹していた。
いつもは女たちと共にバカ騒ぎをしているだけのお飾りの殿様だが、やはり魔物のこととなると話が違うようだ。
今にも上重に切腹を申し付けそうな勢いだ。
「しかも、俺が首謀者ということになっているではないか!?」
将軍家からの書状には、この事件を起こした沙汰を下すため、都へ参じるようにとの命令が書かれていた。
そこには首謀者の綱泉、そして共犯として上重の名前が書き記されていた。
それも腹を立てている原因だ。
趣味で集めた魔物を貸しただけなのに、何故か首謀者ということになってしまっていて、しかも、弁解をすることもさせてもらえないようだ。
「おのれ!!」
「お待ちください!」
あまりの怒りで、佐志峰は刀に手をかけた。
この場で上重を斬り殺して、鬱憤でも晴らそうという考えなのかもしれない。
しかし、その短絡的な発想をした佐志峰へ、上重は待ったをかける。
「殿と私が生き残る方法がまだあります!」
「何っ!?」
これまで訓練をしたこともないのに、刀を抜きかけた佐志峰に対し、上重は必ず食いついてくるような言葉を発する。
案の定、佐志峰は刀を抜くのをやめて、上重の話を聞く気になった。
「これから我々は籠城いたします!」
上重は佐志峰のことを良く知っているので、端的に答えた。
佐志峰には長く説明しても頭に入らないと分かっているからだ。
地位は下でも、内心では完全に上から見ているのだ。
「……籠城してどうなる? それよりも、大陸へ逃げた方が良いのではないか?」
「八坂のことです。もう反倉の町へも手配が回っているでしょう。町に入った時には捕まってお終いです」
城の外はまだ少数とは言え、兵により包囲・監視されている。
普段出入りしている者も、中には当然入れず、外に出ようにも身分を確認されて出辛い状況になっている。
強行突破という手もあるが、それが成功しても反倉の港町で捕まってしまうだろう。
「大人数で行けば……」
「その場合、この城を出た時点で外の兵が動きます」
大人数で城から出ようとすれば、城の外からでも違和感を覚えられる。
そして、いざ脱出となったら兵たちによって西への通行は阻止されるだろう。
「ぐ、ぐう……、ではどうするのだ!?」
城から出ての逃走は、もう完全に不可能という状況。
それすらも説明しなければならないことに、上重は内心腹立たしく思いつつも、一つ一つ説明していく。
そして、その説明によって、むしろ都へ行く以外に城から出る術がないということに歯噛みする。
しかし、上重は籠城すると言っていた。
恐らく何か策があるのだろうと、やけ気味に策を聞くことにした。
「籠城すれば、将軍様は他領からこの城へ軍を攻め込ませるでしょう」
「どうしようもないではないか?」
他領からの軍。
それを聞いてだけで佐志峰は腰が引ける。
好き勝手に生きてきたため、佐志峰にとって戦いというものとはとてつもなく縁遠い。
それでも、どこの領の軍もレベルの高さはかなりのものだということは分かっている。
城内にいる500にも満たない兵しかいない自分たちが、何千、何万という軍を相手に勝てるわけがない。
「その全軍を叩き潰し、殿こそが将軍の座にふさわしいと日向全土へ知らしめるのです!」
「…………そんなことができるのか?」
数で完全に負けているのに、上重は自信満々の顔で話してくる。
佐志峰は、自分よりも何倍も頭の良い上重がそんな表情をしているため、何か理由があるのだと思い、それを尋ねることにした。
「アスプとヴィーボラ、その他、殿のコレクションを犠牲にする許可を頂きたい」
「何っ!? あれらは……」
犠牲にする。
つまりは、軍に魔物をぶつけるということ。
折角集めた魔物を、これ以上殺されるなんて忸怩たるものだ。
しかし、その策をよくよく考えると、たしかに勝てる可能性があると思えてきた。
「………………やれ」
「はい?」
そう思うと、魔物をぶつけるという策しか、生き残る方法はない。
そして、そう思ってしまった佐志峰は小さい声を漏らした。
その声が小さすぎて、上重は確認のためもう一度聞き返した。
「やれ!! 全軍叩き潰し、我が征夷大将軍になるのだ!!」
「了解しました」
思った通り、自分の策に乗った佐志峰に、上重は頭を下げて笑みを浮かべたのだった。
◆◆◆◆◆
城の天守閣で佐志峰が調子に乗っていることなど知らず、日向の兵たちはアスプに手こずっていた。
しかも、城の外にいるのはアスプの一種類ではない。
「あっちはヴィーボラか?」
ヴィーボラという魔物は巨大な姿をしている蝮のことだ。
「どう戦ったらいいんだ?」
魔物の勉強もかねて、ケイはキュウとクウを伴った善貞と共にヴィーボラと戦う兵たちの様子を眺めに城の南側へ来た。
西側と同じく、魔物の相手に手こずっているようだ。
アスプの時同様、善貞はケイに戦い方を教わることにした。
「毒が危険だな……」
蝮の毒はかなり強力だ。
