200 / 375
第9章
第200話
しおりを挟む
「…………見つかんないな」
【そうだね……】「ワウ~……」
エスペラスを探すことを始めたケイたちだったが、3日経っても見つからずにいた。
見つからないことに若干つまらなそうに呟くケイ。
そして、ケイの呟きに従魔のキュウとクウも同意する。
島ではよく見る植物のため、ケイたちはなんだかんだ言っても見つけられると思っていた。
しかし、蓋を開ければ全然見つかる気配がない。
キュウを見た魔物が獲物と思って襲い掛かって来て、動かない肉の塊が増えるだけだった。
アンデッド化しないように焼却する時間がかかり、とても面倒くさい。
「本当に貴重なんだな……」
【島だったらすぐ目に付くのにね】
キュウが言うように、ケイたちが住むアンヘル島には多く自生している。
しかし、アウレリオの話だと、人族大陸ではどういう訳だかエスペラスの樹がなかなか成長しないらしいが、これだけ見つからないということは本当に貴重な植物になっているようだ。
「………………」
【どうしたの?】「ワウッ?」
キュウの言葉を聞いた後、ケイは急に足を止めて無言で考え込む。
急に動かなくなったケイに、キュウたちは不思議そうに問いかける。
「…………島だったら?」
クウの鼻を頼りにしつつ探していたケイたちだったが、元々そんなに匂いがしない樹と実。
生えていたとしても近くでないと、クウは反応しないだろう。
探すにしても、何かしらのヒントがないかと考えてはいたのだが、キュウの先ほどの言葉でなんか引っかかった。
何度も言うように、エスペラスはアンヘル島には良く生えている。
ここの山にも生えているという話だが、道が険しく取りに行けないそうだ。
貴重というと、採取して売り捌こうとする者も現れると思うが、ドロレス病では使うが、他の病には代用となる薬草があるので、別に必要という訳ではない。
なので、無理して手に入れようとするのは、ドロレス病患者へ高額を吹っ掛けようと企んでいる者ぐらいだろう。
それでも、命を懸けて手に入れるような代物ではない。
生えているのは分かっていても、放置されているはずだ。
そこを探すなら、アンヘル島でエスペラスが生えているところの特徴を思いだすことが、見つける近道なのではないかとケイは考えたのだった。
「…………たしか、火山の近くの方が多く生えていたような?」
【そう言えばそうだね!】
島の北部には以前噴火した山がある。
今では硫化ガスもある程度納まり、島の人間には時折訪れる温泉地帯というイメージが強いかもしれない。
特に、その火山の麓にエスペラスの樹が自生していたように思える。
そのことをケイが思い出すと、キュウも同じような景色を思い浮かべていた。
「この山って火山なのか?」
エスペラスが島に生えている状況を思い出して、同じ状況の場所がないか探し始めたケイたちだが、そもそもここが火山なのかという疑問が湧く。
違うとなったら、エスペラスが生えている可能性がグッと下がる気がする。
「ワンッ!」
【そうだって!】
独り言のように呟いたケイの疑問に、クウが反応を示す。
その吠えた言葉を、キュウが通訳してくれた。
それによって、ここが火山で間違いないようだ。
「ワウッ、ワウッ!」
【火山の変な臭いがするって!】
続いて、キュウはクウの言葉を訳してくれる。
「変な臭いって……硫黄の臭いか?」
「ワウッ!」
【そうだって!】
人間のケイには何も感じないが、あの卵の腐ったような独特の匂いを、クウは僅かに感じ取っているらしい。
火山の変な臭いというと、温泉地でよく嗅ぐような硫黄の臭いが頭に浮かぶ。
そのことかと尋ねると、クウは頷きで返した。
「土壌? 地熱? 硫化水素? 何かが樹の成長に関係しているのか?」
火山付近に自生しているということは、ケイでも考えられることは色々ある。
この世界だと植物も特殊な物があったりするので、何が成長の要因になっているか分からない。
単純に考えるならば、火山灰の積もった土壌が関係しているのではないだろうか。
他には地熱も考えられる。
地下茎が伸びるのに熱が関係しているのかもしれない。
あと、植物どころか人にもあまり良くないが、硫化水素も考えられる。
「…………山頂へ行ってみよう! 火口付近ならもしかしたら生えているんじゃないか?」
【うん!】「ワンッ!」
火山の匂いが僅かということは、もしかしたら火山と言っても活動はしていない、もしくは弱い活動しかしていないのかもしれない。
ケイたちが今いる中腹より、火口付近の方が先程考えた条件に近くなるはず。
そのため、ケイたちは火口付近に行ってみることにしたのだった。
「っ!?」
「あっ!? クウ?」
険しい山道を魔物の相手をしながらも進んで行き、ケイたちは火口に近付いていった。
