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スパイ活動と保健室同盟(仮)
第14話
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「手始めに、どの噂にしようか?
うーむ。音楽室の噂とか、旧校舎のトイレ?ああ、化学室とか図書室もあったわよね、怪談話みたいなの。」
「図書室!?」
僕は土屋先輩の言葉に思い切り食い付いてしまった。
「えっ何?興味ある?」
「あ!えっと…。
ほら、あそこ校内の端っこだし…あんまり行かないからどうなのかなぁって…。」
「そうなのよね。
場所悪過ぎ。
下駄箱の真反対だから、帰りに1冊…なんてかなりの本好きじゃなきゃ思わないわ。
でも、だからこそ怪談話に持ってこいなのよね。
薄暗い…人の寄り付かない…図書室…!」
「土屋さん…ソレ、言い方だよ。」
ホラーっぽい口調で話す土屋先輩に神谷先輩が突っ込んだ。
そして、食べ終えたお弁当箱を片付けながら、僕に噂を説明してくれた。
「ある日キチンと本棚を整理した図書委員が鍵を掛けて帰宅したのに、翌日図書室に入ると本棚の本がばら撒かれて、ビリビリと破けている本もあったとか。
そして、それはそれ以降同じ現象が度々起こっているらしいのよねー。」
「最初の時、鍵は掛かっていたんですか?
その…先に先生が鍵を開けた形跡とかは無かったんですか?」
「あら、有村君。
興味津々じゃない?
そう。
前日も当日も教師は誰も図書室には入ってないの。
もちろん鍵なんて開けてない。」
「つまり、図書委員だけが、図書室の開け閉めをしてしたんですね。
となると…噂を解明するには、現場の図書室そして、図書委員から話しを聞くしかなさそうですね。」
これは理由になる。
早川さんに近づいて、知り合いになっておくには使える。
「その噂…いつ頃からだっけ?
去年のクラスの図書委員が現場を見たって騒いでた記憶があるんだけど。」
「そうね…確か1月くらいかしら。
雪が降る寒い時だったと思うわ。」
「じゃあ…僕が入学する前に初めて事件が起こって、未だに現象はたち度々起こっている。
…そこのところだけ、推測すると関係してるのは1、2年の図書委員つまり、現在の2、3年って感じがしますが…。」
「そこよねー。
ただ、その事件当初の時に聴き取り調査が行われたんだけど…当時の1、2年の子達は全員、知らないの一点張りだったの。
だって、考えてもみて…3年も受験シーズン。
なのに、こんな騒ぎ起こしたら教師どころか上級生から袋叩きにあうでしょ!
そんなリスク侵すかしら?
だからこそ…怪談話に発展したのよね。
図書室の怪人現る!なんてねー。」
…確かに…時期的にこの事件を起こして、徳をするような人間は今のところいない…でも、情報が少な過ぎるだけのような気がする。
「じゃあ、放課後に図書室で現在の図書委員の話しを聞くってのはどうでしょう。
現在の図書委員は人が変わってますが、伝えき聞いてる部分はあると思うんです。
当時の関係者にはその後で。
何せ、真犯人がいる可能性もありますし、直接聞いても答えてくれるかどうか。」
これで、早川さんに話し掛けるキッカケ作りが出来たぞ。
「あら!有村君探偵みたい!
いいわよ!いいわよー!
じゃあ、放課後一旦ここに集まってから、3人で行きましょう!
