102 / 375
第6章
第102話
しおりを挟む
「美香!」
「アラッ! 帰って来てたの?」
カンタルボス王国へ行って報告をしてきたケイは、姿が見えない美花を探した。
最近こういう日が増えている。
ケイと美花は仲が良いが、年がら年中一緒にいる訳ではない。
特に孫ができてからはそっちばかりを構っているので、駐留兵たちの戦闘訓練はケイの仕事になっている。
ケイの戦闘スタイルは自己流がほとんどなため、本当なら美花に剣術の指導をしてもらいたいところだ。
ただ、最近いなくなるのはいつもと違う。
美花程になれば、この島で大怪我するようなことになるとは思えない。
なので、少しくらい姿が見えなくても放って置いているのだが、こう頻繁になってくると心配になる。
今日もいなくなっているので、何をしているのか気になったケイは近くを探し回った。
すると、ケイは村の家々が建つ場所から近くにある、いつもの海岸で美花の姿を確認した。
「何してるんだ? こんなところで……」
「……ちょっとね」
交わした言葉はいつものたわいないものだが、美花の様子が少しおかしいため、ケイは訝しんだ表情で美花を見つめた。
「……分かったわよ。白状するわ」
ケイの完全に疑っている目に、隠すのは不可能だと判断した美花は両手を上げて降参をした。
最近は息子たちとの訓練もきつくなってきたため、もう荒事はケイと息子たちに任せている。
だからと言って、剣術の訓練をやめるつもりはなく、孫たち相手に指導ついでに訓練をしているのだが、最近のいなくなって帰って来た時の美花は、どことなくぐったりしている。
とても剣術の訓練をしている様には思えない。
「転移魔法の練習よ」
「…………えっ? 何で?」
答えを聞いて、ケイは首を傾げた。
別に、美花が使えないといった覚えはない。
しかし、習得できる期間のことを考えると、魔法の才のある息子2人の方を優先しただけだ。
教えろと言われれば、普通に教えるつもりだ。
「ケイは大砲やら指導にと忙しいでしょ? 2人に教えているのを聞いていたし、私も使えるようになりたいから……」
「まぁ、確かにちょっと忙しいけど……」
大量の魔力を有するのをいいことに、ケイは錬金術による大砲と砲弾の修復・製造をおこなっている。
鉄がなかなか見つからないので、数を増やすには至っていないが、とりあえず今回きた陣族の船から拾った大砲は、全部修復することができた。
次にまた人族が攻め込んで来た時に、上陸される可能性もある。
なので、カンタルボス王国から来ている駐留兵たちにも期待している。
ここの島民と違って、戦うことが仕事の彼らには悪いが、場合によってはここの島を捨てて逃げさせてもらうつもりだ。
とは言っても、この島で一緒に過ごしてきた思いもあるので、彼らにも生き残ってもらいたい。
そのために、ケイはいつも以上に訓練相手をおこなっている。
その2つの仕事が忙しいので、それ以外の時間は大人しくしていたいが、美花が何故転移魔法を使いたいのかは分からないが、魔法のコツを教えるくらいはできる。
「何で使えるようになりたいんだ?」
取りあえず、ケイは理由だけでも聞いておくことにした。
「私が使えるようになれば、村人の避難は私ができる。そうすれば、レイとカルロスは魔力を無駄にせず戦いに専念できるじゃない?」
「……なるほど。それが良いかも……」
たしかに、ケイ1人で倒せる数なら構わないが、次は流石にちゃんと態勢を整えてくるだろう。
そうなれば、レイナルドとカルロスがいてくれれば、かなり有利に戦えるはずだ。
2人のどちらかに村人を転移してもらい、戻ってきて参戦してもらおうと思っていたが、それでは魔力を大量に消費した状態になってしまう。
ハーフとはいえ、魔力が多いから戦闘力も強いのだ。
魔力が少なくなったエルフでは、人族相手は厳しくなる。
できれば、魔力を消費しないまま戦わせたい。
そう考えると、美花に転移できるようになってもらうのが一番都合がいい。
美花の発言に、ケイは納得した。
「じゃあ、俺が指導するよ」
「いいの? じゃあ、お言葉に甘えるわ」
魔力量的には村人を連れて避難したら、美花はほとんど魔力がなくなるだろう。
元々、美花には避難した村人の相手をしてもらうつもりだったため、参戦しないでくれるのは丁度いい。
ケイは息子の2人より、美花の転移魔法の指導の方に力を注ぐことにした。
◆◆◆◆◆
「ただいま戻りました」
豪華な絨毯を歩き、一人の男が玉座に座る男の前にたどり着くと、跪いて頭を下げた。
「…………セレドニオ。どうなった?」
「通信が途絶えました。どうやらやられた模様です」
玉座に座っている所を見ると、この国の王なのだろう。