山頂らしき場所が遠くに見えて来た時、クウが急に走り出した。
クウもかなりの戦闘力に鍛えているので、この山に出てくる魔物なんかは相手になっていない。
とは言っても、どんな魔物が潜んでいるか分からない。
一匹で勝手に行動すると、いきなり攻撃を受けてしまう可能性がある。
そのため、ケイは走り出したクウを追いかける。
「ワンッ!」
「どうした? 急に走り出してって……」
ある程度走り、ようやく立ち止まったクウの下に近付くと、周辺を見て言葉が詰まった。
「あった!!」
【あった!】「ワンッ!」
山頂には小さいながら火口があり、その付近にはケイたちが目的にしていたエスペラスの樹が生えていた。
ようやくの発見に、ケイたちは喜びの声をあげる。
「でも少ない! 小さい!」
しかし、すぐにテンションが落ちる。
発見したエスペラスの樹は、たった二株生えているだけしかなかった。
170cmほどの身長をしているケイ。
島では肩の付近まで伸びる樹のはずなのだが、ここに生えている樹はどちらも腰の当たりまでしか成長していない。
島の樹が素になっているため、ケイにはここの樹が何だか弱々しく感じてしまう。
「実も全然生っていないな……」
「ない!」「ワフッ!」
その小さい樹に肝心の実が生っていないかを見ると、数粒くらいしか発見できなかった。
成長していないからなのかもしれない。
せっかく見つけたのに実が全然生っていないため、キュウとクウもシュンとしている。
「とりあえず取って帰るか……」
【うんっ!】「ワンッ!」
もう空は暗くなってきている。
落ち込んでてもしょうがないので、ケイたちは生っている全部の実を取って村に帰ることにした。
【そうだね……】「ワウ~……」
エスペラスを探すことを始めたケイたちだったが、3日経っても見つからずにいた。
見つからないことに若干つまらなそうに呟くケイ。
そして、ケイの呟きに従魔のキュウとクウも同意する。
島ではよく見る植物のため、ケイたちはなんだかんだ言っても見つけられると思っていた。
しかし、蓋を開ければ全然見つかる気配がない。
キュウを見た魔物が獲物と思って襲い掛かって来て、動かない肉の塊が増えるだけだった。
アンデッド化しないように焼却する時間がかかり、とても面倒くさい。
「本当に貴重なんだな……」
【島だったらすぐ目に付くのにね】
キュウが言うように、ケイたちが住むアンヘル島には多く自生している。
しかし、アウレリオの話だと、人族大陸ではどういう訳だかエスペラスの樹がなかなか成長しないらしいが、これだけ見つからないということは本当に貴重な植物になっているようだ。
「………………」
【どうしたの?】「ワウッ?」
キュウの言葉を聞いた後、ケイは急に足を止めて無言で考え込む。
急に動かなくなったケイに、キュウたちは不思議そうに問いかける。
「…………島だったら?」
クウの鼻を頼りにしつつ探していたケイたちだったが、元々そんなに匂いがしない樹と実。
生えていたとしても近くでないと、クウは反応しないだろう。
探すにしても、何かしらのヒントがないかと考えてはいたのだが、キュウの先ほどの言葉でなんか引っかかった。
何度も言うように、エスペラスはアンヘル島には良く生えている。
ここの山にも生えているという話だが、道が険しく取りに行けないそうだ。
貴重というと、採取して売り捌こうとする者も現れると思うが、ドロレス病では使うが、他の病には代用となる薬草があるので、別に必要という訳ではない。
なので、無理して手に入れようとするのは、ドロレス病患者へ高額を吹っ掛けようと企んでいる者ぐらいだろう。
それでも、命を懸けて手に入れるような代物ではない。
生えているのは分かっていても、放置されているはずだ。
そこを探すなら、アンヘル島でエスペラスが生えているところの特徴を思いだすことが、見つける近道なのではないかとケイは考えたのだった。
「…………たしか、火山の近くの方が多く生えていたような?」
【そう言えばそうだね!】
島の北部には以前噴火した山がある。
今では硫化ガスもある程度納まり、島の人間には時折訪れる温泉地帯というイメージが強いかもしれない。
特に、その火山の麓にエスペラスの樹が自生していたように思える。
そのことをケイが思い出すと、キュウも同じような景色を思い浮かべていた。
「この山って火山なのか?」
エスペラスが島に生えている状況を思い出して、同じ状況の場所がないか探し始めたケイたちだが、そもそもここが火山なのかという疑問が湧く。
違うとなったら、エスペラスが生えている可能性がグッと下がる気がする。
「ワンッ!」
【そうだって!】
独り言のように呟いたケイの疑問に、クウが反応を示す。
その吠えた言葉を、キュウが通訳してくれた。
それによって、ここが火山で間違いないようだ。
「ワウッ、ワウッ!」
