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第四章 覚醒編
ハーブのクッキー
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あれから馬車に揺られ続けて、どれくらい移動していただろうか?
一日中、馬車で移動してきたせいか身体の節々が痛い気がする。
それでも、道中は順調に過ごすことができていた。
二日間かけて、ようやく目的地の療養地に到着した。
窓から見た景色は自然が豊かで思わず目が奪われた。
王都では見られない光景だ。
これだけの緑に囲まれた生活なら、たくさんのハーブや薬草がありそう。
そう思うと、リスティーナはワクワクした。
「ルーファス様。長旅でお疲れではありませんか?」
「俺は大丈夫だ。リスティーナこそ、疲れてはいないか?」
「私は全然大丈夫です。」
療養先の屋敷に案内され、寝台で横になっているルーファスにリスティーナはハーブティーの準備をした。
「どうぞ。ルーファス様。熱いので気を付けてくださいね。」
「ああ。ありがとう。」
ルーファスはリスティーナからカップを受け取ると、
「いい香りだな。これは、オレンジの香りか?」
「はい。オレンジピールのハーブティーです。私も好きでよく飲んでいるんです。」
「そういえば、君はレモンやオレンジが好きだと言っていたな。」
ルーファスはお茶を一口飲むと、
「…美味い。甘いが、爽やかな風味をしているから、飲みやすいな。」
「ありがとうございます。あ、そうだ。お茶菓子にハーブのクッキーを用意したんです。良かったら…、」
あらかじめ作って持ってきたクッキーをルーファスに勧めようとした所でリスティーナはふと、思った。
ルーファス様はハーブ入りのクッキーは好きだろうか?
バターや砂糖をたっぷり使った高級菓子と違って、素朴な味がするハーブ入りのクッキーは上流階級の人の口には合わないかもしれない。
メイネシアにいた頃はよく作っていたから、つい昔の癖で…。
リスティーナはルーファスに勧めるのを躊躇してしまう。
「ハーブのクッキーか。美味しそうだな。君が作ってくれたのか?」
「あ、はい…。スザンヌと一緒に作って…。」
「どうした?」
不安そうにして、俯くリスティーナを見たルーファスが怪訝そうな表情を浮かべる。
「その…、ルーファス様はハーブ入りのクッキーはお好きかなと思って…。こんな庶民的なお菓子はルーファス様のお口に合うかどうか…。」
「何だ。そんな事、気にするな。確かにハーブのクッキーを食べるのは初めてだが、君が作ってくれたものだから、勿論頂こう。一つ貰ってもいいか?」
「は、はい。どうぞ。」
ルーファスの言葉にリスティーナはぱあっと顔を輝かせ、クッキーが入った籠を差し出した。
ルーファスはクッキーを一枚手に取り、サクッと音を立てて、咀嚼する。
「美味い…。」
「お口に合ったのなら、良かったです。」
「これは何のハーブを使ったクッキーなんだ?」
「これはローズマリーのクッキーです。」
「ハーブのクッキーなんて初めて食べたがこんなにも美味しいものだったんだな。」
「私もハーブのクッキーは好きでよく作って食べているんです。」
嬉しい。ルーファス様も気に入ってくださったんだ。
メイネシアにいた頃はハーブのクッキーなんて庶民臭いとレノアや他の異母兄弟達に馬鹿にされ、踏みつけられてクッキーをぐちゃぐちゃにされたこともあった。
でも、ルーファス様は違う。庶民臭いと馬鹿にせず、ちゃんと食べてくれる。
その上、美味しいと褒めてくれた。
リスティーナはルーファスと一緒にお茶をしながら、窓の外に視線を移した。
窓の外からは森と湖が見え、美しい景色が広がっている。
「ここは王都と違って、静かで平和な所ですね。」
「王都のような都会と違って、かなり田舎の地方だからな。周りには何もないからつまらないだろう。」
「そんな事ないです。ここは花と緑に囲まれて、自然の魅力に溢れています。華やかな都会もいいですけど、私はこういうのどかな場所の方が好きですよ。それに、ここからだと綺麗な湖も見えますし…、」
