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2章 脇役と不死の王龍
初給料だよシオウくん!
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――――2章――――
シオウがシュヴァル国にやってきて早一カ月も過ぎた頃。相変わらず城内ではシオウを、一体どのように扱うべきかについての話し合いが行われているが、結局まとまらず白紙に戻る。
特殊な環境で育てられたシオウ。
彼が言葉だけでなく自分のことを知らなさすぎる件については、既に上層部にも報告されてある。そこで先日、教会の提案により一度シオウの能力と加護を確認するためのステータス鑑定が行われたのだが……。
「ん~~~~~、??」
魔力量から身体能力、加護に至るまでを確認できる聖鏡板を前に、どうしてかシオウは首を捻っていた。そしてちょいちょいと傍に控えていた騎士ゼアロルドを呼ぶと、「こういうこと」と指を刺す。
「なんということだ…」
「本当に…彼は言葉だけでなく文字まで奪われたのか」。
意味が伝わらなくともシオウへ向けられた憐れみの目と、若干の落胆を含んだ声はハッキリと届いた。
「ご、ごめ…」
「シオウ、気にしなくていい」
その空気から庇うようにゼアロルドはシオウの前に立ち、貴族や司祭からの視線を遮った。
「ゼアロンさん……?」
「申し訳ありません。私にも読めないのです」
「よめない、コレ、ゼアロンさんも?」
「はい」
頷くゼアロルド。
ステータスとは努力と才能、加護は神より授かったものだ。本人か血の繋がりのある者以外が読めるものではない。
「そう…か、」
小さく首を振るゼアロルドを見てシオウが思い出したのは、マクミランでのステータス鑑定のことだった。
(やっぱり最初っから……俺は期待された存在じゃなかったのか… だけど…)
今日、俺のなにを期待してたのかは知らないけど、あんまりだ。
すんっとした表情でなにかを悟ったあとシオウは紙とペンを要求した。
読めない異世界の文字。それを書き起こして勝手に納得してもらおうと思いついたのだ。
そして空気は、一変する。
「おぉ、これは―――――!」
シオウには魔法の才能はなかった、ゼロだった。
しかし授かっていた"奇跡の加護"にその場にいた全員が驚愕し、シオウの親衛隊達は清々しい面持ちで堂々と立っていた。
「え!?えっ!?急に、なに―――!?」
突如として歓喜に沸く理由を、ひとり理解できないシオウは焦った。怯えた様子でゼアロルドの背に引っ付こうとしたのだが、その体は他ならぬゼアロルドの腕により抱き上げられてしまった。
「心配しなくて大丈夫だ、シオウ」
「……っ、大丈夫?ほ、ほんとに…?」
「えぇ。貴方に敵意を向ける者など誰もいません。我らが聖、シオウ様」
―――――――騎士の声に、全員が平伏した。
そんな出来事があっても簡単な問題ではない。
聖水がなくとも回復薬を作ることのできる塩と砂糖、それを生み出せる人間を神子と言わずに誰と呼ぶ。
しかし、いくら”愛と恩義”を謳う国であっても他国、それも休戦中の国であるマクミランの人間がシュヴァル国の神子や聖人になるなど前代未聞のことだ。各方面から反発を喰らうのは間違いない。
さらに悪い事にシオウは、エルナ語を理解できない。恐らくは「聖人」の意味すらも知らない。
必ず、シオウを悪用しようとする人間がこぞってやってくる。
『加護 純粋な塩と砂糖』。
―――かといってシオウを、民間人として放置するわけにもいかない。
こうした様々な事情によってシオウは正式な神子や聖人として扱われることはないが、親衛隊らには自分の命以上に大事にするように命令が下った。
◇ ◇ ◇
「シオウ、これを貴方に」
「え、これって…… お金?」
今日アルタイルさんから渡されたのは茶色の、手のひらサイズほどの袋。
その中には銀と銅の硬貨が入っていた。
「シオウは働いているので、その報酬です」
「ほ、うしゅう?」
初めて聞く単語にピンとこないシオウ。それを見てアルタイルも言い方を変えた。
正しい意味でなくともシオウに伝わりさえすれば問題ないのだ。
「失礼。ご褒美と言えば分かりやすいですね」
「――!つまり、給料ってこと!?もらっていいの!?こんなに!?」
今日は初めてのおつかいを頼まれると思ってたのに違った。
最近じゃ騎士舎の手伝いだけじゃなく、俺の加護で生成した塩と砂糖を天秤にかけてそれを大事そうにアデルさんが包んでいた。
やっぱりシュヴァル国じゃ塩と砂糖が貴重だったのか!
