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第5章
第86話
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“パンッ!!”
「チッ!!」
至近距離の殴り合いから一転、今度はお互いの距離へ引き込む戦いへと変化した。
距離を詰めようとするリカルドに対し、ケイは銃撃でリカルドとの距離を取り続ける。
速度的には同等だが、リカルドが近付こうとしても、その分ケイも同じだけ動いて距離を取る。
フェイントで上手く誘導しても、銃撃で足止めされてまた元の距離に戻る。
何度かこの攻防が続き、リカルドは少しイラ立ち始めたようだ。
またも銃弾が飛んで来て、ケイとの距離が元に戻ったため、思わず舌打が出た。
『ブーメランだな……』
距離を置いての戦い方に変え、ケイは少し前に息子のカルロスに言ったことを思い出していた。
島でファウストと戦った時、カルロスは至近距離で戦って勝ちたがった。
そんなカルロスに、勝ちたいなら距離を取れとアドバイスしていたが、今その言葉がそのまま自分に帰って来ていた。
そんな皮肉な状況ながら、ケイはやっぱり親子なんだなと思った。
「……ハハハ、どうやらこっちも素手では無理だな」
「っ!?」
このままでは、ズルズル攻防を続けても、折角ケイに与えたダメージが回復されてしまう。
そう判断したリカルドは、魔法の指輪から木剣と木のナイフを取り出した。
木剣は150cmほどの長さでかなり長く太い。
その大きさからして重そうにも見えるが、それを軽々右手に、そして左手にナイフを持ち、リカルドは軽く前傾姿勢に構えた。
「とうとう父上に武器を出させた!?」
リカルドが武器を出したことに、王族専用の観覧席では王太子エリアスが驚きの声をあげた。
これまで、他国の強いと言われた人間と1対1で戦っても、最後まで素手で戦ってきたあの父が、初めて武器で戦うことを選んだからだ。
獣人は怒の種族も総じて遠距離の相手と戦うのが難しいという面があると言っても、難しいだけで距離を詰めてしまいさえすれば何の問題にもならなくなる。
父がが距離を詰め切れないなんて、そんな相手がいるとは想像していなかった。
そもそも、細く小さい人族であるケイが、そこまでの相手だとは思っていなかったため、驚きは倍増していた。
「ケイ殿たちエルフという種族は、距離を取った戦いが得意です。いくら父上でも、素手で戦うのは無謀です」
エリアルの弟であるファウストは、ケイとその息子のカルロスと何度か手合わせをした。
ファウストは器用なので、遠距離戦なら弓を使って戦えば良いだけだが、魔法のバリエーションに驚き、カルロスに一回不覚をっとった。
そういった攻撃が来ることを分かっていても、カルロスはなかなか苦労する相手だ。
ケイはそのカルロスの上位互換。
いくら父でも、その土俵で素手では厳しい。
それが分かっていたので、エリアスのようには驚いてはいなかった。
「「「「「ワー!!」」」」」」
観客も王に本気を出させたとケイへ称賛すると共に、これからどれだけの時間もつのか話し合っているざわめきも紛れているようだ。
「行きますよ!!」
わざわざ一声かけてから、リカルドは行動を開始した。
“パンッ!”
