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第1章
第11話 探索
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「おかしいな……」
地下廃棄場にレラが来てから2週間が経過した。
限に言われたからなのか、レラは毎日一生懸命魔法の練習に力を注いでいる。
従魔のアルバは、先程昼食を食べたことで眠くなったのか、レラを横目に大きなあくびをしている。
そんな中、限はここ最近の異変に首を傾げていた。
「どうかなさいましたか?」
限の呟きが気になったレラは、魔法の練習を中断してケイのもとへと近付き問いかける。
何か自分ができることはないかという思いがあるのだろう。
まだ、ここのことを全て知っているという訳ではないので、彼女は何がおかしいのか分からない。
「ここ数日、何も廃棄されてこない」
「確かに……そうですね」
限の言葉に納得し、レラは頷く。
レラがこの地下に来てから、数日の間毎日のように何かしらの遺体が落ちてきていた。
それがここの日常だと限が言っていたので、なるべく気にしないようにしていたのだが、たしかにこの数日何の遺体も落ちて来ていない。
「このようなことは今までなかったのですか?」
「あぁ……、1、2日空いたりする時は何度かあったが、ここまで何日も落ちてこないなんてことは、今までなかったな」
この研究所には数多くの実験体がおり、それは人・魔物・動物など様々存在していることは、落ちてきている遺体を何年も見てきた限には分かる。
この研究所はかなりの巨大な施設のため、毎日実験が行われていることを考えると、今回のように何の廃棄もされてこないというのは、限からしたら異常なことに思えて仕方ない。
「……外へ出て様子を見てこよう」
「大丈夫でしょうか?」
限の魔力量からいったら、ここから出るのも不可能ではないと思う。
しかし、大丈夫だと分かってはいても限に怪我をしてほしくないレラは心配そうに話しかける。
「人がいたらすぐさま戻ればいいだけだ」
「そうですね……」
レラからしたら、もしも見つかったらそのまま外へ逃げてしまった方が限が怪我をしなくていいと思うのだが、戻って来てくれるという言葉を聞いて何だか嬉しいと思えてしまう。
そんな複雑な思いが頭の中を回った状態で、レラは限を送り出すしかできなくなった。
「ご無事をお祈りしております」
「あぁ」
“バッ!!”
心配そうな表情をするレラに見送られ、限はダストシュートの下から飛び上がり、地下施設から3年ぶりに研究所内へと戻っていったのだった。
『…………何だ? 人の気配が全くしない』
魔力を消し、足音を立てずに研究所内を動き回る限。
しかし、研究所内の異変がすぐに察知できた。
限の思ったことそのままに、人の気配が全くしない。
気配を消していることが馬鹿らしく思えるほど、何の音も聞こえてこない。
『死んでる……』
昔の記憶を呼び起こし、限は閉じ込められていた部屋の方へ向かってみた。
番号が書かれた部屋のガラス窓を覗き込むと、食事を与えられていなかったのか、ほとんどの人間の検体はやせ細って息絶えている。
ざっと見ただけだが、生き残っている人間の検体はいないようだ。
「……あっさり出られた」
研究所内を探りつつも慎重に移動していくと、限は何の障害もなく研究所の外へと出ることに成功した。
あまりにもあっさりと出られたため、拍子抜けの感は否めない。
「どうなっているんだ?」
久々の外の世界を少しの間感動した後、周囲を見渡すとおかしなことになっていた。
半島のほとんどが研究所になっているのだが、その半島へ来るための道が壊されていた。
どんなふうに破壊したのか分からないが、半島が切り離されて孤島の状態になっている。
「……何か嫌な予感しかしないな」
ここまで来ると、どう考えても何かあったとしか考えられない。
しかも、いい予感を感じない。
その感覚がジワジワと強くなってきた限は、踵を返して研究所内へ戻っていった。
「ワウッ!!」
「おかえりなさいませ!」
限が廃棄施設へ戻ると、アルバがすぐさま駆け寄ってきた。
そのアルバに少し遅れて、レラは限が無事戻ってきたことを嬉しそうに出迎えた。
「あぁ……」
「……どうなさいました?」
戻ってきたことは嬉しいのだが、限の表情はどことなく浮かない。
何かあったのだろうかと、レラは疑問に思い問いかけた。
「どうもおかしい……」
「……? どういうことでしょうか?」
限から返ってきた答えに、レラは首を傾げる。
研究所内の状況を探って来たと言うのに、疑問が解消されていないようだ。
それどころか、更に眉間のシワが深くなっている所を見ると、余計分からなくなったとでも言いたげだ。
「研究所内には誰もいなくなっていた」
「誰も……? ……ですか?」
研究所の内部に人がいない。
そんな状況がこの施設の規模であり得るだろうか。
言った限だけでなく、レラもその状況を異常だと感じてきた。
