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第59話 信頼
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「グワァァー!!!」
「あれを見てください!」
「なんだ、あのデカいのは⁉」
巨大化したオズの姿は、遠く離れたサーシャたちからも見られていた。
「大きいのから、オズの魔力を感じるよぉ」
「それは本当ですか⁉(キラーン)」
「うん。でも、何かがおかしいよぉ」
同じ魔族の血が流れているシェリーには、見えている大きなものがオズであると分かったと共に、異変にも気が付いた。
「みんな、いくぞ!」
「……」
「あれ? みんなはどこ行った?」
ジャックがSクラスのみんなに声を掛けるが、誰も反応しないのでジャックは周りを見回すが誰もいない。
「ジャック、何をしているのですか、行きますよ!」
「は、早いって! 待ってくれよ!」
いないと思ったみんなは、もう既にオズの元へ向かっていた。
ジャックは遅れを取りながらも、急いでオズの元へ向かった。
◆
「えいっ!」
キンッ
「もう1回!」
キンッ
「もう1回!」
キンッ
「グググ……」
「オズ、頑張って抵抗しているんだ。私も何かしないといけないのに、全く歯が立たないよ」
アリアは何度もオズに攻撃をしているが、刃が弾かれてしまい、全くダメージを与えられていない。
只々、疲労が溜まっていくばかりであった。
そんな時、
「アリア、これはどうなっているんだ⁉」
「早すぎる。疲れた……ってアリアちゃん!」
「みんな⁉」
アリアの元にSクラスのみんなが到着した。
ジャックは疲れていたが、アリアを見て完全回復したようだ。
「オズの魔力があんていしていなぃ。それに、なんか苦しそうだよぉ?」
シェリーがアリアに尋ねる。
「実は……」
アリアは、一連の出来事をみんなに話した。
オズが覚醒して相手を倒したこと。
そうして、急に相手を食べ始め、魔力の増加と共に巨大化していること。
オズが巨大化した奴の頭の位置で生きているということ。
「そうなのか。何か方法はないのか?」
「私にはわからないよ」
「待ってください。巨大化の原因がオズ君であるのは間違いがないですね。もしかしたら、オズを取り出すことで、巨大化を防ぐことができるかもしれないです!」
「本当に⁉」
サーシャの分析に、みんなが期待の目を向ける。
このことが本当であれば、目的が定まるので戦いやすい。
「お、おそらくですけど……」
サーシャはみんなの期待が大きすぎて不安になっている。
「可能性があるならやってみる価値はあるだろうね(キラーン)」
「でも、防御が強すぎて攻撃が入らないよ。どうしよう……」
「アリアの攻撃でダメージが無いなら、私たちはもっと厳しいですね」
「魔王城で使った技ならどうなんだ?」
「あれなら、もしかしたらいけるかも。でも、溜める時間が足りないよ……」
太陽の光を使えば、何とかダメージを与えることはできそうだ。
しかし、溜めるまでのみんなの負担が大きすぎることをアリアは心配している。
「時間くらい俺たちが稼いでやるよ!」
「でも……」
ジャックが自信ありげに言う。
しかし、アリアは不安そうであった。
「ねぇー」
「なに?」
「もっと私たちを信じてよぉ」
「⁉」
アリアはシェリーの言葉を聞いて、ハッと何かに気が付いたようだ。
「……ごめん。私、みんなが傷つく姿を見たくなくて、1人で戦おうとしてた」
そう、アリアは勇者の時から、みんなの傷つく姿を見ないようにするために戦っていた。
そのため、1人で戦おうとばかりしていたのだ。
「それじゃあ、みんな、お願い!」
「おう!」
「任せてぇ」
「任せたまえ(キラーン)」
「任せてください」
こうして、アリアはみんなを頼ることを決めた。
その時、
ガチャ
「え? 何の音?」
アリアにだけ、頭の中でドアが開くような音がした。
「再誕可能⁉」
アリアは条件を満たしたようで、再誕が可能になったようだ。
アリアの条件は、『仲間を信じること』であったのだ。
アリアは、みんなを頼った。