その王に問われた男(セレドニオ)は、端的に自分の持って来た情報を告げたのだった。
「どういうことだ?」
王らしき男は、問いかけながら玉座の肘掛けを指でトントンと叩いている。
どうやら、思ってもいなかった結果に、イラついているのだろう。
「最後の通信では、獣人という言葉が届きました。もしかしたら獣人国のどこかが先に占拠したのかもしれません」
ケイたちは気付かなかったようだが、攻め込んで来たリシケサ王国の船は3隻ではなく4隻だった。
通信魔道具の届くギリギリの位置で、もう一隻停泊していたのだ。
全指揮権を与えられたのはエルミニオという名の隊長だが、浅慮の彼とは違い、セレドニオは前回のこともあり、もしもの場合を考えていたのだ。
「おのれっ!! 獣風情が!!」
人族至上主義が基本の人族大陸。
この王のように、獣人は会話ができない獣でしかないと思っている者がほとんどだ。
「ただ……」
「んっ!?」
怒りで今にも暴れ出しそうな王に、セレドニオはそれを治まるであろうある一言を告げるのだった。
「隊長のエルミニオの最後の言葉には、面白い言葉がありました」
「……………………」
内容次第では、腹いせにセレドニオを殴るつもりで、王は無言で見下ろす。
「エルフと……」
「…………フフッ、ハハハ……」
予想外の言葉を聞いて、リシケサ王は大きな声をあげて笑い出した。
今では絶滅したと言われているエルフ。
隣国の同盟国であるパテル王国。
そこで最後のエルフを捕まえたと話を聞いた時、大金をつぎ込んで奴隷として手に入れようと思っていたのだが、捕まえたのが抵抗激しく殺してしまったと知らされた。
念のためパテルは標本として保管しているらしいが、死んでしまっては何の価値もない。
生きているエルフを手に入れられれば、色々と実験をして楽しめる。
嗜虐的な笑みが止まらない。
「セレドニオ!」
「はっ!」
思った通り、王の機嫌を直すことができた。
気味の悪い笑いを終えた王に呼ばれ、セレドニオは返事をする。
「貴様に全指揮権を与える。全戦力を使って、エルフを生け捕りにせよ!!」
「かしこまりました」
王の指示を受け、返事をしたセレドニオは、踵を返して玉座の間から出て行ったのだった。
「アラッ! 帰って来てたの?」
カンタルボス王国へ行って報告をしてきたケイは、姿が見えない美花を探した。
最近こういう日が増えている。
ケイと美花は仲が良いが、年がら年中一緒にいる訳ではない。
特に孫ができてからはそっちばかりを構っているので、駐留兵たちの戦闘訓練はケイの仕事になっている。
ケイの戦闘スタイルは自己流がほとんどなため、本当なら美花に剣術の指導をしてもらいたいところだ。
ただ、最近いなくなるのはいつもと違う。
美花程になれば、この島で大怪我するようなことになるとは思えない。
なので、少しくらい姿が見えなくても放って置いているのだが、こう頻繁になってくると心配になる。
今日もいなくなっているので、何をしているのか気になったケイは近くを探し回った。
すると、ケイは村の家々が建つ場所から近くにある、いつもの海岸で美花の姿を確認した。
「何してるんだ? こんなところで……」
「……ちょっとね」
交わした言葉はいつものたわいないものだが、美花の様子が少しおかしいため、ケイは訝しんだ表情で美花を見つめた。
「……分かったわよ。白状するわ」
ケイの完全に疑っている目に、隠すのは不可能だと判断した美花は両手を上げて降参をした。
最近は息子たちとの訓練もきつくなってきたため、もう荒事はケイと息子たちに任せている。
だからと言って、剣術の訓練をやめるつもりはなく、孫たち相手に指導ついでに訓練をしているのだが、最近のいなくなって帰って来た時の美花は、どことなくぐったりしている。
とても剣術の訓練をしている様には思えない。
「転移魔法の練習よ」
「…………えっ? 何で?」
答えを聞いて、ケイは首を傾げた。
別に、美花が使えないといった覚えはない。
しかし、習得できる期間のことを考えると、魔法の才のある息子2人の方を優先しただけだ。
教えろと言われれば、普通に教えるつもりだ。
「ケイは大砲やら指導にと忙しいでしょ? 2人に教えているのを聞いていたし、私も使えるようになりたいから……」
「まぁ、確かにちょっと忙しいけど……」
大量の魔力を有するのをいいことに、ケイは錬金術による大砲と砲弾の修復・製造をおこなっている。
鉄がなかなか見つからないので、数を増やすには至っていないが、とりあえず今回きた陣族の船から拾った大砲は、全部修復することができた。
次にまた人族が攻め込んで来た時に、上陸される可能性もある。
