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新しい扉
33壁に挟まれる
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……んっ……
ここは……?
「えっ……俺はまだ死んでない……?」
ついそう呟いてしまった。
ユニコーンに突き上げられて俺の身体は吹っ飛び、下に落ちると共に直ぐにユニコーンの大群に埋もれて死ぬと思っていたけれど、俺は今何処かにいる……
っていうか……何だここは……やっぱり俺は死んで天国に来たのか?
「てかっここはお花畑……?もう俺も……ダンジョンの外に出たのか?」
今俺の目の前に広がっている世界はこの世の物とは思えない程のとても美しい花畑の世界だった。
今までの緊迫感は何処へ行ったのか、ほのぼのとした景色にそしてフワフワと虹色の蝶々が何匹も飛んでいて良く見ると皆裸の人間の姿をしている!!
「妖精だ!!」
思わずそう叫んでフラフラと妖精が飛んでいる場所に近づいてみたかったが、その時初めて俺は自分が壁の穴に挟まって動けなくなっている事に気がついた。
身体の痛みはないが上半身だけはお花畑の部分に出ていて下半身はどうやら壁の向こう側にある様だ。
「えっ??俺どうなってる?挟まっているの?ちょっとこれ抜けれないかなぁ」
状況も分からずいきなり壁に挟まっているので、何とか下半身をこの壁穴から抜け出せる様に動いてみたが、どうにも上手くいかず、逆に下半身側に抜けようと思って試しても胸辺りまでは動くがそこまでだった。
そして俺は上半身裸で下半身も見えないが下着を着用して居ないみたいに股間がスースーしているので裸なんだろう……。
これはまるでダンジョンのトラップにあった壁にお尻があった道の様に、俺も壁に埋もれた滑稽な下半身にされてしまったんだ……。
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