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レジスタンス

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20歳位の女性が勢い良く入ってきました。
服装は冒険者できつめの美人です。
そして…………ドリル。

いや……実際に目にするとは思ってませんでした。
フューネの祝日の舞踏会でも、髪型がドリルの令嬢は見掛けなかったので。

思わずヤマダさんを落としてしまいましたよ。

女性は足を肩幅に開き、腕を組むと

「私がこのレジスタンスのリーダー、アンダルシア・ゲムノス・スティルリアですわ!」

どう見ても貴族ですね。

「……ジークフリード・ネスト・ギルベルトです。」

「……ミントです。」

拘束から解かれた男も立ち上がり女性の側へ行き、

「……ダスティ・ゲルト・モンシュテルです。」

こっちも貴族でした。

「ここではなんですから、着いてきて下さいな。」

言い終わる前に踵を返し、アンダルシアさんは歩いて行ってしまいました。
慌てて後を追います。

地下にしては結構な部屋が有り、通路の1番奥の部屋へアンダルシアさんが入っていきます。
その後にダスティさん、旦那様、私と続きます。

部屋の中は、大きなテーブルがドーンと置いてあり、椅子が3×4で……12脚?
ちょっとした会議室の様です。

既に右側の真ん中の椅子に、50代程の男性が座ってます。
その男性の後ろにも3人の男性が立ってます。
アンダルシアさんとダスティさんは、そのまま1番奥へ行きアンダルシアさんだけが座りました。

「ふむ、そのマントは確かにムーベラス王国の魔法師団の物ですな。」

先に座っていた男性が言うと、続けて後ろの茶髪の若い男性が、

「ムーベラス王国の魔法使いは有能と聞きますが……Cランクのワイルドベア?然も子供が使い魔ですか?」

と言ってから、鼻を鳴らしました。

「お嬢さんには、別室でお菓子でも食べていて貰った方が良いのでは?」

……お菓子は嬉しいですけど、完璧に嘗められてますね。
さっきからヤマダさんが、茶髪の男性に向かってグルルルと威嚇してます。
腕を解いたら、襲い掛かりそうで怖いですよ!

「彼女は団長の次に強いですよ。人を見た目で判断するのは愚か……その内、痛い目に合いますよ?」

旦那様から怒りオーラが…………セバスさんを思い出しますね~。

「団長と言うと……バルガスか……。」

座ってる男性が呟きます。

「フフフ、私より若いのに凄いのね。でも、そんなに強いならもっと強い魔物と契約出来たのでは無くて?」

アンダルシアさんの言葉に、私が答えるより先に旦那様が答えました。

「この子はワイルドベアではありませんよ。子供でも無いです。目立つのでこの姿にしているんですよ。」

「ではなんだと言うんだ!正体不明の魔物をアンダルシア様に近付ける訳にはいかん!」

「手の内を晒す訳が無いでしょう?主人には忠実ですから、問題有りません。」

「くっ…………主人の方に問題有りだ!貴族の前でフードを外さないのは、無礼だろう!」

コレでどうだ!と、私の方を指差してくる茶髪の人…………指差すのも失礼ですけどね。

……めんどいから、まあいっか~とフードを外します。
茶髪の人……目を見開いて驚いてます。
そこまで驚くのも失礼ですよ。

「……ミントです。訳あって魔法師団では顔を隠しております。アレフ様も知りません。なので、私の素顔は今だけの事として、フードを被り続けさせて頂きたいのですが?」

台詞の後半は茶髪ではなく、アンダルシアさんに向かって言いました。

「良くってよ!隠してる理由は気になるけれど、見せてくれたのですもの、追求するのは野暮でしてよ!有り難うミント。そしてグレンが煩く言ってご免なさいね。」

と、ニッコリ微笑まれて……きつめの美人さんが微笑むと、破壊力あるわぁ。
コレが…………ギャップ?と言う物か。

アンダルシアさんの許可と同時に、隣の旦那様がすかさずフードを被せてきました。
そしてヤマダさんが、よじ登って頭の上に陣取ります。

「ギャウギャ~ウ。」

もう、見せないぞ~な感じです。
減る物でもないんですけど……頭、重いです。

「話を進めましょう。私の後ろに居るダスティが伯爵、私の左側に座ってる方がネイティック公爵様、
その後ろに騎士のグレン、マーチス、レストン。そして、最後に私……スティルリア侯爵令嬢にして、ユミトゥヘル王国宰相の娘ですわ。」











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