リカルドはこれまでと同様に、銃口を自分に合わさせないように右へ左へ動きながらも、ケイへ接近を試みる。
武器を出したからと言っても、距離を取った戦いで有利に進めるのがケイの戦略。
高速で動き回るリカルド目掛け、距離を取ろうと引き金を引く。
「っ!?」
一直線にリカルドに向かって行った銃弾を、リカルドは左手のナイフで弾き、そのままグングン距離を詰めてきた。
ケイは戦うにあたって、リカルドに致命傷を与えることを忌避した。
折角の大きな後ろ盾になってくれそうな国の王に、そっちが望んだこととはいえ大怪我でもさせたら、後々のことが不安になる。
始まる前は殴り勝つつもりとは言え、実力差があったら銃を使うことになる。
なので、銃には核となる弾を抜いて、魔力の球を発射するだけにしておいた。
これなら当たっても貫通力はなく、痛みを与えるだけで済むはずだ。
そうやって威力が少しは落ちたとはいえ、魔弾が当たればとんでもなく痛い。
その高威力の魔弾を木のナイフなんかで防ぐなんて、とんでもないナイフ捌きだ。
「くっ!?」
銃撃が効かないのでは距離を詰められる。
ケイは冷静に次の行動に移る。
弾が効かなくても、まだ牽制には効く。
移動をしながら銃で牽制すればまだ大丈夫だと、闘技場を広く使いリカルドから離れようとする。
「シッ!!」
「っ!?」
距離を取ったままで戦おうとするケイに向け、リカルドは先程防御に使ったナイフを投擲してきた。
進行方向に合わせるように投げたナイフは、丸太のような手で投げられているため、とんでもない速度でケイに迫った。
当たれば木なのに刺さりそうなナイフを、ケイは慌てて躱した。
「ハー!!」
「なっ!?」
ナイフを躱して僅かに速度が緩んだケイに、リカルドは一気に距離を縮めた。
そして、でかい木剣で思いっきり薙ぎ払ってきた。
「ぐっ!? 『何て力だよ!!』」
ケイの武器は銃だけではない。
主に防御用に持っている腰の短刀で、その木剣の攻撃を防御する。
しかし、しっかり防いだにもかかわらず、ケイはそのまま吹き飛ばされた。
使うとは思わなかったが、一応木の短刀にしていたのは失敗だった。
ケイの短刀はその一撃を防いだだけで、ひび割れるように砕けてしまった。
『ナイフで弾を防ぐのと、投げて避ける方向を限定し、距離を詰めて大火力の剣で攻撃か……』
短刀が壊れてしまったが、予備のがもう1本だけ残っている。
ケイは魔法の指輪からその予備を取り出した。
それをしながらも、先程の攻防を分析する。
『ベタだけど、あの肉体なら最適な戦い方だ』
獣人は知能が低いから力任せに野蛮に戦うと、ケイのもう一つの人格であるアンヘルが、昔人族の町で密かに聞いたことがある。
それは間違いだ。
最大の武器である身体能力を、最大限利用するにはこういったシンプルな戦法の方が正しいのだ。
「さて、次々行きますよ」
これで距離を詰めることが確定した。
リカルドは魔法の指輪からまたも木のナイフを取り出し、ケイに向かって構えを取った。
「チッ!!」
至近距離の殴り合いから一転、今度はお互いの距離へ引き込む戦いへと変化した。
距離を詰めようとするリカルドに対し、ケイは銃撃でリカルドとの距離を取り続ける。
速度的には同等だが、リカルドが近付こうとしても、その分ケイも同じだけ動いて距離を取る。
フェイントで上手く誘導しても、銃撃で足止めされてまた元の距離に戻る。
何度かこの攻防が続き、リカルドは少しイラ立ち始めたようだ。
またも銃弾が飛んで来て、ケイとの距離が元に戻ったため、思わず舌打が出た。
『ブーメランだな……』
距離を置いての戦い方に変え、ケイは少し前に息子のカルロスに言ったことを思い出していた。
島でファウストと戦った時、カルロスは至近距離で戦って勝ちたがった。
そんなカルロスに、勝ちたいなら距離を取れとアドバイスしていたが、今その言葉がそのまま自分に帰って来ていた。
そんな皮肉な状況ながら、ケイはやっぱり親子なんだなと思った。
「……ハハハ、どうやらこっちも素手では無理だな」
「っ!?」
このままでは、ズルズル攻防を続けても、折角ケイに与えたダメージが回復されてしまう。
そう判断したリカルドは、魔法の指輪から木剣と木のナイフを取り出した。
木剣は150cmほどの長さでかなり長く太い。
その大きさからして重そうにも見えるが、それを軽々右手に、そして左手にナイフを持ち、リカルドは軽く前傾姿勢に構えた。
「とうとう父上に武器を出させた!?」
リカルドが武器を出したことに、王族専用の観覧席では王太子エリアスが驚きの声をあげた。
これまで、他国の強いと言われた人間と1対1で戦っても、最後まで素手で戦ってきたあの父が、初めて武器で戦うことを選んだからだ。
獣人は怒の種族も総じて遠距離の相手と戦うのが難しいという面があると言っても、難しいだけで距離を詰めてしまいさえすれば何の問題にもならなくなる。
父がが距離を詰め切れないなんて、そんな相手がいるとは想像していなかった。
そもそも、細く小さい人族であるケイが、そこまでの相手だとは思っていなかったため、驚きは倍増していた。
「ケイ殿たちエルフという種族は、距離を取った戦いが得意です。いくら父上でも、素手で戦うのは無謀です」
エリアルの弟であるファウストは、ケイとその息子のカルロスと何度か手合わせをした。
ファウストは器用なので、遠距離戦なら弓を使って戦えば良いだけだが、魔法のバリエーションに驚き、カルロスに一回不覚をっとった。
そういった攻撃が来ることを分かっていても、カルロスはなかなか苦労する相手だ。
ケイはそのカルロスの上位互換。
いくら父でも、その土俵で素手では厳しい。
それが分かっていたので、エリアスのようには驚いてはいなかった。
「「「「「ワー!!」」」」」」
観客も王に本気を出させたとケイへ称賛すると共に、これからどれだけの時間もつのか話し合っているざわめきも紛れているようだ。
「行きますよ!!」
わざわざ一声かけてから、リカルドは行動を開始した。
“パンッ!”
