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第1章 幼少期
お披露目パーティー 5話
しおりを挟む…西谷 玲央。聞いたことあるな。
『あ!天才高校生って言われてたよね!』
シュンがテンション高く聞いていた。
…楽しそうだな、良かった。
『そうですね、クイズ番組に良く呼ばれていました。』
レオンはシュンににこやかに答えていた。
…それにしても、
『有名人ばかりが集まったな』
『えぇ、そうですね』
口を開き、考えを口にするとすぐに返事が返ってきた。
うーん、
『まぁ、あんまり意図はしていないはずだ、気にしなくても大丈夫だろう』
さっき、洗礼式で神様の手違いで俺とシュンは死んでしまったと説明を受けたし。
レオンが同じような説明だったのかはわからないがすぐに そうですね と返ってきたし大丈夫だろう。
「レイハルト、シュレイン」
ふと、後ろからフローリア語で話しかけられ勢い良く振り向く。
「父上?」
「どうされたのですか?」
日本語を聞かれたのか不安だったがなるべく平静を装ってシュンと問いかける。
俺とシュン以外の三人は父上が来たのと同時に頭を下げている。
その視線に気がついたのか父上が口を開いた。
「ん?あぁ、公爵家の子供たちか。五人で話していたのか?」
「「はい!」」
そう答えると父上の頬が少し緩んだ。
「たしか、レオン、ウィリアム、アルフレート、だったか。頭を上げてくれ」
…父上が俺達ほどではないにしろ優しく話しかけているのは始めてみた。
驚いている間に3人は静かに頭を上げていた。
「ソナタたちの父とは親しくさせてもらっている。これから息子の友達としてよろしく頼む」
「「「はい」」」
うわぁ…
今の父上の笑顔で全世界の女性が堕ちるんじゃ?
かすかに黄色い悲鳴も聞こえるし。多分俺達が気になっていて視線を向けていた人たちだろう。
「父上、なにか御用ですか?」
「あぁ、そろそろ挨拶が始まるから呼びに来たんだ」
父上みずから?
「「わかりました」」
父上にそう返事をして3人の方へ体を向けた。
「それじゃあ」
「またあとでね」
ふたりで言葉を続けて声をかける。
「あぁ!またあとで!」
「「はい」」
最初よりは表情はやわいだ気がするがアルフレート以外のふたりは未だ敬語のままだ。
父上のあとに続いて最初に座っていた席に戻る。
と、階段から下に長い列ができているのに気がついた。
この人たち全員と挨拶をしなきゃならないのか…
はぁ…
挨拶の順番は位の高い貴族からだ。
多分あの三人も早めに来るだろう。
なんなら一番最初か。
これなら…いやムリ、こんな人数絶対疲れる。
そう少し考えていると挨拶が始まった。
最初は…
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