【火山の変な臭いがするって!】
続いて、キュウはクウの言葉を訳してくれる。
「変な臭いって……硫黄の臭いか?」
「ワウッ!」
【そうだって!】
人間のケイには何も感じないが、あの卵の腐ったような独特の匂いを、クウは僅かに感じ取っているらしい。
火山の変な臭いというと、温泉地でよく嗅ぐような硫黄の臭いが頭に浮かぶ。
そのことかと尋ねると、クウは頷きで返した。
「土壌? 地熱? 硫化水素? 何かが樹の成長に関係しているのか?」
火山付近に自生しているということは、ケイでも考えられることは色々ある。
この世界だと植物も特殊な物があったりするので、何が成長の要因になっているか分からない。
単純に考えるならば、火山灰の積もった土壌が関係しているのではないだろうか。
他には地熱も考えられる。
地下茎が伸びるのに熱が関係しているのかもしれない。
あと、植物どころか人にもあまり良くないが、硫化水素も考えられる。
「…………山頂へ行ってみよう! 火口付近ならもしかしたら生えているんじゃないか?」
【うん!】「ワンッ!」
火山の匂いが僅かということは、もしかしたら火山と言っても活動はしていない、もしくは弱い活動しかしていないのかもしれない。
ケイたちが今いる中腹より、火口付近の方が先程考えた条件に近くなるはず。
そのため、ケイたちは火口付近に行ってみることにしたのだった。
「っ!?」
「あっ!? クウ?」
険しい山道を魔物の相手をしながらも進んで行き、ケイたちは火口に近付いていった。
山頂らしき場所が遠くに見えて来た時、クウが急に走り出した。
クウもかなりの戦闘力に鍛えているので、この山に出てくる魔物なんかは相手になっていない。
とは言っても、どんな魔物が潜んでいるか分からない。
一匹で勝手に行動すると、いきなり攻撃を受けてしまう可能性がある。
そのため、ケイは走り出したクウを追いかける。
「ワンッ!」
「どうした? 急に走り出してって……」
ある程度走り、ようやく立ち止まったクウの下に近付くと、周辺を見て言葉が詰まった。
「あった!!」
【あった!】「ワンッ!」
山頂には小さいながら火口があり、その付近にはケイたちが目的にしていたエスペラスの樹が生えていた。
ようやくの発見に、ケイたちは喜びの声をあげる。
「でも少ない! 小さい!」
しかし、すぐにテンションが落ちる。
発見したエスペラスの樹は、たった二株生えているだけしかなかった。
170cmほどの身長をしているケイ。
島では肩の付近まで伸びる樹のはずなのだが、ここに生えている樹はどちらも腰の当たりまでしか成長していない。
島の樹が素になっているため、ケイにはここの樹が何だか弱々しく感じてしまう。
「実も全然生っていないな……」
「ない!」「ワフッ!」
その小さい樹に肝心の実が生っていないかを見ると、数粒くらいしか発見できなかった。
成長していないからなのかもしれない。
せっかく見つけたのに実が全然生っていないため、キュウとクウもシュンとしている。
「とりあえず取って帰るか……」
【うんっ!】「ワンッ!」
もう空は暗くなってきている。
落ち込んでてもしょうがないので、ケイたちは生っている全部の実を取って村に帰ることにした。
0
お気に入りに追加
640
あなたにおすすめの小説
主人公は高みの見物していたい
ポリ 外丸
ファンタジー
高等魔術学園に入学した主人公の新田伸。彼は大人しく高校生活を送りたいのに、友人たちが問題を持ち込んでくる。嫌々ながら巻き込まれつつ、彼は徹底的に目立たないようにやり過ごそうとする。例え相手が高校最強と呼ばれる人間だろうと、やり過ごす自信が彼にはあった。何故なら、彼こそが世界最強の魔術使いなのだから……。最強の魔術使いの高校生が、平穏な学園生活のために実力を隠しながら、迫り来る問題を解決していく物語。
※主人公はできる限り本気を出さず、ずっと実力を誤魔化し続けます
※小説家になろう、ノベルアップ+、ノベルバ、カクヨムにも投稿しています。
タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜
夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。
不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。
その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。
彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。
異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!?