「あぁ、研究員も警備員も作業員も誰一人として気配を感じない。色々と動き回ったが、あっさりと研究所の外に出られた」
「……出られたのですか?」
研究所から出られたという言葉に、レラは少し意外な思いになった。
数年ぶりに外に出られたのなら、限はそのままいなくなってしまうのではないかと思っていたからだ。
地獄のような経験をした場所からは少しでも早く離れたいはずだなのに、わざわざ戻ってきてくれたことに、レラは内心喜びが沸き上がっていた。
「あぁ、大陸に繋がる道まで破壊されていた」
「……何かあったのでしょうか?」
そこまで聞くと、完全におかしい。
限の言う事がたしかなら、まるでここを捨ててしまったかのようだ。
「ん~……、何があったのか分からないが、出て行けるなら出て行こう!」
「そうですね!!」
「ワウッ!!」
元々、レラの魔法が上達したらここから出て行くつもりだった。
それがどういう訳だか何の障害もなく出ていけることが分かったのだ。
ここにいても嫌な予感しかしてこないので、限たちは早々に出て行くことにした。
「念のため、もう少し研究所内を捜索して行こう」
「そうですね。何があってこうなったのか分かるかもしれないですからね」
さっき限が見たのは、外へ出るための通路だけだ。
もしかしたら、研究所内にはまだ生き残りがいるかもしれない。
それに、この異常事態の理由も知りたいところなので、地下から出た限たちは研究所内を捜索してみることにした。
「アルバ! お前は研究所内に生きている生物がいないか探してくれ。念のため、気配は消して行動しろよ!」
「ワウッ!!」
生き物を探すなら、白狼であるアルバの鼻が使える。
アルバも地下の死臭から解放されたからか、嬉しそうに限の言葉に反応し、指示された通り生き残りがいないか探しに向かった。
「確か、こっちが研究員が集まる部屋があった気がします」
「そうだな……」
レラの言葉に、限は頷く。
人間の検体が入れられている部屋が並ぶ通路の反対側の場所に、多くの研究員が向かって行っているのを見た気がする。
もしかしたら、そこに研究結果などを集めた資料などがあるのかもしれない。
なので、限はレラと共にそこへ向かった。
「……空っぽだな?」
「……何もないですね」
大きな部屋で机などが大量にある所から、限たちが思ったようにここに資料が集まっていたのだろうと推測できる。
しかし、そこにある机の引き出しなどを見ても、紙の一枚も残っていなかった。
ここまで何も無いということに、研究員たちはここを放棄したのだろう。
「ワウッ!!」
「アルバだ!」
「行きましょう!」
何の情報も得られない事が分かった限たちが部屋から出ると、生き残りを探しに行かせたアルバの鳴き声が聞こえて来た。
その声にすぐさま反応し、限とレラはアルバのもとへと向かって行ったのだった。
地下廃棄場にレラが来てから2週間が経過した。
限に言われたからなのか、レラは毎日一生懸命魔法の練習に力を注いでいる。
従魔のアルバは、先程昼食を食べたことで眠くなったのか、レラを横目に大きなあくびをしている。
そんな中、限はここ最近の異変に首を傾げていた。
「どうかなさいましたか?」
限の呟きが気になったレラは、魔法の練習を中断してケイのもとへと近付き問いかける。
何か自分ができることはないかという思いがあるのだろう。
まだ、ここのことを全て知っているという訳ではないので、彼女は何がおかしいのか分からない。
「ここ数日、何も廃棄されてこない」
「確かに……そうですね」
限の言葉に納得し、レラは頷く。
レラがこの地下に来てから、数日の間毎日のように何かしらの遺体が落ちてきていた。
それがここの日常だと限が言っていたので、なるべく気にしないようにしていたのだが、たしかにこの数日何の遺体も落ちて来ていない。
「このようなことは今までなかったのですか?」
「あぁ……、1、2日空いたりする時は何度かあったが、ここまで何日も落ちてこないなんてことは、今までなかったな」
この研究所には数多くの実験体がおり、それは人・魔物・動物など様々存在していることは、落ちてきている遺体を何年も見てきた限には分かる。
この研究所はかなりの巨大な施設のため、毎日実験が行われていることを考えると、今回のように何の廃棄もされてこないというのは、限からしたら異常なことに思えて仕方ない。
「……外へ出て様子を見てこよう」
「大丈夫でしょうか?」
限の魔力量からいったら、ここから出るのも不可能ではないと思う。
しかし、大丈夫だと分かってはいても限に怪我をしてほしくないレラは心配そうに話しかける。
「人がいたらすぐさま戻ればいいだけだ」
「そうですね……」
レラからしたら、もしも見つかったらそのまま外へ逃げてしまった方が限が怪我をしなくていいと思うのだが、戻って来てくれるという言葉を聞いて何だか嬉しいと思えてしまう。
そんな複雑な思いが頭の中を回った状態で、レラは限を送り出すしかできなくなった。
「ご無事をお祈りしております」
「あぁ」
“バッ!!”