リカルドはこれまでと同様に、銃口を自分に合わさせないように右へ左へ動きながらも、ケイへ接近を試みる。
武器を出したからと言っても、距離を取った戦いで有利に進めるのがケイの戦略。
高速で動き回るリカルド目掛け、距離を取ろうと引き金を引く。
「っ!?」
一直線にリカルドに向かって行った銃弾を、リカルドは左手のナイフで弾き、そのままグングン距離を詰めてきた。
ケイは戦うにあたって、リカルドに致命傷を与えることを忌避した。
折角の大きな後ろ盾になってくれそうな国の王に、そっちが望んだこととはいえ大怪我でもさせたら、後々のことが不安になる。
始まる前は殴り勝つつもりとは言え、実力差があったら銃を使うことになる。
なので、銃には核となる弾を抜いて、魔力の球を発射するだけにしておいた。
これなら当たっても貫通力はなく、痛みを与えるだけで済むはずだ。
そうやって威力が少しは落ちたとはいえ、魔弾が当たればとんでもなく痛い。
その高威力の魔弾を木のナイフなんかで防ぐなんて、とんでもないナイフ捌きだ。
「くっ!?」
銃撃が効かないのでは距離を詰められる。
ケイは冷静に次の行動に移る。
弾が効かなくても、まだ牽制には効く。
移動をしながら銃で牽制すればまだ大丈夫だと、闘技場を広く使いリカルドから離れようとする。
「シッ!!」
「っ!?」
距離を取ったままで戦おうとするケイに向け、リカルドは先程防御に使ったナイフを投擲してきた。
進行方向に合わせるように投げたナイフは、丸太のような手で投げられているため、とんでもない速度でケイに迫った。
当たれば木なのに刺さりそうなナイフを、ケイは慌てて躱した。
「ハー!!」
「なっ!?」
ナイフを躱して僅かに速度が緩んだケイに、リカルドは一気に距離を縮めた。
そして、でかい木剣で思いっきり薙ぎ払ってきた。
「ぐっ!? 『何て力だよ!!』」
ケイの武器は銃だけではない。
主に防御用に持っている腰の短刀で、その木剣の攻撃を防御する。
しかし、しっかり防いだにもかかわらず、ケイはそのまま吹き飛ばされた。
使うとは思わなかったが、一応木の短刀にしていたのは失敗だった。
ケイの短刀はその一撃を防いだだけで、ひび割れるように砕けてしまった。
『ナイフで弾を防ぐのと、投げて避ける方向を限定し、距離を詰めて大火力の剣で攻撃か……』
短刀が壊れてしまったが、予備のがもう1本だけ残っている。
ケイは魔法の指輪からその予備を取り出した。
それをしながらも、先程の攻防を分析する。
『ベタだけど、あの肉体なら最適な戦い方だ』
獣人は知能が低いから力任せに野蛮に戦うと、ケイのもう一つの人格であるアンヘルが、昔人族の町で密かに聞いたことがある。
それは間違いだ。
最大の武器である身体能力を、最大限利用するにはこういったシンプルな戦法の方が正しいのだ。
「さて、次々行きますよ」
これで距離を詰めることが確定した。
リカルドは魔法の指輪からまたも木のナイフを取り出し、ケイに向かって構えを取った。
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