(加護のおかげだし俺はなんにもしてないけど… やった、初給料だ…!!)
今後何があっても大丈夫なように、安定した衣食住を確保する為にもお金は大事だ。
それにこの世界にきてからずっと一文無しの俺だ、背に腹は代えられない。
「むっふっふ~♪」
そして記念すべき、初給料の使い道だ。
もちろん無駄遣いはしたくないし貯金もしたい。
でも、使い道は決まっていた。
「ゼアロンさん!俺、買い物に来たい!!」
* * *
で、再びやってきました
――――――城下の大市場!
目立たないようフードを被るシオウと、
護衛のため目立つ鎧を脱ぎ、シオウと同じ"認識阻害"効果のある特殊なフードを被るゼアロルド。
「じゃあ、まずは―――!」
早速お世話になった狼獣人のドランさんの青果店に行けば、あのゴロツキ共にいいように扱われていた少年が働いていて思わず口が開いた!
どうやら騎士達に保護されたあと、ドランさんの店に雇われたらしい。
「カイル…、君はカイルっていうんだ!元気そうでよかった」
「はい!また聖人様に会えて嬉しいです!」
「??うん、うれしい、ありがとうな!」
改めの自己紹介なのに分からない部分が多い会話だ。
それでも俺は嬉しくって、カイルも喜んでくれていた。
「ハハハ!俺も年のせいか腰を痛めがちでよぉ、カイルには助かってるぜ。真面目でよーっく働く子だ」
「それはよかった、あの子を派遣したアデルも喜ぶ」
「……しっかし、あの坊主があの調子じゃ、オタクも苦労するな?」
着ている服やフードに認識阻害させる効果があっても、”人狼”の鼻は誤魔化せはしない。
わずかな生活臭からでも普段の生活模様が分かってしまうのだ。
それを聞かれたゼアロルドの返答など、決まっているのだが。
(ん~、マンドフルーツのいい匂い~♪)
再会を喜んだドランが沢山オマケをしてくれたおかげで、シオウはとってもご満悦だった。
たくさんの果物はカットして今夜のデザートに振る舞おう。あ、パンケーキを焼いてのっけてもいいかな!?
あとは… せっかく街に来たんだ、このまま帰るのはまだ勿体無い。
「ゼアロンさん、もう少し付き合ってください!」
―――――――――――――――――――――
補足:
純粋 まじりけのないもの。
この世界では微成分でも含んでしまう瘴気の穢れさえ含んでいない。
シオウがシュヴァル国にやってきて早一カ月も過ぎた頃。相変わらず城内ではシオウを、一体どのように扱うべきかについての話し合いが行われているが、結局まとまらず白紙に戻る。
特殊な環境で育てられたシオウ。
彼が言葉だけでなく自分のことを知らなさすぎる件については、既に上層部にも報告されてある。そこで先日、教会の提案により一度シオウの能力と加護を確認するためのステータス鑑定が行われたのだが……。
「ん~~~~~、??」
魔力量から身体能力、加護に至るまでを確認できる聖鏡板を前に、どうしてかシオウは首を捻っていた。そしてちょいちょいと傍に控えていた騎士ゼアロルドを呼ぶと、「こういうこと」と指を刺す。
「なんということだ…」
「本当に…彼は言葉だけでなく文字まで奪われたのか」。
意味が伝わらなくともシオウへ向けられた憐れみの目と、若干の落胆を含んだ声はハッキリと届いた。
「ご、ごめ…」
「シオウ、気にしなくていい」
その空気から庇うようにゼアロルドはシオウの前に立ち、貴族や司祭からの視線を遮った。
「ゼアロンさん……?」
「申し訳ありません。私にも読めないのです」
「よめない、コレ、ゼアロンさんも?」
「はい」
頷くゼアロルド。
ステータスとは努力と才能、加護は神より授かったものだ。本人か血の繋がりのある者以外が読めるものではない。
「そう…か、」
小さく首を振るゼアロルドを見てシオウが思い出したのは、マクミランでのステータス鑑定のことだった。
(やっぱり最初っから……俺は期待された存在じゃなかったのか… だけど…)
今日、俺のなにを期待してたのかは知らないけど、あんまりだ。
すんっとした表情でなにかを悟ったあとシオウは紙とペンを要求した。
読めない異世界の文字。それを書き起こして勝手に納得してもらおうと思いついたのだ。
そして空気は、一変する。
「おぉ、これは―――――!」
シオウには魔法の才能はなかった、ゼロだった。
しかし授かっていた"奇跡の加護"にその場にいた全員が驚愕し、シオウの親衛隊達は清々しい面持ちで堂々と立っていた。
「え!?えっ!?急に、なに―――!?」