*小説家になろうでも公開しております。
異世界翻訳者の想定外な日々 ~静かに読書生活を送る筈が何故か家がハーレム化し金持ちになったあげく黒覆面の最強怪傑となってしまった~
於田縫紀
ファンタジー
図書館の奥である本に出合った時、俺は思い出す。『そうだ、俺はかつて日本人だった』と。
その本をつい翻訳してしまった事がきっかけで俺の人生設計は狂い始める。気がつけば美少女3人に囲まれつつ仕事に追われる毎日。そして時々俺は悩む。本当に俺はこんな暮らしをしてていいのだろうかと。ハーレム状態なのだろうか。単に便利に使われているだけなのだろうかと。
【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
グライフトゥルム戦記~微笑みの軍師マティアスの救国戦略~
愛山雄町
ファンタジー
エンデラント大陸最古の王国、グライフトゥルム王国の英雄の一人である、マティアス・フォン・ラウシェンバッハは転生者である。
彼は類い稀なる知力と予知能力を持つと言われるほどの先見性から、“知将マティアス”や“千里眼のマティアス”と呼ばれることになる。
彼は大陸最強の軍事国家ゾルダート帝国や狂信的な宗教国家レヒト法国の侵略に対し、優柔不断な国王や獅子身中の虫である大貴族の有形無形の妨害にあいながらも、旧態依然とした王国軍の近代化を図りつつ、敵国に対して謀略を仕掛け、危機的な状況を回避する。
しかし、宿敵である帝国には軍事と政治の天才が生まれ、更に謎の暗殺者集団“夜(ナハト)”や目的のためなら手段を選ばぬ魔導師集団“真理の探究者”など一筋縄ではいかぬ敵たちが次々と現れる。
そんな敵たちとの死闘に際しても、絶対の自信の表れとも言える余裕の笑みを浮かべながら策を献じたことから、“微笑みの軍師”とも呼ばれていた。
しかし、マティアスは日本での記憶を持った一般人に過ぎなかった。彼は情報分析とプレゼンテーション能力こそ、この世界の人間より優れていたものの、軍事に関する知識は小説や映画などから得たレベルのものしか持っていなかった。
更に彼は生まれつき身体が弱く、武術も魔導の才もないというハンディキャップを抱えていた。また、日本で得た知識を使った技術革新も、世界を崩壊させる危険な技術として封じられてしまう。
彼の代名詞である“微笑み”も単に苦し紛れの策に対する苦笑に過ぎなかった。
マティアスは愛する家族や仲間を守るため、大賢者とその配下の凄腕間者集団の力を借りつつ、優秀な友人たちと力を合わせて強大な敵と戦うことを決意する。
彼は情報の重要性を誰よりも重視し、巧みに情報を利用した謀略で敵を混乱させ、更に戦場では敵の意表を突く戦術を駆使して勝利に貢献していく……。
■■■
あらすじにある通り、主人公にあるのは日本で得た中途半端な知識のみで、チートに類する卓越した能力はありません。基本的には政略・謀略・軍略といったシリアスな話が主となる予定で、恋愛要素は少なめ、ハーレム要素はもちろんありません。前半は裏方に徹して情報収集や情報操作を行うため、主人公が出てくる戦闘シーンはほとんどありません。
■■■
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも掲載しております。
城で侍女をしているマリアンネと申します。お給金の良いお仕事ありませんか?
甘寧
ファンタジー
「武闘家貴族」「脳筋貴族」と呼ばれていた元子爵令嬢のマリアンネ。
友人に騙され多額の借金を作った脳筋父のせいで、屋敷、領土を差し押さえられ事実上の没落となり、その借金を返済する為、城で侍女の仕事をしつつ得意な武力を活かし副業で「便利屋」を掛け持ちしながら借金返済の為、奮闘する毎日。
マリアンネに執着するオネエ王子やマリアンネを取り巻く人達と様々な試練を越えていく。借金返済の為に……
そんなある日、便利屋の上司ゴリさんからの指令で幽霊屋敷を調査する事になり……
武闘家令嬢と呼ばれいたマリアンネの、借金返済までを綴った物語
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる