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情報とは最大の武器である
第11話
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ピンポンピンポンピンポンピンポン。
相変わらずの連打…。
僕はクスクスと笑いながらドアを開けた。
「お待たせ!サッサと行くぞ。
こういうのは勢いが大事だからなぁ。」
真っ黒のジャージで髪を後ろでチョコンと束ねた奈落が腰に手を当てて立っていた。
コンビニ前で座ってなんかいたら、田舎のヤンキー感がハンパない。
「…なんか、僕と走ると…僕が追いかけられて見られそうだなぁ…。」
「はああ?護衛だよ。
カツアゲ目的のヤンキーじゃねー!」
とにかく、日も落ちて来るし早速走り出す事にした。
とは言え、ペースは早歩きくらいのゆったりペース。
縦に並んで、奈落は少しばかり距離を取っていた。
運動してる感はあんまりなく、これなら話しが出来そうだ。
「あのー!学校で助けを求めるのに、スマホを使えない時もあるから、合図を決めておこうかと思ってるんだけど…。」
「合図?
確かに…そうそうスマホから連絡出来ないかもな。
相手に囲まれて奪われるのがオチだしな。」
「でしょ。
でも普通の仕草だと、勘違いさせても大変な事になりそうだし…。」
「なら、小指を立てたまま、人差し指と親指で耳たぶを掴んで肘を水平に上げればいい。
滅多にやらない仕草、かつ簡単に出来る。
これは、護衛の仕事の際に樹が教わったそうだ。
肘をあげる事で、背後からも異変に気が付くし、正面からならなお、明らかにわかる。
その上、相手には意味は伝わらない。」
「えっと…こうかな?
何も無いのにすると、変な格好…。
走りながらだと、変な人だと思われちゃうな。」
「でも、背後からはバッチリ違和感伝わるぜ。」
「なるほど…いざという時には使えるね。
これ、採用してもいいかな?」
「使え!使え!
自分がいいと感じた物はドンドン使え!
自分を1番信じてやれるのは自分だ。
自分の判断を信じろ!
万が一間違えたって、それが人間ってヤツだ。
それを乗り越えてやればいい。」
「ん…。
じゃあ、明日からこの合図で危険を知らせるから、助けてよ。
高額勇者さん。」
「おう!任せておけ!
キッチリ稼いでやるからな!」
「あははは。
もう!奈落ったら!」
安心した。
やっぱり、相談して良かった。
自分も信じてるけど…僕は奈落も信じてる。
自分のアイデアだけじゃ、行き詰まったり、悩んだりするけど…こうやって相談すれば、答えは倍にも3倍にも増える。
これが、華京院の場合は親族一同なんだから、物凄いパワーだ。
他の人の力と合わさるだけでエネルギーが溢れ出て…。
力強さを感じる…そんな奈落が僕の側にいて、僕に力を貸してくれてる。
僕だって、奈落の力になりたいし、イジメなんてくだらない事で落ち込んでる人達を助けたい。
僕はその為の、ほんの少しの一歩なんだと思いながら、走り続けた。
奈落のメニューは始めは楽だったけど、元々体力の無い僕はだんだんとキツくなってきた。
「ペース落ちてるぞ~。
一定のペースを保てるようにしろ。
そこを意識しろ。
効率良く体力付けなきゃならないだろう。」
「あ…はい…。はあ…はあ。」
公園通りを抜けて、僕は息切れしながらも1人じゃない心の強さから、最後までキチンとメニューをこなした。
「いきなり、止まらない!
心臓に負担をかけないように。
少しづつ、ストレッチしながらゆっくり、身体を落ち着けて!」
「これ…無料でいいのかな…?
トレーナー付いてる…はあ…みたいだけど。」
「まあ、初めだからな。
回数増えれば、千円のメニュー表だけ渡すから、それに従ってやればいい。
自然と身体が馴染んでくるから。」
「…はあ、それ…運動神経がいい奈落…だから言えるんだ…よ…。」
「とにかく、やり続けて損する事じゃねぇ。
体力作りは、これから一生生きてく中で必要な事だからな。」
息切れしながらもアパート前でゆっくりとストレッチをした。
こんなにジャージが汗だくになった事なんて今まで無かった。
「うっ!…汗臭い…。」
「だはは!男の匂いだなぁ!
