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8〜ギルバートside〜

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「陛下、兄上、私は将来王になるつもりはありません。ですから世間では第2王子が嵌められたという事にして欲しいのです」


王宮の謁見の間で私は陛下と兄上にサーシャの事や計画を全て話し訴えた。

「そうか……それにしても公爵の娘がのう……」

「陛下、私はギルバートが世間で誤解されたままになるのは悔しいです!」


「とりあえず、世間がそう思ってしまうのを利用して第2王子を王にしようと担ぎ上げる組織を壊滅させる事が先だ」

「ギルバートよ私はまだ諦めいないぞ!!この作戦が終わったら弟の名誉を回復させたいと思います。陛下いいですよね!!」

「兄上……ありがとうございます。しかし私はこのままでもいいと思っています。第2王子の自分を王に担ぎ上げようとする組織を作ってしまったのは私自身の評判が原因だったのですから……兄上の邪魔をこれ以上したく無いのです」

「弟よ……お前はずっと自分を律して生きてきたのに婚約者のサーシャに裏切られるんだぞ!!悔しく無いのか!!厳罰を与えてもいいくらいだ!」

「兄上いいのです。このままで……私の恋愛対象は知ってると思いますが男性なのです。好きな人がいます。辺境の地にある男爵が私の想い人です。ですからこの機会に私は子爵になって、丁度男爵領の隣にある子爵領を賜りたいのです。お願いできませんか……」


「し、しかしその辺境地の子爵領は広いが痩せた土地と山しかないではないか!!いくら好いている男爵領の隣の土地だからって第2王子が行く所ではないぞ!!」

「兄上、心配はいりません。近年子爵領との国境にある隣国の山でレアルアースが見つかり隣国は莫大な利益をもたらしています。
そこでその山に繋がっている子爵領の山を調査してみると、こちらの山にもレアルアースが大量に発見されました」

「何と!!」

「このまま子爵領の土地開発をしなければ、隣国が利益を求めて戦争を引き起こす可能性も出てきます。
そこで私が隣国と交渉し、戦争を引き起こさない代わりにレアルアースのの価格が下がらない協定を結びたいと思っています。上手くいけば子爵領にあるレアルアースを大量に放出する事なく、安定的な収益の1つになるでしょう」


「……そんな事まで考えていたとは……わかった。隣国との交渉はお前に託す」

「それに私は王子としての役割から降りたいと思っています。次の結婚相手になる女性に私の物が勃たないでしょう」

「そうか……このまま王子でいるのも辛かったかもな……よし、子爵の称号と子爵領を渡そう。あそこは辺境の痩せた土地なんだが……本当のにそこでいいのか?」

「はい陛下。お願いします」

陛下と兄上との話はついた。


あとは当日クリスに私の部屋から逃げられるのが1番不味いな……それにクリスにも気持ちよくなって貰いたいから、俺の舌にも発情転移魔法陣を描いて待っていよう。

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