突如として歓喜に沸く理由を、ひとり理解できないシオウは焦った。怯えた様子でゼアロルドの背に引っ付こうとしたのだが、その体は他ならぬゼアロルドの腕により抱き上げられてしまった。
「心配しなくて大丈夫だ、シオウ」
「……っ、大丈夫?ほ、ほんとに…?」
「えぇ。貴方に敵意を向ける者など誰もいません。我らが聖、シオウ様」
―――――――騎士の声に、全員が平伏した。
そんな出来事があっても簡単な問題ではない。
聖水がなくとも回復薬を作ることのできる塩と砂糖、それを生み出せる人間を神子と言わずに誰と呼ぶ。
しかし、いくら”愛と恩義”を謳う国であっても他国、それも休戦中の国であるマクミランの人間がシュヴァル国の神子や聖人になるなど前代未聞のことだ。各方面から反発を喰らうのは間違いない。
さらに悪い事にシオウは、エルナ語を理解できない。恐らくは「聖人」の意味すらも知らない。
必ず、シオウを悪用しようとする人間がこぞってやってくる。
『加護 純粋な塩と砂糖』。
―――かといってシオウを、民間人として放置するわけにもいかない。
こうした様々な事情によってシオウは正式な神子や聖人として扱われることはないが、親衛隊らには自分の命以上に大事にするように命令が下った。
◇ ◇ ◇
「シオウ、これを貴方に」
「え、これって…… お金?」
今日アルタイルさんから渡されたのは茶色の、手のひらサイズほどの袋。
その中には銀と銅の硬貨が入っていた。
「シオウは働いているので、その報酬です」
「ほ、うしゅう?」
初めて聞く単語にピンとこないシオウ。それを見てアルタイルも言い方を変えた。
正しい意味でなくともシオウに伝わりさえすれば問題ないのだ。
「失礼。ご褒美と言えば分かりやすいですね」
「――!つまり、給料ってこと!?もらっていいの!?こんなに!?」
今日は初めてのおつかいを頼まれると思ってたのに違った。
最近じゃ騎士舎の手伝いだけじゃなく、俺の加護で生成した塩と砂糖を天秤にかけてそれを大事そうにアデルさんが包んでいた。
やっぱりシュヴァル国じゃ塩と砂糖が貴重だったのか!
(加護のおかげだし俺はなんにもしてないけど… やった、初給料だ…!!)
今後何があっても大丈夫なように、安定した衣食住を確保する為にもお金は大事だ。
それにこの世界にきてからずっと一文無しの俺だ、背に腹は代えられない。
「むっふっふ~♪」
そして記念すべき、初給料の使い道だ。
もちろん無駄遣いはしたくないし貯金もしたい。
でも、使い道は決まっていた。
「ゼアロンさん!俺、買い物に来たい!!」
* * *
で、再びやってきました
――――――城下の大市場!
目立たないようフードを被るシオウと、
護衛のため目立つ鎧を脱ぎ、シオウと同じ"認識阻害"効果のある特殊なフードを被るゼアロルド。
「じゃあ、まずは―――!」
早速お世話になった狼獣人のドランさんの青果店に行けば、あのゴロツキ共にいいように扱われていた少年が働いていて思わず口が開いた!
どうやら騎士達に保護されたあと、ドランさんの店に雇われたらしい。
「カイル…、君はカイルっていうんだ!元気そうでよかった」
「はい!また聖人様に会えて嬉しいです!」
「??うん、うれしい、ありがとうな!」
改めの自己紹介なのに分からない部分が多い会話だ。
それでも俺は嬉しくって、カイルも喜んでくれていた。
「ハハハ!俺も年のせいか腰を痛めがちでよぉ、カイルには助かってるぜ。真面目でよーっく働く子だ」
「それはよかった、あの子を派遣したアデルも喜ぶ」
「……しっかし、あの坊主があの調子じゃ、オタクも苦労するな?」
着ている服やフードに認識阻害させる効果があっても、”人狼”の鼻は誤魔化せはしない。
わずかな生活臭からでも普段の生活模様が分かってしまうのだ。
それを聞かれたゼアロルドの返答など、決まっているのだが。
(ん~、マンドフルーツのいい匂い~♪)
再会を喜んだドランが沢山オマケをしてくれたおかげで、シオウはとってもご満悦だった。
たくさんの果物はカットして今夜のデザートに振る舞おう。あ、パンケーキを焼いてのっけてもいいかな!?
あとは… せっかく街に来たんだ、このまま帰るのはまだ勿体無い。
「ゼアロンさん、もう少し付き合ってください!」
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純粋 まじりけのないもの。
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