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第二部

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 夜になり、私たちは揃ってお風呂に向かった。
 いつもはメイドが控えているけれど今日はタオルなどを出すだけだしたら退室してしまった。
 私たちは裸になるとまずアデミル様を椅子に座らせた。
「アデミル様ってお体は石鹸で洗うんですか?シャンプー?」
「体毛があるからシャンプーだな」
「了解です」
 私はシャンプーボトルからシャンプーをとろりと出すと手のひらで軽く泡立ててからまずは左腕に伸ばしていった。
 そしてブラシでごしごしと擦って、力加減いかがですか、と問う。
「うむ、ちょうどいいぞ」
 右腕、背中、頭と洗って下半身はご自分でどうぞ、とブラシを渡すと洗ってくれないのか?としょんぼりされたので仕方なく洗うことにする。
 両脚を洗ってその付け根に手を伸ばす。
「……ここは手で洗いますね」
 緩く勃ち上がっているそこを泡にまみれた手でにゅこにゅこと扱く。その下の双玉もやんわりと揉むように洗ってやればアデミル様のペニスは完全に勃ち上がっていた。
「きもちいいですか?」
「ああ……気持ちがいい」
 にゅくにゅくと滑りの良いそれを扱き続けているとアデミル様がん、と顔をしかめた。
「シオリ、出る……!」
「はい、出していいですよ」
 扱きながらもう片方の手のひらで先端をぐりぐりと弄るとびゅくくっと手のひらに熱が吐き出された。
「じゃあ流しますね」
 努めて冷静に、とシャワーで泡と精液を流していきお顔は自分でどうぞ、と石鹸を渡した。
 顔も毛深いのでシャンプーなのだろうかと思ったが石鹸であっていたらしく彼は顔を丁寧に洗って流していた。
「では次はシオリだな」
「わ、私は別に……」
「遠慮するな。隅々まで洗ってやる」
「はひ……」
 諦めて椅子に座ると髪から洗われた。
 無骨な指の割に優しく洗い上げてくれてほう、とため息をつく。
「次は体だな」
 石鹸を泡立てたタオルでこしこしと洗ってくれる。これもまた絶妙な力加減で肌に優しい。
 特にいやらしいことをされるでもなく全体を洗い終えてタオルを桶に入れるとアデミル様はさて、と私の秘部に手を伸ばしてきた。
「ここは丁寧に洗わねばな」
「んっ」
 割れ目に指を滑らせて襞のひとつひとつを丁寧に擦っていく。
 洗ってるだけ、洗ってるだけ。
 そう思っても意識してしまう。その奥がきゅんきゅんとしてしまう。
「さて、流すぞ」
 シャワーで全身の泡を流されてホッとしていたらそこにシャワーが当てられてびくんっと震えた。
「ああっ!」
 水流が花芯に当たるとびくびくと体が跳ねた。
「あ、あ、だめ、アデミル様、ああっ!」
 私が高みに達するとようやくアデミル様はシャワーを当てるのをやめてくれた。
「気持ちよかったか?」
 ちゅっとキスをしながら聞いてくるアデミル様に気持ちよかったです、と答える。
「でも……」
「でも?」
「アデミル様に直接触ってもらう方が気持ちいいです……」
 その言葉にアデミル様は嬉しそうにそうかそうかと笑うとならたくさん触ってやろうな、とまたキスを落としてきた。
「まずは湯に浸かろう。冷えてしまう」
「はい」
 二人で入っても十分に広い浴槽に身を浸してはあ、と息を吐く。やっぱりお風呂は気持ちがいい。
「シオリ、おいで」
 後ろから抱き抱えられる形になって肩に湯をかけてくれる。
「ありがとうございます」
「寒くはないか?」
「大丈夫です」
 するとアデミル様の手が私の腹を撫でて乳房を掬い上げた。
「昨日より柔らかいな」
「だいぶアインスが飲んでくれましたから」
「む」
「飲みたいんですか?」
 冗談半分でそう尋ねると彼は飲みたい、と言ってきた。どうやら赤ちゃんはここにもいたらしい。
「良いですよ、たくさん飲んでくださいね」
 向き合って胸を晒すと彼は私の乳房に吸い付いた。
 ちゅうちゅうと吸いながら彼がペニスを勃たせていることに気づいた私はそれに手を伸ばした。
「っ」
「イケナイ子ですねえ、ママのおっぱい吸いながらこんなところ大きくしちゃって」
 ちょっと遊び半分でそんな事を言いつつお湯の中でじゅぽじゅぽと扱くとそれはあっという間に大きくなっていく。
「っは、シオリ……挿れたい」
「良いですよ、来てください……」
 私は壁に手をついてアデミル様にむかってお尻を向けると片手で割れ目を開いてみせた。
「っ、シオリ……!」
 ろくに慣らしもしていないのに先端を押し付けられてずにゅうっと猛ったそれが押し込まれてくる。
「ああーっ!」
 いつもより強い圧迫感に肉をこじ開けられる感覚。それに打ち震えながら私はアデミル様のペニスを受け入れた。
「あっはぁ」
「シオリ、シオリ……!」
 アデミル様がぬぷぬぷと腰を振り始める。それに合わせて湯船がバシャバシャと波打った。
「あっ、あっ、あんっ、あっ」
 石造りの壁に縋り付いて衝撃をやり過ごす。次から次へと襲ってくるそれに爪を立てそうになるとアデミル様が私の手を包み込んだ。
「あっ、あっ、はっ」
 どちゅどちゅと激しく突かれて背をしならせる。ぎゅうっと手を握られて力の逃しどころがない。
「あっ、あっ、あー!」
「っふ……」
 私が渦巻く快感を消化できずに達するとばちゅんっと一際強く突き上げられ、アデミル様も達したのがわかった。
「はあ……」
 荒い息を吐くとずるんっと萎えたペニスが引き抜かれた。ぱたた、と溢れた精液が湯船を打つ。
「ちょっと、のぼせそうです……」
 私がくらくらとする頭で言うとそうだな、と彼は私に寄り添って出ようかと促してくれた。
 アデミル様の体や私の髪は私が生活魔法を使って乾かして、ふたりで夜着を着せあいっこもして風呂場を後にした。


(続く)
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