一人一人じゃ怪しい変態って思われちゃうでしょ。
3人で行けば、一応何らかの活動って理解して貰えるでしょ。」
「マジか~~。
ま、乗りかかった舟かぁ。
付き合いますよ。はぁ。」
「神谷先輩、せっかくだし楽しみましょう。
本気で真犯人を探すのが目的じゃないですし。
わからなくても、そこまでのプロセスだけで十分同盟活動らしくなりますよ。」
僕は半ば、苦笑いする神谷先輩の肩をポンと叩いた。
よし!放課後、図書室に行く確実な口実が出来た…。
うーむ。音楽室の噂とか、旧校舎のトイレ?ああ、化学室とか図書室もあったわよね、怪談話みたいなの。」
「図書室!?」
僕は土屋先輩の言葉に思い切り食い付いてしまった。
「えっ何?興味ある?」
「あ!えっと…。
ほら、あそこ校内の端っこだし…あんまり行かないからどうなのかなぁって…。」
「そうなのよね。
場所悪過ぎ。
下駄箱の真反対だから、帰りに1冊…なんてかなりの本好きじゃなきゃ思わないわ。
でも、だからこそ怪談話に持ってこいなのよね。
薄暗い…人の寄り付かない…図書室…!」
「土屋さん…ソレ、言い方だよ。」
ホラーっぽい口調で話す土屋先輩に神谷先輩が突っ込んだ。
そして、食べ終えたお弁当箱を片付けながら、僕に噂を説明してくれた。
「ある日キチンと本棚を整理した図書委員が鍵を掛けて帰宅したのに、翌日図書室に入ると本棚の本がばら撒かれて、ビリビリと破けている本もあったとか。
そして、それはそれ以降同じ現象が度々起こっているらしいのよねー。」
「最初の時、鍵は掛かっていたんですか?
その…先に先生が鍵を開けた形跡とかは無かったんですか?」
「あら、有村君。
興味津々じゃない?
そう。
前日も当日も教師は誰も図書室には入ってないの。
もちろん鍵なんて開けてない。」
「つまり、図書委員だけが、図書室の開け閉めをしてしたんですね。
となると…噂を解明するには、現場の図書室そして、図書委員から話しを聞くしかなさそうですね。」
これは理由になる。
早川さんに近づいて、知り合いになっておくには使える。
「その噂…いつ頃からだっけ?
去年のクラスの図書委員が現場を見たって騒いでた記憶があるんだけど。」
「そうね…確か1月くらいかしら。
雪が降る寒い時だったと思うわ。」
「じゃあ…僕が入学する前に初めて事件が起こって、未だに現象はたち度々起こっている。
…そこのところだけ、推測すると関係してるのは1、2年の図書委員つまり、現在の2、3年って感じがしますが…。」
「そこよねー。
ただ、その事件当初の時に聴き取り調査が行われたんだけど…当時の1、2年の子達は全員、知らないの一点張りだったの。
だって、考えてもみて…3年も受験シーズン。
なのに、こんな騒ぎ起こしたら教師どころか上級生から袋叩きにあうでしょ!
そんなリスク侵すかしら?
だからこそ…怪談話に発展したのよね。
図書室の怪人現る!なんてねー。」
…確かに…時期的にこの事件を起こして、徳をするような人間は今のところいない…でも、情報が少な過ぎるだけのような気がする。
「じゃあ、放課後に図書室で現在の図書委員の話しを聞くってのはどうでしょう。
現在の図書委員は人が変わってますが、伝えき聞いてる部分はあると思うんです。
当時の関係者にはその後で。
何せ、真犯人がいる可能性もありますし、直接聞いても答えてくれるかどうか。」
これで、早川さんに話し掛けるキッカケ作りが出来たぞ。
「あら!有村君探偵みたい!
いいわよ!いいわよー!
じゃあ、放課後一旦ここに集まってから、3人で行きましょう!
一人一人じゃ怪しい変態って思われちゃうでしょ。
3人で行けば、一応何らかの活動って理解して貰えるでしょ。」
「マジか~~。
ま、乗りかかった舟かぁ。
付き合いますよ。はぁ。」
「神谷先輩、せっかくだし楽しみましょう。
本気で真犯人を探すのが目的じゃないですし。
わからなくても、そこまでのプロセスだけで十分同盟活動らしくなりますよ。」
僕は半ば、苦笑いする神谷先輩の肩をポンと叩いた。
よし!放課後、図書室に行く確実な口実が出来た…。
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