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30 その温もりに包まれて……(エピローグ)④
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さて。
気がつけば俺はソファーに押し倒されていた。
起き上がる隙もなく、舌なめずりした黒宮が俺の膝の上に腰掛ける。
クラリとした。
目眩がするような光景だ。
そりゃそうだ。発情した想い人が俺の身体に覆いかぶさっているのだから、それはもう居ても立っても居られないという話だ。
下半身から黒宮の太ももの柔らかさを感じる。
俺の首筋を撫でる指からは、人間特有の温もりを感じる。
黒宮の荒い吐息が、俺の鼻腔をくすぐってくる。
狂おしい、という言葉はまさしく今のための言葉だった。
黒宮が俺の顔を両手で抱えるようにして、俺の瞳を覗き込んでいる。
その顔が徐々に近づいてくる。
何をしようとしているのかは、さすがに言われなくたって分かっている。
俺はゴクリと喉を鳴らした。
黒宮のショートボブの髪が、俺の頬を優しく撫でる。
視線が交錯する。
さすがにこのときばかりは、手に取るように黒宮の感情が読み取れた。
気持ちは一つだった。
お互いに、間違うことはない。
ただ、狂おしいくらいに、ただ相手を欲していた。
温かい吐息が唇に触れる。
そう思った瞬間だった。
お互いに唇で相手の温もりを感じていた。
一瞬では終わらない。
長い長い接吻。
それが情欲にまみれた奪い合いになるまでに、そう長い時間は掛からなかった。
俺は黒宮の柔らかい唇の感触を、脳髄に刻み込もうとするみたいに何度も何度も反芻した。
繰り返すように啄み、吸い上げ、舐め回した。
黒宮も同様だった。
激しく舌を絡め合い、思い切り舌を相手の口内に挿入した。
お互いにお互いの口を蹂躙しあい、お互いの唾液を交換し続けた。
飽きるまでそれを繰り返したが、そろそろ先が欲しくなっていた。
俺の手が黒宮の胸元へ伸びるのを察したのか、黒宮は蛇使いのような手さばきで俺の右手を捕まえていた。
「待って、白里くん……。………………シャワー、……浴びましょ」
そう言って黒宮は俺を浴室へ押し込んだのだった。
シャワーを浴びれば気持ちが静まるかと思ったが、そうそう簡単に移り変わるものではないらしい。
視線を下に向ければ俺のご子息が元気に自己主張をしていた。
………………まぁ、そうだよな。
初夜の童貞なんざ、大抵こんなもんなのかもしれない。
膨れ上がった劣情を、解き放ちたくて仕方ないのだろう。
俺はそそくさとシャワーを済ませ、カラスの行水で浴室を後にしようとしたのだが……。
ガチャ……。
俺が触れる前に扉が開いた。
というか完全に見られた。
戦闘態勢の息子をガン見された。
「「あ……」」
お互いに顔を見合わせるしかなかった。
沈黙が苦しい。
というか、黒宮が黙り込むなんて珍しくないか?
