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第三章 立志編

ルーファスside

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「殿下。例の調査の報告書が届きました。」

ルーファスの部屋に入ったロジャーはリスティーナの姿がいないことを確認し、ルーファスに報告書を手渡した。
それは、以前、ルーファスがロジャーに頼んだものだった。
内容はリスティーナの調査報告書。
リスティーナの生い立ちやメイネシアでどのような生活をしていたのか詳細に調べさせたものだった。
メイネシアでのリスティーナの境遇は彼女自身から話を聞いていたのである程度の事情は知っている。
けれど、ルーファスはもう少し詳しく知る必要があると考えた。
報告書には案の定、リスティーナが話していたよりも、酷い内容が書かれていた。
ルーファスは書類に目を通し終えると、グシャリ、と書類を握り潰した。

「殿下…。」

「ある程度の予想はついていたが、想像以上にメイネシアの国王は屑だったな。」

調査報告書は客観的にまとめられたものだ。
ただ事実が記されているだけで主観的情報は含まれていない。それでも、ルーファスは読んでいるだけで気分が悪くなった。
メイネシアの国王も屑だが、王妃と他の側室、そして王女達…。特に第三王女レノアのしたことは虫唾が走る。
レノア王女の陰湿な虐めのせいでリスティーナは心に深い傷を負った。
自分に自信がなく、自己主張をしないのもレノア王女に散々虐げられ、存在を否定され続けたせいであそこまで自己評価が低くなってしまったのだろう。

リスティーナを犠牲にして、ローゼンハイムの庇護下に入ったメイネシアに吐き気がする。
彼らはリスティーナを傷つけておきながら、今も尚、のうのうと生きて、贅沢を享受しているのかと思うと腸が煮えくり返りそうな怒りを抱いた。自分の中にこんな激しい感情があるとは思いもしなかった。
今まで何度も誰かに殺されかけたり、罵声を浴びせられたり、悲鳴を上げられても誰かをここまで憎いと思ったことはなかった。
でも、今は…、リスティーナを傷つけた諸悪の根源であるメイネシアの国王と王妃、レノア王女を憎いと思った。

散々、リスティーナを虐げて、王族の姫君として扱うどころか、いないものとして扱っておきながら、最後にリスティーナを身代わりにするというこの仕打ち。
メイネシアの王はどこまで屑なのだろう。これが実の娘にする仕打ちか。
リスティーナはずっとこんな男の下で暮らしていたのか。

「リスティーナ様は今まで随分と辛い目に遭ってきたようですね…。これは、明らかな虐待ではありませんか。何の罪もない子供によくもこのような非道な真似ができるものです。」

ロジャーも調査報告書には目を通したのかリスティーナの境遇に憤慨した。

「何故、誰も彼女を助けようとしなかったんだ。仮にも一国の姫君に対する扱いじゃない。」

まるで使用人のような扱い。いや。使用人以下の扱いだ。とても王女に対する扱いではない。

「誰も王妃様に逆らえなかったのでしょう。…リスティーナ様に同情する人間もいたでしょうが皆が見て見ぬ振りだったようです。中には王妃様に気に入られるために自ら進んでリスティーナ様に嫌がらせをする貴族もいたようで…。頼みの綱の国王はこれですからな。リスティーナ様は十七年間もよく耐えられました。」

腐っている。
それで一国の王とは笑わせてくれる。何の罪もないまだ幼い少女を虐げる貴族達もどうかしている。
これがメイネシアの貴族の在り方か。貴族の義務が聞いて呆れる。
一番許せないのは、冷遇されているリスティーナを軽んじて、手を出そうとする男がいたという事だ。
側室の子とはいえ、一国の王女であるリスティーナに手を出すなど…。
本来なら、王族に対する不敬罪で一族郎党処刑されてもおかしくない。
だが、メイネシアではそれが許されていた。他の王女なら罰せられるだろうが平民の血を引くリスティーナになら、何をしても許される。
そんな風に考える貴族が多かったのだろう。
それもこれも、国王を筆頭に王族達がリスティーナを軽んじ、虐げていたからだ。

多分、彼女は自分が襲われたことも言えなかったのだろう。
言った所で誰も味方はしてくれないことに気付いていたのだろう。
どれだけ相手に非があっても、彼らはリスティーナを批判することだろう。
襲われたはずの彼女が悪く言われ、ふしだらな女として批判されていた可能性もある。
恐らく、彼女はそれを嫌という程、分かっていたのだ。だから、泣き寝入りするしかなかった。