ただの蛇としての蝮なら体が小さいために量が少ないが、毒の強さで言えばハブよりも強力な毒を持っている。
それが魔物化して何倍もの大きさになっているのだから、毒を受けたら人間ならひとたまりもないだろう。
噛まれれば数時間後に急性腎不全、もしくは全身の体内出血によるショック死を起こすだろう。
この世界には毒を出す魔法や解毒剤があるが、噛まれたらすぐさま処理にかからなくなるため、戦闘に復帰するなんてことはできないだろう。
かと言って、日向の戦いは近接戦のみ。
牙から離れた所で戦うというのは難しいところだ。
「簡単なのは牙を防ぐために盾を持つことだな」
「……日向は刀のみで戦う種族だ」
大陸ならタンク役が牙を防ぎ、その間に他が攻撃を加えるという策を取れるため、対処するのはかなり簡単だ。
しかし、善貞が言うように、日向は刀のみで戦うことを誇りとしている所がある。
「そんな凝り固まった考えだから苦戦するんだよ!」と怒鳴りたいところだが、一応元日本人の考えからか、何故か否定できない自分がいる。
「なら、役割を決めるしかないな。牙を刀で防ぐことをする班と、仲間が牙を防いでいる間に斬りかかる班に」
「ふ~ん」
刀しか使わないというなら、それで防ぐしかない。
かなり危険だが、それでなんとか勝てるようになるとは思う。
ケイの説明に、善貞は納得したように声をあげる。
「あっ!」
「まぁ……」
丁度その時、ケイが説明したような戦い方にたまたまなった。
牙の攻撃を何とか防いだ人間がおり、その隙に尾の方から斬りかかる者が出た。
それを見て、攻撃が入ると善貞が思って声を出すが、ケイは表情を変えないでいた。
「ぐあっ!?」
「尻尾にも気を付けないとだめだけどな……」
「……なるほど」
ヴィーボラの視線が他に向いているから、その兵は無防備に斬りかかった。
それが災いした。
視線は向けずとも、勘か何かで反応した蛇の尾が、その兵士を思いっきりぶっ飛ばした。
その悲惨な姿に、ケイが付けたしたように説明すると、善貞も納得したように頷いたのだった。
他領から来た兵たちが懸命に城へと進入を試みているが、魔物たちによって押し返されている。
それを、城の主である綱泉佐志峰が、天守閣から眺めながら高笑いをしていた。
「見ろ上重! 俺が集めた魔物たちに何もできずにおるわ!!」
「左様でございますね」
傍らに控えている上重も、佐志峰と同じく今の現状に満足している。
上重の予想以上に、佐志峰が集めた魔物たちは役に立っていた。
金ばかりかかる余計な趣味だと、佐志峰がいない所で愚痴ってばかりいたが、こんな時に役に立つとは思ってもいなかった。
つい数日前は、
「セルピエンテだけでなくファーブニルも殺されただと? 貸せと言うから貸してやったというのに、おのれ上重!!」
このように珍しく立腹していた。
いつもは女たちと共にバカ騒ぎをしているだけのお飾りの殿様だが、やはり魔物のこととなると話が違うようだ。
今にも上重に切腹を申し付けそうな勢いだ。
「しかも、俺が首謀者ということになっているではないか!?」
将軍家からの書状には、この事件を起こした沙汰を下すため、都へ参じるようにとの命令が書かれていた。
そこには首謀者の綱泉、そして共犯として上重の名前が書き記されていた。
それも腹を立てている原因だ。
趣味で集めた魔物を貸しただけなのに、何故か首謀者ということになってしまっていて、しかも、弁解をすることもさせてもらえないようだ。
「おのれ!!」
「お待ちください!」
あまりの怒りで、佐志峰は刀に手をかけた。
この場で上重を斬り殺して、鬱憤でも晴らそうという考えなのかもしれない。
しかし、その短絡的な発想をした佐志峰へ、上重は待ったをかける。
「殿と私が生き残る方法がまだあります!」
「何っ!?」
これまで訓練をしたこともないのに、刀を抜きかけた佐志峰に対し、上重は必ず食いついてくるような言葉を発する。
案の定、佐志峰は刀を抜くのをやめて、上重の話を聞く気になった。
「これから我々は籠城いたします!」
上重は佐志峰のことを良く知っているので、端的に答えた。
佐志峰には長く説明しても頭に入らないと分かっているからだ。
地位は下でも、内心では完全に上から見ているのだ。
「……籠城してどうなる? それよりも、大陸へ逃げた方が良いのではないか?」
「八坂のことです。もう反倉の町へも手配が回っているでしょう。町に入った時には捕まってお終いです」
城の外はまだ少数とは言え、兵により包囲・監視されている。
普段出入りしている者も、中には当然入れず、外に出ようにも身分を確認されて出辛い状況になっている。
強行突破という手もあるが、それが成功しても反倉の港町で捕まってしまうだろう。
「大人数で行けば……」
「その場合、この城を出た時点で外の兵が動きます」
大人数で城から出ようとすれば、城の外からでも違和感を覚えられる。
そして、いざ脱出となったら兵たちによって西への通行は阻止されるだろう。