なんていうか、真っ先に飛びつきそうなものなのに……。
タオルを巻いたまま俺の横を通り抜けた黒宮は、グイッとノズルを捻った。
突然顔面に浴びせられるシャワーに、一瞬パニックになった。
なんだなんだと、慌てふためく俺を尻目に、黒宮は「……気が早いのよ、バカ」と漏らすように呟いていた。
それから「私があなたのゾウさんを洗ってあげるわ」なんて言われるかと思っていたのだが、そんな荒唐無稽な申告を受けることもなく、ポチャリと湯船に浸かることになった。
何故か狭い浴槽に二人で入ったので(というよりは黒宮が押し入ってきた形だ)、どうにもせせこましい気がする。
「そういえば、スケベイスって何処に行けば売ってるのかしら」
「……一応訊くが、なんでそんなもの欲しがるんだ?」
すると黒宮はキョトンとした顔で当然のように答えた。
「だって、使ってみたいでしょ?」
確かに。
俺はいたく納得してしまい、ツッコミに回れなかった。
そんな俺の様子に満足したのか、黒宮がようやく笑みを見せた。
もしかして。まさかとは思うが。
ひょっとしてこいつでも緊張するなんてことがありえるのだろうか。
湯船でもバスタオルを脱がない黒宮の顔色をうかがいながら、そんな想像を働かせていた。
まぁでも、考えてみればそれも当たり前のことなんだよな。
普段の突飛な言動から、誤解しがちではあるんだけども。
こいつは劣情を持て余しているだけで、決して尻が軽いというわけではない。
興味津々すぎるだけなのだ。
いやまぁ、それもどうなんだと言われれば、その通りではあるのだが。
それでも女性の初体験。
緊張しないわけがない。
ましてや、男性器の戦闘態勢なんてものは今まで見たこともなかっただろうから、それはそれは衝撃的なのだろう。
知識と体験は別物だ。
ビデオで見るのと、目で見るのはやはり違うだろう。
改めて、忘れがちではあったのだが、それでも初心は忘れるべきではないだろう。
俺は黒宮を大事にしたい。
だからこそ、勢いで彼女を傷つけたくはない。
軽はずみに彼女の初めてを奪うわけにはいかない。
思い改めなければならない。
俺が覚悟できたとはいえ、相手ができていて当然なんて考えは、さすがにできすぎている。
相手にだって恐怖心はある。
あの黒宮であろうとも、きっとそうなのだろう。
俺は狭い湯船の中で、静かに誓った。
そんな俺の横顔を、何故か黒宮が執拗に見つめていたのが少しだけ気にはなったが。
そんなこんなで、俺達はベッドに腰掛けていた。
初めて二人分の体重を載せたマットレスが、大きく軋んだ。
俺は、生唾を飲み下した。
緊張する。
嘘だろ。今まで黒宮と一緒にいて、緊張なんてしたことなかったはずなのに。
今は、僅かに首を動かすだけで、心臓が早鐘を刻む。
息を吸うだけで。
黒宮のシャンプーの匂いが鼻孔をくすぐる。
おかしい。
同じシャンプーを使ったはずなのに、どうしてこんな違う匂いがするもんなんだ?
それともこれは違うのか?
これはシャンプーの匂いではなかった?
ならばこれは?
この匂いの正体は一体……?
「ねぇ……」
黒宮が動き出した。
俺を押し倒し気味に、マットレスに手をついた。
俺は腰を引いてなんとか倒れずに済んでいるが、このまま体重を預けられたら、そのまま重力に負けてしまうところだろう。
「ねぇ、白里くん……。…………まだ、……こわい…………?」
その問いかけは、予想外に優しい言葉だった。
俺のトラウマを知ったうえで、そのうえでの確認。
大丈夫なのか、心配げに俺を見つめている。
「だいじょうぶだよ、俺はもう、覚悟してる。来年三つ子ちゃんが生まれても俺は笑顔で受け入れてやるさ」
「さすがにそれは覚悟しすぎよ」
覚悟しすぎたらしい。
そういうもんだろうか。
俺としてはそれくらい覚悟しないと一線越えられないんだけど。
「変……なのか?」
「変よ。……でも、白里くんらしいのかもしれない」
それは喜んでいいのだろうか。