心配そうな表情をするレラに見送られ、限はダストシュートの下から飛び上がり、地下施設から3年ぶりに研究所内へと戻っていったのだった。
『…………何だ? 人の気配が全くしない』
魔力を消し、足音を立てずに研究所内を動き回る限。
しかし、研究所内の異変がすぐに察知できた。
限の思ったことそのままに、人の気配が全くしない。
気配を消していることが馬鹿らしく思えるほど、何の音も聞こえてこない。
『死んでる……』
昔の記憶を呼び起こし、限は閉じ込められていた部屋の方へ向かってみた。
番号が書かれた部屋のガラス窓を覗き込むと、食事を与えられていなかったのか、ほとんどの人間の検体はやせ細って息絶えている。
ざっと見ただけだが、生き残っている人間の検体はいないようだ。
「……あっさり出られた」
研究所内を探りつつも慎重に移動していくと、限は何の障害もなく研究所の外へと出ることに成功した。
あまりにもあっさりと出られたため、拍子抜けの感は否めない。
「どうなっているんだ?」
久々の外の世界を少しの間感動した後、周囲を見渡すとおかしなことになっていた。
半島のほとんどが研究所になっているのだが、その半島へ来るための道が壊されていた。
どんなふうに破壊したのか分からないが、半島が切り離されて孤島の状態になっている。
「……何か嫌な予感しかしないな」
ここまで来ると、どう考えても何かあったとしか考えられない。
しかも、いい予感を感じない。
その感覚がジワジワと強くなってきた限は、踵を返して研究所内へ戻っていった。
「ワウッ!!」
「おかえりなさいませ!」
限が廃棄施設へ戻ると、アルバがすぐさま駆け寄ってきた。
そのアルバに少し遅れて、レラは限が無事戻ってきたことを嬉しそうに出迎えた。
「あぁ……」
「……どうなさいました?」
戻ってきたことは嬉しいのだが、限の表情はどことなく浮かない。
何かあったのだろうかと、レラは疑問に思い問いかけた。
「どうもおかしい……」
「……? どういうことでしょうか?」
限から返ってきた答えに、レラは首を傾げる。
研究所内の状況を探って来たと言うのに、疑問が解消されていないようだ。
それどころか、更に眉間のシワが深くなっている所を見ると、余計分からなくなったとでも言いたげだ。
「研究所内には誰もいなくなっていた」
「誰も……? ……ですか?」
研究所の内部に人がいない。
そんな状況がこの施設の規模であり得るだろうか。
言った限だけでなく、レラもその状況を異常だと感じてきた。
「あぁ、研究員も警備員も作業員も誰一人として気配を感じない。色々と動き回ったが、あっさりと研究所の外に出られた」
「……出られたのですか?」
研究所から出られたという言葉に、レラは少し意外な思いになった。
数年ぶりに外に出られたのなら、限はそのままいなくなってしまうのではないかと思っていたからだ。
地獄のような経験をした場所からは少しでも早く離れたいはずだなのに、わざわざ戻ってきてくれたことに、レラは内心喜びが沸き上がっていた。
「あぁ、大陸に繋がる道まで破壊されていた」
「……何かあったのでしょうか?」
そこまで聞くと、完全におかしい。
限の言う事がたしかなら、まるでここを捨ててしまったかのようだ。
「ん~……、何があったのか分からないが、出て行けるなら出て行こう!」
「そうですね!!」
「ワウッ!!」
元々、レラの魔法が上達したらここから出て行くつもりだった。
それがどういう訳だか何の障害もなく出ていけることが分かったのだ。
ここにいても嫌な予感しかしてこないので、限たちは早々に出て行くことにした。
「念のため、もう少し研究所内を捜索して行こう」
「そうですね。何があってこうなったのか分かるかもしれないですからね」
さっき限が見たのは、外へ出るための通路だけだ。
もしかしたら、研究所内にはまだ生き残りがいるかもしれない。
それに、この異常事態の理由も知りたいところなので、地下から出た限たちは研究所内を捜索してみることにした。
「アルバ! お前は研究所内に生きている生物がいないか探してくれ。念のため、気配は消して行動しろよ!」
「ワウッ!!」
生き物を探すなら、白狼であるアルバの鼻が使える。
アルバも地下の死臭から解放されたからか、嬉しそうに限の言葉に反応し、指示された通り生き残りがいないか探しに向かった。
「確か、こっちが研究員が集まる部屋があった気がします」
「そうだな……」
レラの言葉に、限は頷く。
人間の検体が入れられている部屋が並ぶ通路の反対側の場所に、多くの研究員が向かって行っているのを見た気がする。
もしかしたら、そこに研究結果などを集めた資料などがあるのかもしれない。
なので、限はレラと共にそこへ向かった。
「……空っぽだな?」
「……何もないですね」
大きな部屋で机などが大量にある所から、限たちが思ったようにここに資料が集まっていたのだろうと推測できる。
しかし、そこにある机の引き出しなどを見ても、紙の一枚も残っていなかった。
ここまで何も無いということに、研究員たちはここを放棄したのだろう。
「ワウッ!!」
「アルバだ!」
「行きましょう!」
何の情報も得られない事が分かった限たちが部屋から出ると、生き残りを探しに行かせたアルバの鳴き声が聞こえて来た。
その声にすぐさま反応し、限とレラはアルバのもとへと向かって行ったのだった。
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