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7〜ギルバートside〜
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私はこの国の第2王子として生を受けた。
物心ついた時には男の人を好きになっていた。
小さい時の初恋は兄だった。今では流石に恋愛感情などはないが、今でも兄弟は仲が良い。
しかし、王子としての務めをはたさなければならない宿命に生まれている。
私の本当の気持ちは隠さなければならない……。
私には物心ついた時から婚約者もおり誠実に対応していたのだが、学園に入ると男爵の娘と言っている男爵家を相続したクリスを良く見かけるようになった。
クリスはどストライクに私の好みの男性だった。
声を高くしてピンクの髪をツインテールにしている可愛い女の子を演じているが、私には細くて華奢な身体に、フワッとしたキャラメル色の髪に黒色大きな瞳の男性だった。
私には魔法が一切遮断できる見えない結界の膜が身体についている為、魔法の変装をしても私にはしていないのと同じだ。自分の変装がバレてないと思っているのだろう。
だから私と接触が無かった頃から男爵の娘と言って次々と学園内を引っ掻き回しているクリスの事を影に調べさせていた。
「辺境地で男爵の爵位持ちの魔術師か……この学園にいるのも誰かに依頼されて来ているのだろう。特定するまで調べてくれ」
「分かりました」
と影に指示すると、次の依頼は私の婚約者のサーシャだった事に驚いて流石にショックを受けた。
特別恋愛感情は無かったが、王家を支えるいわば同志の様な気持ちで2人で生きていこうと覚悟はしていたのだ。
少し自暴自棄になりそうだったが、その頃から男爵の娘になったクリスが私に近づいてきた。
クリスは私に対して全くそう思っていないだろうが、俺は近づいて来てくれるクリスにとても癒される。
暫くして私を落とせそうにないと思ったのか、可愛いクリスがどこからか毎日私を観察してくれるので私は張り切って生活できるようになっていった。
時折私が転びそうな所をクリスの風魔法で身体を支えて貰ったり、丁度顔を拭きたいタイミングでクリスの名前入りタオルが置いてあったり、図書館で私が続きを読みたかった本が、いつも私が座る席に置いてあるので前回借りた人の名を見ると、男爵の娘のクリスの名があった。
そんな間抜けでバレバレな事をするクリスもとても愛らしい。
毎日が充実していた。
私自身もクリスが見守ってくれているだけでこんなに楽しい毎日が送れるとは思ってもみなかったのだ。
その頃にはサーシャの依頼は私には筒抜けになっており、クリスが私の部屋に忍び込んで私を嵌めようとする計画を知っていた。いよいよか……
クリスが俺とセックスをしてくれると思うと今から興奮する。
物心ついた時には男の人を好きになっていた。
小さい時の初恋は兄だった。今では流石に恋愛感情などはないが、今でも兄弟は仲が良い。
しかし、王子としての務めをはたさなければならない宿命に生まれている。
私の本当の気持ちは隠さなければならない……。
私には物心ついた時から婚約者もおり誠実に対応していたのだが、学園に入ると男爵の娘と言っている男爵家を相続したクリスを良く見かけるようになった。
クリスはどストライクに私の好みの男性だった。
声を高くしてピンクの髪をツインテールにしている可愛い女の子を演じているが、私には細くて華奢な身体に、フワッとしたキャラメル色の髪に黒色大きな瞳の男性だった。
私には魔法が一切遮断できる見えない結界の膜が身体についている為、魔法の変装をしても私にはしていないのと同じだ。自分の変装がバレてないと思っているのだろう。
だから私と接触が無かった頃から男爵の娘と言って次々と学園内を引っ掻き回しているクリスの事を影に調べさせていた。
「辺境地で男爵の爵位持ちの魔術師か……この学園にいるのも誰かに依頼されて来ているのだろう。特定するまで調べてくれ」
「分かりました」
と影に指示すると、次の依頼は私の婚約者のサーシャだった事に驚いて流石にショックを受けた。
特別恋愛感情は無かったが、王家を支えるいわば同志の様な気持ちで2人で生きていこうと覚悟はしていたのだ。
少し自暴自棄になりそうだったが、その頃から男爵の娘になったクリスが私に近づいてきた。
クリスは私に対して全くそう思っていないだろうが、俺は近づいて来てくれるクリスにとても癒される。
暫くして私を落とせそうにないと思ったのか、可愛いクリスがどこからか毎日私を観察してくれるので私は張り切って生活できるようになっていった。
時折私が転びそうな所をクリスの風魔法で身体を支えて貰ったり、丁度顔を拭きたいタイミングでクリスの名前入りタオルが置いてあったり、図書館で私が続きを読みたかった本が、いつも私が座る席に置いてあるので前回借りた人の名を見ると、男爵の娘のクリスの名があった。
そんな間抜けでバレバレな事をするクリスもとても愛らしい。
毎日が充実していた。
私自身もクリスが見守ってくれているだけでこんなに楽しい毎日が送れるとは思ってもみなかったのだ。
その頃にはサーシャの依頼は私には筒抜けになっており、クリスが私の部屋に忍び込んで私を嵌めようとする計画を知っていた。いよいよか……
クリスが俺とセックスをしてくれると思うと今から興奮する。
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