「ぐ、ぐう……、ではどうするのだ!?」
城から出ての逃走は、もう完全に不可能という状況。
それすらも説明しなければならないことに、上重は内心腹立たしく思いつつも、一つ一つ説明していく。
そして、その説明によって、むしろ都へ行く以外に城から出る術がないということに歯噛みする。
しかし、上重は籠城すると言っていた。
恐らく何か策があるのだろうと、やけ気味に策を聞くことにした。
「籠城すれば、将軍様は他領からこの城へ軍を攻め込ませるでしょう」
「どうしようもないではないか?」
他領からの軍。
それを聞いてだけで佐志峰は腰が引ける。
好き勝手に生きてきたため、佐志峰にとって戦いというものとはとてつもなく縁遠い。
それでも、どこの領の軍もレベルの高さはかなりのものだということは分かっている。
城内にいる500にも満たない兵しかいない自分たちが、何千、何万という軍を相手に勝てるわけがない。
「その全軍を叩き潰し、殿こそが将軍の座にふさわしいと日向全土へ知らしめるのです!」
「…………そんなことができるのか?」
数で完全に負けているのに、上重は自信満々の顔で話してくる。
佐志峰は、自分よりも何倍も頭の良い上重がそんな表情をしているため、何か理由があるのだと思い、それを尋ねることにした。
「アスプとヴィーボラ、その他、殿のコレクションを犠牲にする許可を頂きたい」
「何っ!? あれらは……」
犠牲にする。
つまりは、軍に魔物をぶつけるということ。
折角集めた魔物を、これ以上殺されるなんて忸怩たるものだ。
しかし、その策をよくよく考えると、たしかに勝てる可能性があると思えてきた。
「………………やれ」
「はい?」
そう思うと、魔物をぶつけるという策しか、生き残る方法はない。
そして、そう思ってしまった佐志峰は小さい声を漏らした。
その声が小さすぎて、上重は確認のためもう一度聞き返した。
「やれ!! 全軍叩き潰し、我が征夷大将軍になるのだ!!」
「了解しました」
思った通り、自分の策に乗った佐志峰に、上重は頭を下げて笑みを浮かべたのだった。
◆◆◆◆◆
城の天守閣で佐志峰が調子に乗っていることなど知らず、日向の兵たちはアスプに手こずっていた。
しかも、城の外にいるのはアスプの一種類ではない。
「あっちはヴィーボラか?」
ヴィーボラという魔物は巨大な姿をしている蝮のことだ。
「どう戦ったらいいんだ?」
魔物の勉強もかねて、ケイはキュウとクウを伴った善貞と共にヴィーボラと戦う兵たちの様子を眺めに城の南側へ来た。
西側と同じく、魔物の相手に手こずっているようだ。
アスプの時同様、善貞はケイに戦い方を教わることにした。
「毒が危険だな……」
蝮の毒はかなり強力だ。
ただの蛇としての蝮なら体が小さいために量が少ないが、毒の強さで言えばハブよりも強力な毒を持っている。
それが魔物化して何倍もの大きさになっているのだから、毒を受けたら人間ならひとたまりもないだろう。
噛まれれば数時間後に急性腎不全、もしくは全身の体内出血によるショック死を起こすだろう。
この世界には毒を出す魔法や解毒剤があるが、噛まれたらすぐさま処理にかからなくなるため、戦闘に復帰するなんてことはできないだろう。
かと言って、日向の戦いは近接戦のみ。
牙から離れた所で戦うというのは難しいところだ。
「簡単なのは牙を防ぐために盾を持つことだな」
「……日向は刀のみで戦う種族だ」
大陸ならタンク役が牙を防ぎ、その間に他が攻撃を加えるという策を取れるため、対処するのはかなり簡単だ。
しかし、善貞が言うように、日向は刀のみで戦うことを誇りとしている所がある。
「そんな凝り固まった考えだから苦戦するんだよ!」と怒鳴りたいところだが、一応元日本人の考えからか、何故か否定できない自分がいる。
「なら、役割を決めるしかないな。牙を刀で防ぐことをする班と、仲間が牙を防いでいる間に斬りかかる班に」
「ふ~ん」
刀しか使わないというなら、それで防ぐしかない。
かなり危険だが、それでなんとか勝てるようになるとは思う。
ケイの説明に、善貞は納得したように声をあげる。
「あっ!」
「まぁ……」
丁度その時、ケイが説明したような戦い方にたまたまなった。
牙の攻撃を何とか防いだ人間がおり、その隙に尾の方から斬りかかる者が出た。
それを見て、攻撃が入ると善貞が思って声を出すが、ケイは表情を変えないでいた。
「ぐあっ!?」
「尻尾にも気を付けないとだめだけどな……」
「……なるほど」
ヴィーボラの視線が他に向いているから、その兵は無防備に斬りかかった。
それが災いした。
視線は向けずとも、勘か何かで反応した蛇の尾が、その兵士を思いっきりぶっ飛ばした。
その悲惨な姿に、ケイが付けたしたように説明すると、善貞も納得したように頷いたのだった。
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