なので、カンタルボス王国から来ている駐留兵たちにも期待している。
ここの島民と違って、戦うことが仕事の彼らには悪いが、場合によってはここの島を捨てて逃げさせてもらうつもりだ。
とは言っても、この島で一緒に過ごしてきた思いもあるので、彼らにも生き残ってもらいたい。
そのために、ケイはいつも以上に訓練相手をおこなっている。
その2つの仕事が忙しいので、それ以外の時間は大人しくしていたいが、美花が何故転移魔法を使いたいのかは分からないが、魔法のコツを教えるくらいはできる。
「何で使えるようになりたいんだ?」
取りあえず、ケイは理由だけでも聞いておくことにした。
「私が使えるようになれば、村人の避難は私ができる。そうすれば、レイとカルロスは魔力を無駄にせず戦いに専念できるじゃない?」
「……なるほど。それが良いかも……」
たしかに、ケイ1人で倒せる数なら構わないが、次は流石にちゃんと態勢を整えてくるだろう。
そうなれば、レイナルドとカルロスがいてくれれば、かなり有利に戦えるはずだ。
2人のどちらかに村人を転移してもらい、戻ってきて参戦してもらおうと思っていたが、それでは魔力を大量に消費した状態になってしまう。
ハーフとはいえ、魔力が多いから戦闘力も強いのだ。
魔力が少なくなったエルフでは、人族相手は厳しくなる。
できれば、魔力を消費しないまま戦わせたい。
そう考えると、美花に転移できるようになってもらうのが一番都合がいい。
美花の発言に、ケイは納得した。
「じゃあ、俺が指導するよ」
「いいの? じゃあ、お言葉に甘えるわ」
魔力量的には村人を連れて避難したら、美花はほとんど魔力がなくなるだろう。
元々、美花には避難した村人の相手をしてもらうつもりだったため、参戦しないでくれるのは丁度いい。
ケイは息子の2人より、美花の転移魔法の指導の方に力を注ぐことにした。
◆◆◆◆◆
「ただいま戻りました」
豪華な絨毯を歩き、一人の男が玉座に座る男の前にたどり着くと、跪いて頭を下げた。
「…………セレドニオ。どうなった?」
「通信が途絶えました。どうやらやられた模様です」
玉座に座っている所を見ると、この国の王なのだろう。
その王に問われた男(セレドニオ)は、端的に自分の持って来た情報を告げたのだった。
「どういうことだ?」
王らしき男は、問いかけながら玉座の肘掛けを指でトントンと叩いている。
どうやら、思ってもいなかった結果に、イラついているのだろう。
「最後の通信では、獣人という言葉が届きました。もしかしたら獣人国のどこかが先に占拠したのかもしれません」
ケイたちは気付かなかったようだが、攻め込んで来たリシケサ王国の船は3隻ではなく4隻だった。
通信魔道具の届くギリギリの位置で、もう一隻停泊していたのだ。
全指揮権を与えられたのはエルミニオという名の隊長だが、浅慮の彼とは違い、セレドニオは前回のこともあり、もしもの場合を考えていたのだ。
「おのれっ!! 獣風情が!!」
人族至上主義が基本の人族大陸。
この王のように、獣人は会話ができない獣でしかないと思っている者がほとんどだ。
「ただ……」
「んっ!?」
怒りで今にも暴れ出しそうな王に、セレドニオはそれを治まるであろうある一言を告げるのだった。
「隊長のエルミニオの最後の言葉には、面白い言葉がありました」
「……………………」
内容次第では、腹いせにセレドニオを殴るつもりで、王は無言で見下ろす。
「エルフと……」
「…………フフッ、ハハハ……」
予想外の言葉を聞いて、リシケサ王は大きな声をあげて笑い出した。
今では絶滅したと言われているエルフ。
隣国の同盟国であるパテル王国。
そこで最後のエルフを捕まえたと話を聞いた時、大金をつぎ込んで奴隷として手に入れようと思っていたのだが、捕まえたのが抵抗激しく殺してしまったと知らされた。
念のためパテルは標本として保管しているらしいが、死んでしまっては何の価値もない。
生きているエルフを手に入れられれば、色々と実験をして楽しめる。
嗜虐的な笑みが止まらない。
「セレドニオ!」
「はっ!」
思った通り、王の機嫌を直すことができた。
気味の悪い笑いを終えた王に呼ばれ、セレドニオは返事をする。
「貴様に全指揮権を与える。全戦力を使って、エルフを生け捕りにせよ!!」
「かしこまりました」
王の指示を受け、返事をしたセレドニオは、踵を返して玉座の間から出て行ったのだった。
0
お気に入りに追加
641
あなたにおすすめの小説

俺だけ皆の能力が見えているのか!?特別な魔法の眼を持つ俺は、その力で魔法もスキルも効率よく覚えていき、周りよりもどんどん強くなる!!