こんな危険な環境に身を置いて、よく純潔を守り通すことができたものだ。
だが、俺も人の事は言えないな。ルーファスは内心、苦笑した。
彼女の純潔を無惨に散らしたのは他でもない俺なのだから…。
それでも…、ルーファスは彼女の初めての相手が自分であることが嬉しかった。
もし、他の男に純潔を奪われていたら、ルーファスはその男に殺意を抱き、呪い殺していたかもしれない。

だからこそ、ルーファスはレノア王女のした行為を許せないと思った。
この女は、暇つぶしに自分の婚約者候補にリスティーナを落とすように命令し、楽しんでいたという。
しかも、帝国の皇子がメイネシアに来た時、この女は自分が目を付けられるのが嫌だからという理由で帝国の皇子にリスティーナを引き合わせ、あげくの果てに彼女を襲わせるように仕向けたのだという。
どこまで、性根が腐った女なのだろうか。これが俺の妻になっていたかと思うと、悪夢でしかない。

「これが俺の側室になる予定だった王女か…。リスティーナを身代わりにしたこの王女もそれを決定した国王も気に入らないが、彼女を嫁がせてくれたことに関してだけは、感謝しないとな。お蔭で俺は彼女に出会えたのだから。」

「殿下…。」

ルーファスの言葉にロジャーは嬉しそうに微笑んだ。
もし、メイネシアの国王が俺ではなく、別の男にリスティーナを嫁がせていたらと考えるとゾッとする。
そうなったら、リスティーナは今以上に不幸な目に遭っていたかもしれない。
出自のせいで軽んじられ、劣悪な環境に置かれ、奴隷のような扱いを受けていたかもしれない。
奇跡的な事にリスティーナは自分を好いてくれている。彼女は自分と一緒になれて幸せだと言ってくれた。今まで辛く、苦しい目に遭ってきた分、彼女には幸せになって貰いたい。
あの笑顔を守りたい。彼女の幸せを守る為に、今の自分に何ができるだろうか。

「爺…。頼みがあるんだ。」

「はい。何でしょうか?」

「もし、俺が死んだら…、リスティーナを守ってやって欲しい。」

「ッ、殿下!そのような…、」

「…万が一の話だ。俺も…、最後まで希望は捨てないつもりだ。だけど、もしもの事があったら…、その時は彼女を頼む。」

メイネシアにリスティーナが戻った所で恐らく、彼女の居場所はない。きっと、彼女も戻りたくはないだろう。ルーファスも彼女をあんな国には帰したくなかった。だからこそ、信頼の置けるロジャーにリスティーナを託すことにした。
ロジャーは暫く言葉を失っていたが、ルーファスの覚悟を見て、ゆっくりと頷いた。

「殿下…。分かりました。わたしが命に代えてもリスティーナ様をお守りいたします!」

「…ありがとう。爺。」

ルーファスはロジャーの言葉にホッと肩の力を抜いた。
ふと、窓の外に目をやった。俺が死んだら…、リスティーナは…、

「そういえば…、殿下。実はもう一つ耳に入れておきたいことがありまして…。リスティーナ様の事について調べている内にメイネシアで異常な事態が発生していることが判明しました。」

「異常事態?」

「はい。何でも鉱山から鉱石が採れなくなったり、作物が育たなくなったりと経済的に打撃を受けている様です。その上、鼠が大量発生するという異常事態が発生したようでして…、お蔭で騎士団が鼠の駆除に駆り出され、今、メイネシアはかなり荒れている様です。」

「…!」

ルーファスはロジャーの話に息を呑んだ。

「おまけに鼠の大量発生が原因で伝染病が流行したようで…。メイネシアの国王は打開策として国民の税金を上げたそうですが、それが国民の怒りを買い、遂には反乱が起きてしまったようです。
鼠が大量発生したのも、王族と貴族が原因だと国民の間では騒がれていたみたいですし…。」

「その異常事態はいつからだ?」

「そこまで詳しくは調べてはいませんが…、確か春頃に発生した筈です。」

春の時期…。とすると、数か月前からか。リスティーナがローゼンハイムに嫁いだ時期と合致する。

「しかし、不思議な事も起こりますね。偶然にしては、よくできています。もしかしたら、神がメイネシアの国王に天罰を下したのかもしれませんね。」

ロジャーが冗談交じりにそう言った。
これは、偶然なんかじゃない。ルーファスは立ち上がり、本棚から最近仕入れた古い歴史書を取り出した。

「殿下?」

「すまない。爺。少し、一人にしてくれ。」

「畏まりました。何かありましたら、お呼び下さい。」

ロジャーはルーファスの言葉にそう言って、頭を下げ、退出した。
ルーファスはすぐに歴史書を開いた。確か…、このページに…、
記憶を頼りにページを捲る。そして、見つけた。