あまり褒め言葉ではないような気もするが……。
「けど、そっか……。白里くんはそこまで受け入れてくれたのね……。だったら私は……」
俺は少しだけ怖くなったので慌てて言葉を付け足した。
「なぁ、黒宮。俺の覚悟とお前の覚悟は、また別の話だぞ。俺は極端に重い覚悟をしているかもしれないけど、だからってお前まで変な覚悟はしなくていいからな」
女の子にとっての処女を捧げるという行為がどれくらい重いのかは知らない。
一生分からないだろう。
人それぞれで違うかもしれないしな。
けど、俺のせいでそれを覚悟させられるのは、なんだか違うと思うんだ。
重荷にはなりたくないというか、なんというか。
黒宮には黒宮の都合を最優先で考えてほしいのだ。
その結果が『無理』という回答でも構わない。
答えを焦るのは、やっぱり何か違うように思う。
「……やっぱり白里くんは優しいのね。…………お願い、ひとつだけ覚えていてほしいの」
すると、黒宮はそのまま俺に体重を預けた。
ベッドに二人分の重さが、のしかかる。
「そんなあなたの期待に答えたいと思うのも、私の自由だわ」
……まぁ、そんなこんなで食ったというか、食われたというか。
この日の夜についてひとつだけ言えるのは、翌日立てなくなるくらいに熱い夜を過ごしたということだけだ。
気がつけば俺はソファーに押し倒されていた。
起き上がる隙もなく、舌なめずりした黒宮が俺の膝の上に腰掛ける。
クラリとした。
目眩がするような光景だ。
そりゃそうだ。発情した想い人が俺の身体に覆いかぶさっているのだから、それはもう居ても立っても居られないという話だ。
下半身から黒宮の太ももの柔らかさを感じる。
俺の首筋を撫でる指からは、人間特有の温もりを感じる。
黒宮の荒い吐息が、俺の鼻腔をくすぐってくる。
狂おしい、という言葉はまさしく今のための言葉だった。
黒宮が俺の顔を両手で抱えるようにして、俺の瞳を覗き込んでいる。
その顔が徐々に近づいてくる。
何をしようとしているのかは、さすがに言われなくたって分かっている。
俺はゴクリと喉を鳴らした。
黒宮のショートボブの髪が、俺の頬を優しく撫でる。
視線が交錯する。
さすがにこのときばかりは、手に取るように黒宮の感情が読み取れた。
気持ちは一つだった。
お互いに、間違うことはない。
ただ、狂おしいくらいに、ただ相手を欲していた。
温かい吐息が唇に触れる。
そう思った瞬間だった。
お互いに唇で相手の温もりを感じていた。
一瞬では終わらない。
長い長い接吻。
それが情欲にまみれた奪い合いになるまでに、そう長い時間は掛からなかった。
俺は黒宮の柔らかい唇の感触を、脳髄に刻み込もうとするみたいに何度も何度も反芻した。
繰り返すように啄み、吸い上げ、舐め回した。
黒宮も同様だった。
激しく舌を絡め合い、思い切り舌を相手の口内に挿入した。
お互いにお互いの口を蹂躙しあい、お互いの唾液を交換し続けた。
飽きるまでそれを繰り返したが、そろそろ先が欲しくなっていた。
俺の手が黒宮の胸元へ伸びるのを察したのか、黒宮は蛇使いのような手さばきで俺の右手を捕まえていた。
「待って、白里くん……。………………シャワー、……浴びましょ」
そう言って黒宮は俺を浴室へ押し込んだのだった。
シャワーを浴びれば気持ちが静まるかと思ったが、そうそう簡単に移り変わるものではないらしい。
視線を下に向ければ俺のご子息が元気に自己主張をしていた。
………………まぁ、そうだよな。
初夜の童貞なんざ、大抵こんなもんなのかもしれない。
膨れ上がった劣情を、解き放ちたくて仕方ないのだろう。
俺はそそくさとシャワーを済ませ、カラスの行水で浴室を後にしようとしたのだが……。
ガチャ……。
俺が触れる前に扉が開いた。
というか完全に見られた。
戦闘態勢の息子をガン見された。
「「あ……」」
お互いに顔を見合わせるしかなかった。
沈黙が苦しい。
というか、黒宮が黙り込むなんて珍しくないか?