そのため、条件を満たすことに成功したのだ。
「やるしかないよね!」
「再誕!!!」
「あれを見てください!」
「なんだ、あのデカいのは⁉」
巨大化したオズの姿は、遠く離れたサーシャたちからも見られていた。
「大きいのから、オズの魔力を感じるよぉ」
「それは本当ですか⁉(キラーン)」
「うん。でも、何かがおかしいよぉ」
同じ魔族の血が流れているシェリーには、見えている大きなものがオズであると分かったと共に、異変にも気が付いた。
「みんな、いくぞ!」
「……」
「あれ? みんなはどこ行った?」
ジャックがSクラスのみんなに声を掛けるが、誰も反応しないのでジャックは周りを見回すが誰もいない。
「ジャック、何をしているのですか、行きますよ!」
「は、早いって! 待ってくれよ!」
いないと思ったみんなは、もう既にオズの元へ向かっていた。
ジャックは遅れを取りながらも、急いでオズの元へ向かった。
◆
「えいっ!」
キンッ
「もう1回!」
キンッ
「もう1回!」
キンッ
「グググ……」
「オズ、頑張って抵抗しているんだ。私も何かしないといけないのに、全く歯が立たないよ」
アリアは何度もオズに攻撃をしているが、刃が弾かれてしまい、全くダメージを与えられていない。
只々、疲労が溜まっていくばかりであった。
そんな時、
「アリア、これはどうなっているんだ⁉」
「早すぎる。疲れた……ってアリアちゃん!」
「みんな⁉」
アリアの元にSクラスのみんなが到着した。
ジャックは疲れていたが、アリアを見て完全回復したようだ。
「オズの魔力があんていしていなぃ。それに、なんか苦しそうだよぉ?」
シェリーがアリアに尋ねる。
「実は……」
アリアは、一連の出来事をみんなに話した。
オズが覚醒して相手を倒したこと。
そうして、急に相手を食べ始め、魔力の増加と共に巨大化していること。
オズが巨大化した奴の頭の位置で生きているということ。
「そうなのか。何か方法はないのか?」
「私にはわからないよ」
「待ってください。巨大化の原因がオズ君であるのは間違いがないですね。もしかしたら、オズを取り出すことで、巨大化を防ぐことができるかもしれないです!」
「本当に⁉」
サーシャの分析に、みんなが期待の目を向ける。
このことが本当であれば、目的が定まるので戦いやすい。
「お、おそらくですけど……」
サーシャはみんなの期待が大きすぎて不安になっている。
「可能性があるならやってみる価値はあるだろうね(キラーン)」
「でも、防御が強すぎて攻撃が入らないよ。どうしよう……」
「アリアの攻撃でダメージが無いなら、私たちはもっと厳しいですね」
「魔王城で使った技ならどうなんだ?」
「あれなら、もしかしたらいけるかも。でも、溜める時間が足りないよ……」
太陽の光を使えば、何とかダメージを与えることはできそうだ。
しかし、溜めるまでのみんなの負担が大きすぎることをアリアは心配している。
「時間くらい俺たちが稼いでやるよ!」
「でも……」
ジャックが自信ありげに言う。
しかし、アリアは不安そうであった。
「ねぇー」
「なに?」
「もっと私たちを信じてよぉ」
「⁉」
アリアはシェリーの言葉を聞いて、ハッと何かに気が付いたようだ。
「……ごめん。私、みんなが傷つく姿を見たくなくて、1人で戦おうとしてた」
そう、アリアは勇者の時から、みんなの傷つく姿を見ないようにするために戦っていた。
そのため、1人で戦おうとばかりしていたのだ。
「それじゃあ、みんな、お願い!」
「おう!」
「任せてぇ」
「任せたまえ(キラーン)」
「任せてください」
こうして、アリアはみんなを頼ることを決めた。
その時、
ガチャ
「え? 何の音?」
アリアにだけ、頭の中でドアが開くような音がした。
「再誕可能⁉」
アリアは条件を満たしたようで、再誕が可能になったようだ。
アリアの条件は、『仲間を信じること』であったのだ。
アリアは、みんなを頼った。
そのため、条件を満たすことに成功したのだ。
「やるしかないよね!」
「再誕!!!」
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