ルーファスはそんなリスティーナを見て、眩しそうに目を細めた。
「それなら…、体調が落ち着いたら一緒にあの湖へ行ってみないか?」
「ッ!はい。」
リスティーナは笑顔で頷いた。
ルーファス様の体調が早く良くなるといいな。ここは自然豊かで空気も綺麗だし、王都よりは快適に過ごせそう。
その日は夜までルーファスの体調は悪化することなく、穏やかに過ごすことができた。
馬車の移動の疲れで体調が悪化するのではないかと心配していたけど、良かった…。
寝る前のハーブティーを飲んで、いつもの子守唄を歌うと、ルーファスはすぐに眠りに就いた。
穏やかな寝息を立てるルーファスを見て、リスティーナはホッと胸を撫で下ろした。
「姫様。殿下はもうお休みになられましたし、姫様もお休みください。」
「ありがとう。スザンヌ。」
スザンヌに促されて、リスティーナは自分の部屋へと戻る。
鏡の前で髪を梳いてくれるスザンヌにリスティーナはずっと気になっていたことを訊ねた。
「ねえ、スザンヌ。ずっと気になっていたんだけど…、どうして私をいつまでも姫様と呼ぶの?」
スザンヌはギクリ、として、一瞬ブラシを持つ手が止まった。
「それは…、」
「私はもうメイネシアの王女ではないのだから、姫だなんて呼ばなくていいのよ。もう私はローゼンハイムの人間なのだから。」
「姫様…。私は…、」
スザンヌは瞳を揺らしながら、俯いた。
「スザンヌ?」
「姫様がルーファス殿下に嫁ぐと決まった時に心に決めていたのです。ルーファス殿下が呪いで先は長くないことは知っていましたから、殿下が亡くなれば姫様はローゼンハイムの人間ではなくなる。
ですから、名目上はルーファス殿下の妻であっても、姫様は姫様なのだと…。」
「……。」
そうだったんだ…。
スザンヌがそんな風に思っていただなんて全然気付かなかった。
「私は悔しかったのです。レノア姫の我儘で身代わりにされ、姫様が側室として無理矢理嫁がされたことに。
側室なんて聞こえはいいかもしれませんが要するに日陰者の愛人のようなものじゃありませんか!
私は姫様には幸せになって頂きたいのです!姫様ただ一人を愛してくれる。そんな人がいつか姫様の前に現れてくれればと…。」
「スザンヌ。確かに私も初めはこの結婚に対して、不安はあったけど…。でも、私は今幸せよ?だって、そのおかげでルーファス様に出会う事ができたのだもの。」
「…分かっています。姫様が殿下を慕っていることも。殿下が噂とは違い、優しい人であることも…。
殿下も姫様と同じ気持ちであることも分かっているのです。ですが、どうしても…、我慢ならないのです。
姫様が側室という立場であることに…。」
「スザンヌ。私は気にしていないわ。側室でも、ルーファス様の妻であることに変わりはないもの。」
側室でもルーファス様の傍にいられるなら、それでいい。
そんなリスティーナにスザンヌはギュッと唇を噛み締め、
「ヘレネ様は…、生きていた頃、私に言っていたのです。リスティーナ様には自分のようにはなって欲しくないと。数いる女の一人ではなく、姫様だけを愛してくれる。そんな人がリスティーナの夫になってくれたら、と…。」
「お母様がそんな事を…?」
お母様…。リスティーナは首元に下げた太陽のペンダントをギュッと握りしめた。
「スザンヌ。ありがとう。話してくれて。私の為にそこまで考えてくれたのね。」
スザンヌは私が側室という立場であることを認めたくなくて、その気持ちが言動に現れてしまっていたのね。
頑なに私を姫と呼ぶのはそういうことだったんだ。
スザンヌの優しさを感じ取り、リスティーナはスザンヌの手を握って微笑んだ。
「でもね…。私はどんな形でもルーファス様の傍にいられるのならそれでいいの。きっと、お母様も分かってくれるわ。お母様はいつだって、私の幸せを考えてくれていたから…。」
「姫様…。」
「それに、ルーファス様はちゃんと私の事を大切にしてくれているわ。これ以上ない位に…。」
「…そう、ですね。」
リスティーナの言葉にスザンヌはゆっくりと頷いた。そして、数秒考え事をしていたかと思えば、妙にすっきりした顔でリスティーナを見つめた。
「分かりました。姫様。いいえ。リスティーナ様。これからは、そう呼ばせて頂きます。」
