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エピソード2【天才科学者の兄妹】
【4】
しおりを挟むそして、そんな近藤の姿を瞳に映しながら、ハルトは何かを考えていた。
「こんどう……たけし……さん?」
実は名前を聞いて、ハルトは瞬時に1つの事に気がついていた。
これも天才科学者であるがゆえの頭の回転の速さだろうか。
「あっ!」
ハルトはポンと手を叩くと、嬉しそうに笑いながら話し始めた。
「こんどうたけし……こんどう……反対から読むと『しけたうどん粉』ですね」
確かにその通り!
思わず声をあげて笑い始める花梨とレイナ。
しかし、近藤は笑うことができない。
決して、自分の名前を侮辱されたからではない。
どうしても解決できない疑問があったのだ。
その疑問とは!
「え? え?? なぜ反対から読むのですか? 私は自分の名前を反対から読むという行為は生涯経験したことがありませんし、そう言わなければならない場面に遭遇したこともございません」
さらにグイグイ詰め寄る。
「そして、これから先もそういうシチュエーションに遭遇するとは考えにくいと思われますが、その事に関してはどう思われますか?」
おぉぉぉぉ~~~~!!!
全く冗談が通じない~~~~!!!
やっかいだ。
かなりやっかいなタイプだ。
その空気を即座に察したハルトは、
「す、すみません! 僕が悪かったです!」
別に悪くはないが、すぐさま謝る。
まさか、そこに食いついてくるとは夢にも思わなかったのだろう。
近藤の圧勝だ。
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