かつては、軍事大国で栄えた国であったが国に貢献した聖女を偽物だと言って、追放し、それが原因で滅んでしまった国。古代ルーミティナ国の最後とよく似ている。
この追放された聖女は光の魔力保持者だとされていたが、魔力が極端に少なかったらしい。
けれど、歴代の聖女の中でも一番強い結界魔法を張ることができたという。
歴代聖女の中にはその聖女よりも高い魔力を有していたにも関わらず、だ。

この時代は魔力の量を測定する魔道具はあっても、属性を判定する魔道具はまだ開発されていなかった。
しかし、彼女は結界魔法と治癒魔法が使えたから、光の魔力保持者として、認められた。
彼女が光の属性であることは証明されていない。
もし、この結界魔法と治癒魔法が魔法ではなく、神聖力だったとしたら?

聖女と巫女の力は類似している点が多い。特に結界と治癒の力はよく似ている。
だが、聖女が癒せるのは怪我の傷だけだ。病気や呪いを治すことはできない。
けれど、巫女は怪我だけでなく、病も治せたという。中には呪いを解く力を持つ巫女もいた。
一見、よく似ているから、聖女と巫女の力を混合してしまう事は仕方のないことかもしれない。

もしかして、この追放された聖女は巫女だったのでは?ルーファスは一つの憶測を立てた。
追放された聖女はきちんと聖女としての役目を果たし、活躍していた。しかし、その出自のせいで王族や貴族からは軽んじられていた。
そして、一人の公爵令嬢が光の魔力保持者として覚醒したため、王族や貴族はその公爵令嬢を支持した。
魔力の少ない出来損ないの聖女は不要だということで聖女の地位を剥奪され、更には嫉妬で公爵令嬢を殺そうとしたという身に覚えのない冤罪を被せられ、国外追放となった。

しかし、その後、国に異変が起きた。聖女を追放したことで結界の力が失われ、更には飢饉と疫病が発生したのだ。そして、凶暴化した獣が村を襲うようになった。
新しい聖女は力が弱かった。一日に何時間もかけないと結界を張ることができなかった。
しかも、その結界を張る力も弱く、脆かった。結界はすぐに綻びが生じ、村や街には獣害事件や盗賊による略奪行為が発生した。新しい聖女は結界を張るだけで魔力切れを起こして、倒れてしまい、三日間も寝込んでしまったそうだ。治癒魔法も似たような状態だったらしい。
自然災害も起きて、多くの犠牲者が出た。そして、国は弱体化し、一年後には滅んでしまった。

歴史学者は国が滅んだのは本物の聖女を迫害したから、光の大精霊の怒りを買ったのだと言った。
けれど…、根底から間違っていたとしたら?追放された聖女が本当は巫女だった。
その仮説が正しければ、これは神の天罰だ。
全く同じとはいわないが、リスティーナの国だって似たような異常事態が起きている。
とすると…、メイネシアはいずれ滅びの道を辿るのではないか?

「そういえば…、」

確か別の歴史書には、ある一人の女性を処刑したことが原因で滅んだ国があった。
処刑された女性はその国の王太子妃だった。確か、罪状は魔女の容疑をかけられていた筈だ。

王太子妃が処刑された直後に雷鳴が落ち、大雨が降り、激しい嵐が襲ったという。
そればかりではなく、突然、処刑場にホワイトタイガーの群れが現れ、次々と人々を襲い、処刑場にいた人々を引き裂いたという。

ホワイトタイガーは女神の使いの象徴であり、神獣として有名だ。
人間の前に滅多に姿を現さず、幻の動物と呼ばれている。

後にその王太子妃は巫女であったことが判明した。
そのまま雨が降り続き、国は大洪水に襲われ、滅んでしまった。
つまり、この国も神の怒りを買い、結果として、国が滅んでしまったということだ。

ルーファスは手帳に先程の二人の女性の名を書いた。
そして、パタン、と手帳を閉じた。
もっと掘り下げて調べていく必要がある。
巫女はこの二人だけじゃない。隠されているだけで巫女は他にもいた筈だ。
彼女達がどんな人生を歩んできたのか。どうやって、この世界を生き抜いてきたのか。
まだ目を通していない伝承の本も資料もある。もしかしたら、その中に手がかりがあるかもしれない。
ルーファスはまだ読んでいない本を手に取り、それを読み始めた。
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