なんていうか、真っ先に飛びつきそうなものなのに……。
タオルを巻いたまま俺の横を通り抜けた黒宮は、グイッとノズルを捻った。
突然顔面に浴びせられるシャワーに、一瞬パニックになった。
なんだなんだと、慌てふためく俺を尻目に、黒宮は「……気が早いのよ、バカ」と漏らすように呟いていた。
それから「私があなたのゾウさんを洗ってあげるわ」なんて言われるかと思っていたのだが、そんな荒唐無稽な申告を受けることもなく、ポチャリと湯船に浸かることになった。
何故か狭い浴槽に二人で入ったので(というよりは黒宮が押し入ってきた形だ)、どうにもせせこましい気がする。
「そういえば、スケベイスって何処に行けば売ってるのかしら」
「……一応訊くが、なんでそんなもの欲しがるんだ?」
すると黒宮はキョトンとした顔で当然のように答えた。
「だって、使ってみたいでしょ?」
確かに。
俺はいたく納得してしまい、ツッコミに回れなかった。
そんな俺の様子に満足したのか、黒宮がようやく笑みを見せた。
もしかして。まさかとは思うが。
ひょっとしてこいつでも緊張するなんてことがありえるのだろうか。
湯船でもバスタオルを脱がない黒宮の顔色をうかがいながら、そんな想像を働かせていた。
まぁでも、考えてみればそれも当たり前のことなんだよな。
普段の突飛な言動から、誤解しがちではあるんだけども。
こいつは劣情を持て余しているだけで、決して尻が軽いというわけではない。
興味津々すぎるだけなのだ。
いやまぁ、それもどうなんだと言われれば、その通りではあるのだが。
それでも女性の初体験。
緊張しないわけがない。
ましてや、男性器の戦闘態勢なんてものは今まで見たこともなかっただろうから、それはそれは衝撃的なのだろう。
知識と体験は別物だ。
ビデオで見るのと、目で見るのはやはり違うだろう。
改めて、忘れがちではあったのだが、それでも初心は忘れるべきではないだろう。
俺は黒宮を大事にしたい。
だからこそ、勢いで彼女を傷つけたくはない。
軽はずみに彼女の初めてを奪うわけにはいかない。
思い改めなければならない。
俺が覚悟できたとはいえ、相手ができていて当然なんて考えは、さすがにできすぎている。
相手にだって恐怖心はある。
あの黒宮であろうとも、きっとそうなのだろう。
俺は狭い湯船の中で、静かに誓った。
そんな俺の横顔を、何故か黒宮が執拗に見つめていたのが少しだけ気にはなったが。
そんなこんなで、俺達はベッドに腰掛けていた。
初めて二人分の体重を載せたマットレスが、大きく軋んだ。
俺は、生唾を飲み下した。
緊張する。
嘘だろ。今まで黒宮と一緒にいて、緊張なんてしたことなかったはずなのに。
今は、僅かに首を動かすだけで、心臓が早鐘を刻む。
息を吸うだけで。
黒宮のシャンプーの匂いが鼻孔をくすぐる。
おかしい。
同じシャンプーを使ったはずなのに、どうしてこんな違う匂いがするもんなんだ?
それともこれは違うのか?
これはシャンプーの匂いではなかった?
ならばこれは?
この匂いの正体は一体……?
「ねぇ……」
黒宮が動き出した。
俺を押し倒し気味に、マットレスに手をついた。
俺は腰を引いてなんとか倒れずに済んでいるが、このまま体重を預けられたら、そのまま重力に負けてしまうところだろう。
「ねぇ、白里くん……。…………まだ、……こわい…………?」
その問いかけは、予想外に優しい言葉だった。
俺のトラウマを知ったうえで、そのうえでの確認。
大丈夫なのか、心配げに俺を見つめている。
「だいじょうぶだよ、俺はもう、覚悟してる。来年三つ子ちゃんが生まれても俺は笑顔で受け入れてやるさ」
「さすがにそれは覚悟しすぎよ」
覚悟しすぎたらしい。
そういうもんだろうか。
俺としてはそれくらい覚悟しないと一線越えられないんだけど。
「変……なのか?」
「変よ。……でも、白里くんらしいのかもしれない」
それは喜んでいいのだろうか。
あまり褒め言葉ではないような気もするが……。
「けど、そっか……。白里くんはそこまで受け入れてくれたのね……。だったら私は……」
俺は少しだけ怖くなったので慌てて言葉を付け足した。
「なぁ、黒宮。俺の覚悟とお前の覚悟は、また別の話だぞ。俺は極端に重い覚悟をしているかもしれないけど、だからってお前まで変な覚悟はしなくていいからな」
女の子にとっての処女を捧げるという行為がどれくらい重いのかは知らない。
一生分からないだろう。
人それぞれで違うかもしれないしな。
けど、俺のせいでそれを覚悟させられるのは、なんだか違うと思うんだ。
重荷にはなりたくないというか、なんというか。
黒宮には黒宮の都合を最優先で考えてほしいのだ。
その結果が『無理』という回答でも構わない。
答えを焦るのは、やっぱり何か違うように思う。
「……やっぱり白里くんは優しいのね。…………お願い、ひとつだけ覚えていてほしいの」
すると、黒宮はそのまま俺に体重を預けた。
ベッドに二人分の重さが、のしかかる。
「そんなあなたの期待に答えたいと思うのも、私の自由だわ」
……まぁ、そんなこんなで食ったというか、食われたというか。
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