ま、生きてる証拠だ!」
「ん、そうだね…。」
僕は奈落と別れて、アパートに戻ると、真っ先にシャワー浴びた。
心地いいサッパリ感が、身体のきしみを忘れさせてくれた。
まだまだ、細くてひ弱な身体だけど…僕の心と同じように、この身体も成長してくれる事を願った。
相変わらずの連打…。
僕はクスクスと笑いながらドアを開けた。
「お待たせ!サッサと行くぞ。
こういうのは勢いが大事だからなぁ。」
真っ黒のジャージで髪を後ろでチョコンと束ねた奈落が腰に手を当てて立っていた。
コンビニ前で座ってなんかいたら、田舎のヤンキー感がハンパない。
「…なんか、僕と走ると…僕が追いかけられて見られそうだなぁ…。」
「はああ?護衛だよ。
カツアゲ目的のヤンキーじゃねー!」
とにかく、日も落ちて来るし早速走り出す事にした。
とは言え、ペースは早歩きくらいのゆったりペース。
縦に並んで、奈落は少しばかり距離を取っていた。
運動してる感はあんまりなく、これなら話しが出来そうだ。
「あのー!学校で助けを求めるのに、スマホを使えない時もあるから、合図を決めておこうかと思ってるんだけど…。」
「合図?
確かに…そうそうスマホから連絡出来ないかもな。
相手に囲まれて奪われるのがオチだしな。」
「でしょ。
でも普通の仕草だと、勘違いさせても大変な事になりそうだし…。」
「なら、小指を立てたまま、人差し指と親指で耳たぶを掴んで肘を水平に上げればいい。
滅多にやらない仕草、かつ簡単に出来る。
これは、護衛の仕事の際に樹が教わったそうだ。
肘をあげる事で、背後からも異変に気が付くし、正面からならなお、明らかにわかる。
その上、相手には意味は伝わらない。」
「えっと…こうかな?
何も無いのにすると、変な格好…。
走りながらだと、変な人だと思われちゃうな。」
「でも、背後からはバッチリ違和感伝わるぜ。」
「なるほど…いざという時には使えるね。
これ、採用してもいいかな?」
「使え!使え!
自分がいいと感じた物はドンドン使え!
自分を1番信じてやれるのは自分だ。
自分の判断を信じろ!
万が一間違えたって、それが人間ってヤツだ。
それを乗り越えてやればいい。」
「ん…。
じゃあ、明日からこの合図で危険を知らせるから、助けてよ。
高額勇者さん。」
「おう!任せておけ!
キッチリ稼いでやるからな!」
「あははは。
もう!奈落ったら!」
安心した。
やっぱり、相談して良かった。
自分も信じてるけど…僕は奈落も信じてる。
自分のアイデアだけじゃ、行き詰まったり、悩んだりするけど…こうやって相談すれば、答えは倍にも3倍にも増える。
これが、華京院の場合は親族一同なんだから、物凄いパワーだ。
他の人の力と合わさるだけでエネルギーが溢れ出て…。
力強さを感じる…そんな奈落が僕の側にいて、僕に力を貸してくれてる。
僕だって、奈落の力になりたいし、イジメなんてくだらない事で落ち込んでる人達を助けたい。
僕はその為の、ほんの少しの一歩なんだと思いながら、走り続けた。
奈落のメニューは始めは楽だったけど、元々体力の無い僕はだんだんとキツくなってきた。
「ペース落ちてるぞ~。
一定のペースを保てるようにしろ。
そこを意識しろ。
効率良く体力付けなきゃならないだろう。」
「あ…はい…。はあ…はあ。」
公園通りを抜けて、僕は息切れしながらも1人じゃない心の強さから、最後までキチンとメニューをこなした。
「いきなり、止まらない!
心臓に負担をかけないように。
少しづつ、ストレッチしながらゆっくり、身体を落ち着けて!」
「これ…無料でいいのかな…?
トレーナー付いてる…はあ…みたいだけど。」
「まあ、初めだからな。
回数増えれば、千円のメニュー表だけ渡すから、それに従ってやればいい。
自然と身体が馴染んでくるから。」
「…はあ、それ…運動神経がいい奈落…だから言えるんだ…よ…。」
「とにかく、やり続けて損する事じゃねぇ。
体力作りは、これから一生生きてく中で必要な事だからな。」
息切れしながらもアパート前でゆっくりとストレッチをした。
こんなにジャージが汗だくになった事なんて今まで無かった。
「うっ!…汗臭い…。」
「だはは!男の匂いだなぁ!
ま、生きてる証拠だ!」
「ん、そうだね…。」
僕は奈落と別れて、アパートに戻ると、真っ先にシャワー浴びた。
心地いいサッパリ感が、身体のきしみを忘れさせてくれた。
まだまだ、細くてひ弱な身体だけど…僕の心と同じように、この身体も成長してくれる事を願った。
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