スザンヌの言葉にリスティーナはニコッと嬉しそうに笑い、頷いた。
一日中、馬車で移動してきたせいか身体の節々が痛い気がする。
それでも、道中は順調に過ごすことができていた。
二日間かけて、ようやく目的地の療養地に到着した。
窓から見た景色は自然が豊かで思わず目が奪われた。
王都では見られない光景だ。
これだけの緑に囲まれた生活なら、たくさんのハーブや薬草がありそう。
そう思うと、リスティーナはワクワクした。
「ルーファス様。長旅でお疲れではありませんか?」
「俺は大丈夫だ。リスティーナこそ、疲れてはいないか?」
「私は全然大丈夫です。」
療養先の屋敷に案内され、寝台で横になっているルーファスにリスティーナはハーブティーの準備をした。
「どうぞ。ルーファス様。熱いので気を付けてくださいね。」
「ああ。ありがとう。」
ルーファスはリスティーナからカップを受け取ると、
「いい香りだな。これは、オレンジの香りか?」
「はい。オレンジピールのハーブティーです。私も好きでよく飲んでいるんです。」
「そういえば、君はレモンやオレンジが好きだと言っていたな。」
ルーファスはお茶を一口飲むと、
「…美味い。甘いが、爽やかな風味をしているから、飲みやすいな。」
「ありがとうございます。あ、そうだ。お茶菓子にハーブのクッキーを用意したんです。良かったら…、」
あらかじめ作って持ってきたクッキーをルーファスに勧めようとした所でリスティーナはふと、思った。
ルーファス様はハーブ入りのクッキーは好きだろうか?
バターや砂糖をたっぷり使った高級菓子と違って、素朴な味がするハーブ入りのクッキーは上流階級の人の口には合わないかもしれない。
メイネシアにいた頃はよく作っていたから、つい昔の癖で…。
リスティーナはルーファスに勧めるのを躊躇してしまう。
「ハーブのクッキーか。美味しそうだな。君が作ってくれたのか?」
「あ、はい…。スザンヌと一緒に作って…。」
「どうした?」
不安そうにして、俯くリスティーナを見たルーファスが怪訝そうな表情を浮かべる。
「その…、ルーファス様はハーブ入りのクッキーはお好きかなと思って…。こんな庶民的なお菓子はルーファス様のお口に合うかどうか…。」
「何だ。そんな事、気にするな。確かにハーブのクッキーを食べるのは初めてだが、君が作ってくれたものだから、勿論頂こう。一つ貰ってもいいか?」
「は、はい。どうぞ。」
ルーファスの言葉にリスティーナはぱあっと顔を輝かせ、クッキーが入った籠を差し出した。
ルーファスはクッキーを一枚手に取り、サクッと音を立てて、咀嚼する。
「美味い…。」
「お口に合ったのなら、良かったです。」
「これは何のハーブを使ったクッキーなんだ?」
「これはローズマリーのクッキーです。」
「ハーブのクッキーなんて初めて食べたがこんなにも美味しいものだったんだな。」
「私もハーブのクッキーは好きでよく作って食べているんです。」
嬉しい。ルーファス様も気に入ってくださったんだ。
メイネシアにいた頃はハーブのクッキーなんて庶民臭いとレノアや他の異母兄弟達に馬鹿にされ、踏みつけられてクッキーをぐちゃぐちゃにされたこともあった。
でも、ルーファス様は違う。庶民臭いと馬鹿にせず、ちゃんと食べてくれる。
その上、美味しいと褒めてくれた。
リスティーナはルーファスと一緒にお茶をしながら、窓の外に視線を移した。
窓の外からは森と湖が見え、美しい景色が広がっている。
「ここは王都と違って、静かで平和な所ですね。」
「王都のような都会と違って、かなり田舎の地方だからな。周りには何もないからつまらないだろう。」
「そんな事ないです。ここは花と緑に囲まれて、自然の魅力に溢れています。華やかな都会もいいですけど、私はこういうのどかな場所の方が好きですよ。それに、ここからだと綺麗な湖も見えますし…、」
ルーファスはそんなリスティーナを見て、眩しそうに目を細めた。
「それなら…、体調が落ち着いたら一緒にあの湖へ行ってみないか?」
「ッ!はい。」
リスティーナは笑顔で頷いた。
ルーファス様の体調が早く良くなるといいな。ここは自然豊かで空気も綺麗だし、王都よりは快適に過ごせそう。
その日は夜までルーファスの体調は悪化することなく、穏やかに過ごすことができた。
馬車の移動の疲れで体調が悪化するのではないかと心配していたけど、良かった…。
寝る前のハーブティーを飲んで、いつもの子守唄を歌うと、ルーファスはすぐに眠りに就いた。
穏やかな寝息を立てるルーファスを見て、リスティーナはホッと胸を撫で下ろした。
「姫様。殿下はもうお休みになられましたし、姫様もお休みください。」
「ありがとう。スザンヌ。」
スザンヌに促されて、リスティーナは自分の部屋へと戻る。
鏡の前で髪を梳いてくれるスザンヌにリスティーナはずっと気になっていたことを訊ねた。
「ねえ、スザンヌ。ずっと気になっていたんだけど…、どうして私をいつまでも姫様と呼ぶの?」
スザンヌはギクリ、として、一瞬ブラシを持つ手が止まった。
「それは…、」
「私はもうメイネシアの王女ではないのだから、姫だなんて呼ばなくていいのよ。もう私はローゼンハイムの人間なのだから。」
「姫様…。私は…、」
スザンヌは瞳を揺らしながら、俯いた。
「スザンヌ?」
「姫様がルーファス殿下に嫁ぐと決まった時に心に決めていたのです。ルーファス殿下が呪いで先は長くないことは知っていましたから、殿下が亡くなれば姫様はローゼンハイムの人間ではなくなる。
ですから、名目上はルーファス殿下の妻であっても、姫様は姫様なのだと…。」
「……。」
そうだったんだ…。
スザンヌがそんな風に思っていただなんて全然気付かなかった。
「私は悔しかったのです。レノア姫の我儘で身代わりにされ、姫様が側室として無理矢理嫁がされたことに。
側室なんて聞こえはいいかもしれませんが要するに日陰者の愛人のようなものじゃありませんか!
私は姫様には幸せになって頂きたいのです!姫様ただ一人を愛してくれる。そんな人がいつか姫様の前に現れてくれればと…。」
「スザンヌ。確かに私も初めはこの結婚に対して、不安はあったけど…。でも、私は今幸せよ?だって、そのおかげでルーファス様に出会う事ができたのだもの。」
「…分かっています。姫様が殿下を慕っていることも。殿下が噂とは違い、優しい人であることも…。
殿下も姫様と同じ気持ちであることも分かっているのです。ですが、どうしても…、我慢ならないのです。
姫様が側室という立場であることに…。」
「スザンヌ。私は気にしていないわ。側室でも、ルーファス様の妻であることに変わりはないもの。」
側室でもルーファス様の傍にいられるなら、それでいい。
そんなリスティーナにスザンヌはギュッと唇を噛み締め、
「ヘレネ様は…、生きていた頃、私に言っていたのです。リスティーナ様には自分のようにはなって欲しくないと。数いる女の一人ではなく、姫様だけを愛してくれる。そんな人がリスティーナの夫になってくれたら、と…。」
「お母様がそんな事を…?」
お母様…。リスティーナは首元に下げた太陽のペンダントをギュッと握りしめた。
「スザンヌ。ありがとう。話してくれて。私の為にそこまで考えてくれたのね。」
スザンヌは私が側室という立場であることを認めたくなくて、その気持ちが言動に現れてしまっていたのね。
頑なに私を姫と呼ぶのはそういうことだったんだ。
スザンヌの優しさを感じ取り、リスティーナはスザンヌの手を握って微笑んだ。
「でもね…。私はどんな形でもルーファス様の傍にいられるのならそれでいいの。きっと、お母様も分かってくれるわ。お母様はいつだって、私の幸せを考えてくれていたから…。」
「姫様…。」
「それに、ルーファス様はちゃんと私の事を大切にしてくれているわ。これ以上ない位に…。」
「…そう、ですね。」
リスティーナの言葉にスザンヌはゆっくりと頷いた。そして、数秒考え事をしていたかと思えば、妙にすっきりした顔でリスティーナを見つめた。
「分かりました。姫様。いいえ。リスティーナ様。これからは、そう呼ばせて頂きます。」
スザンヌの言葉にリスティーナはニコッと嬉しそうに笑い、頷いた。
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