クマクマG
ファンタジー
勝手に才能無しの烙印を押されたシェイド・シュヴァイスであったが、落ち込むのも束の間、彼はあることに気が付いた。『俺が見えているのって、人の能力なのか?』
自分の特別な能力に気が付いたシェイドは、どうやれば魔法を覚えやすいのか、どんな練習をすればスキルを覚えやすいのか、彼だけには魔法とスキルの経験値が見えていた。そのため、彼は効率よく魔法もスキルも覚えていき、どんどん周りよりも強くなっていく。
最初は才能無しということで見下されていたシェイドは、そういう奴らを実力で黙らせていく。魔法が大好きなシェイドは魔法を極めんとするも、様々な困難が彼に立ちはだかる。時には挫け、時には悲しみに暮れながらも周囲の助けもあり、魔法を極める道を進んで行く。これはそんなシェイド・シュヴァイスの物語である。

日本列島、時震により転移す!
黄昏人
ファンタジー
2023年(現在)、日本列島が後に時震と呼ばれる現象により、500年以上の時を超え1492年(過去)の世界に転移した。移転したのは本州、四国、九州とその周辺の島々であり、現在の日本は過去の時代に飛ばされ、過去の日本は現在の世界に飛ばされた。飛ばされた現在の日本はその文明を支え、国民を食わせるためには早急に莫大な資源と食料が必要である。過去の日本は現在の世界を意識できないが、取り残された北海道と沖縄は国富の大部分を失い、戦国日本を抱え途方にくれる。人々は、政府は何を思いどうふるまうのか。
平凡なサラリーマンが異世界に行ったら魔術師になりました~科学者に投資したら異世界への扉が開発されたので、スローライフを満喫しようと思います~
金色のクレヨン@釣りするWeb作家
ファンタジー
夏井カナタはどこにでもいるような平凡なサラリーマン。
そんな彼が資金援助した研究者が異世界に通じる装置=扉の開発に成功して、援助の見返りとして異世界に行けることになった。
カナタは準備のために会社を辞めて、異世界の言語を学んだりして準備を進める。
やがて、扉を通過して異世界に着いたカナタは魔術学校に興味をもって入学する。
魔術の適性があったカナタはエルフに弟子入りして、魔術師として成長を遂げる。
これは文化も風習も違う異世界で戦ったり、旅をしたりする男の物語。
エルフやドワーフが出てきたり、国同士の争いやモンスターとの戦いがあったりします。
第二章からシリアスな展開、やや残酷な描写が増えていきます。
旅と冒険、バトル、成長などの要素がメインです。
ノベルピア、カクヨム、小説家になろうにも掲載
燃えよドワーフ!(エンター・ザ・ドワーフ)
チャンスに賭けろ
ファンタジー
そのドワーフは熱く燃えていた。そして怒っていた。
魔王軍の侵攻で危機的状況にあるヴァルシパル王国は、
魔術で召喚した4人の異世界勇者にこの世界の危機を救ってもらおうとしていた。
ひたすら亜人が冷遇される環境下、ついに1人のドワーフが起った。
ドワーフである自分が斧を振るい、この世界の危機を救う!
これはある、怒りに燃えるドワーフの物語である。

元万能技術者の冒険者にして釣り人な日々
於田縫紀
ファンタジー
俺は神殿技術者だったが過労死して転生。そして冒険者となった日の夜に記憶や技能・魔法を取り戻した。しかしかつて持っていた能力や魔法の他に、釣りに必要だと神が判断した様々な技能や魔法がおまけされていた。
今世はこれらを利用してのんびり釣り、最小限に仕事をしようと思ったのだが……
(タイトルは異なりますが、カクヨム投稿中の『何でも作れる元神殿技術者の冒険者にして釣り人な日々』と同じお話です。更新が追いつくまでは毎日更新、追いついた後は隔日更新となります)

貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる