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一章:性奴隷になりませんか?
男の願望
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入浴タイムが終わったら次は腹ごしらえだ。
レオを小屋に連れ込むとすぐ食事の用意をした。
(んーと、レオは魚と肉とどっちが好きなんだ?)
ま、どっちも入れときゃいっか。
テーブルに並べたのは猪の香草焼きに川魚の塩焼き、山菜のサラダといったものだった。
「…!」
ほーら、どれも美味しそうだろ?
匂いに惹かれたレオルオの腹の虫がきゅるると泣いたのが聞こえた。
この料理を作ってくれたのは"ママ"の愛称で慕われている古参メンバーの一人で、俺がしたのは彼が用意した食事を温め直したくらいだが…レオも気に入ってくれればいいな。
「あ、あの……」
レオのやや困惑した声に俺は少し焦った。
えっ、なになに?アレルギー、はたまた苦手な食材でもあった?
「どうした?口籠らずに言え」
「この体勢は、おかしいのでは?」
うん?レオの居場所は俺の膝の上だろ?おかしいところなんか全くないぞ。
「それだけか?」と聞けばこくりと頷いたのでスルーだ。
抱っこは慣れだって猫カフェの店員さんに聞いたことがある。だからレオもそのうち慣れるさ。
「食えない食材はあるか?」
「い、いえ。ありません」
オッケー。それならば、とバンリは遠慮なく取り皿に料理を乗せていく。
レオルオは黙ったままその様子を見守っているだけだったが、突如差し出された大盛の皿にびくっと驚いた反応を見せた。
「え、」
「ほら、お前の分だ」
あれ、食事のタイミングを間違えた!?
気分じゃなかったのだろうかと焦る俺をよそにレオは俺の顔と料理を見比べていた。
「あ、ありがとうございます…」
あ、毒がはいってるんじゃないか心配してた!?
そんなの入れない入れない!
慌ててフォローを入れようとした矢先、レオが焼き魚を口に放り込んだ。
「……っ、!」
ピーンッと立った耳と尻尾。
えっ やっば、反応かわいすぎんだろっ!?
焼き魚そんなに気に入ったの?
感想は言わないがレオは無言のままガツガツと料理を平らげていく。
思わず口元が緩んだし、頬張る姿は見ているだけで癒される。
(はぁ…、これからはこのボロ小屋が俺とレオの家かぁ)
なんだかとても感慨深い…
・ ・
(……おや?)
やけにレオの目がとろんとろんしているのに気づいた。
頭もカクカクと落ちるたび本人も必死で耐えている。
「眠いなら寝るといい」
素直に休むように言うとレオが俺の膝から降りようとするので慌てて腰を引いて戻した。
「こら。どこに行く気だ?」
「白い…ふとんの場所に……」
「あ?」
「…、しろくて、ふかふかの…」
よっぽど眠いのか曖昧な表現だなぁ、クイズなの?
そんでー…答えってまさか、俺が広場に置いてきたホワイトウルフの毛皮のことじゃあないよな??違うよな??
「毛皮のことか?」
「おとなしく、するので…」
(いやいや、ちょっとまて!!)
レオが気に入ったならあげるけど、他の男の汗と精液で汚れたままの上に誰が寝かすか!
つか、なんのために風呂入った!?そこにベッドがあるだろ!?
「え、あ――――!?」
すぐさまレオを抱き上げると、そばにあるベッドへと優しく降ろした。
「お前の寝床はここだ。おとなしく寝ろ」
ずいぶん大柄な言い方だけど俺だって内心めっちゃ焦っていた。
レオは一瞬だけ目を見開いたけど眠気には勝てない。
大人しく眠りに落ちていった。
(やっべぇ、かわいい)
はぁ~~… なんで面と面を向かって素直に言えないんだよ、ヘタレめっ。
「今日は恥ずかしい台詞をいっぱい言ってくれてサンキューな?」
そのうちレオが「おかえり」や「おやすみ」とか色々挨拶してくれると嬉しいな
俺は精一杯レオを大事にするよ。
(まぁ、先は長そうだけどな)
命令して言わせることも出来るけど……レオが考えて行動することに意味があるんだ。
それに俺は待てる男だ、焦らないぞ!
「……ん、っ」
不思議だ…
どこまでも無防備で俺の庇護欲を誘う。
『バンリさん、これがソイツから取り上げた短剣と手荷物です』
軍資金が不十分だったのか、はたまた最初から生きて帰れるとは思っていなかったのか…
刃こぼれした短剣と鞄の中にあった僅かな食糧が物語っている気もするけど、そんな悲しい事をレオの口からは聞きたくない。
「これからは俺が守るからな…」
ガリガリというほどじゃないけど痩せている。それと毛と肌が荒れているのも気になった。
今度街に行ったら栄養剤を買おう。
お前は毛繕いは好きか?
上等で柔らかい、それこそセレブ獣人御用達のブラシでも用意してみるか。それで毎夜寝る前に俺が綺麗に磨けばきっと毛艶はよくなる。
あ、それと文字が読めないことを気にしてたから勉強できるよう絵本や教材もいるな?
他にもレオが退屈しないよう一人でも楽しめるボードゲームと… あぁ考えれば考えるほど必要なものが多い!
(ゆっくり距離を詰めてかないとなぁ)
まるで野良猫みたいなレオルオが俺に懐いてくれる日が待ち遠しい。
レオを小屋に連れ込むとすぐ食事の用意をした。
(んーと、レオは魚と肉とどっちが好きなんだ?)
ま、どっちも入れときゃいっか。
テーブルに並べたのは猪の香草焼きに川魚の塩焼き、山菜のサラダといったものだった。
「…!」
ほーら、どれも美味しそうだろ?
匂いに惹かれたレオルオの腹の虫がきゅるると泣いたのが聞こえた。
この料理を作ってくれたのは"ママ"の愛称で慕われている古参メンバーの一人で、俺がしたのは彼が用意した食事を温め直したくらいだが…レオも気に入ってくれればいいな。
「あ、あの……」
レオのやや困惑した声に俺は少し焦った。
えっ、なになに?アレルギー、はたまた苦手な食材でもあった?
「どうした?口籠らずに言え」
「この体勢は、おかしいのでは?」
うん?レオの居場所は俺の膝の上だろ?おかしいところなんか全くないぞ。
「それだけか?」と聞けばこくりと頷いたのでスルーだ。
抱っこは慣れだって猫カフェの店員さんに聞いたことがある。だからレオもそのうち慣れるさ。
「食えない食材はあるか?」
「い、いえ。ありません」
オッケー。それならば、とバンリは遠慮なく取り皿に料理を乗せていく。
レオルオは黙ったままその様子を見守っているだけだったが、突如差し出された大盛の皿にびくっと驚いた反応を見せた。
「え、」
「ほら、お前の分だ」
あれ、食事のタイミングを間違えた!?
気分じゃなかったのだろうかと焦る俺をよそにレオは俺の顔と料理を見比べていた。
「あ、ありがとうございます…」
あ、毒がはいってるんじゃないか心配してた!?
そんなの入れない入れない!
慌ててフォローを入れようとした矢先、レオが焼き魚を口に放り込んだ。
「……っ、!」
ピーンッと立った耳と尻尾。
えっ やっば、反応かわいすぎんだろっ!?
焼き魚そんなに気に入ったの?
感想は言わないがレオは無言のままガツガツと料理を平らげていく。
思わず口元が緩んだし、頬張る姿は見ているだけで癒される。
(はぁ…、これからはこのボロ小屋が俺とレオの家かぁ)
なんだかとても感慨深い…
・ ・
(……おや?)
やけにレオの目がとろんとろんしているのに気づいた。
頭もカクカクと落ちるたび本人も必死で耐えている。
「眠いなら寝るといい」
素直に休むように言うとレオが俺の膝から降りようとするので慌てて腰を引いて戻した。
「こら。どこに行く気だ?」
「白い…ふとんの場所に……」
「あ?」
「…、しろくて、ふかふかの…」
よっぽど眠いのか曖昧な表現だなぁ、クイズなの?
そんでー…答えってまさか、俺が広場に置いてきたホワイトウルフの毛皮のことじゃあないよな??違うよな??
「毛皮のことか?」
「おとなしく、するので…」
(いやいや、ちょっとまて!!)
レオが気に入ったならあげるけど、他の男の汗と精液で汚れたままの上に誰が寝かすか!
つか、なんのために風呂入った!?そこにベッドがあるだろ!?
「え、あ――――!?」
すぐさまレオを抱き上げると、そばにあるベッドへと優しく降ろした。
「お前の寝床はここだ。おとなしく寝ろ」
ずいぶん大柄な言い方だけど俺だって内心めっちゃ焦っていた。
レオは一瞬だけ目を見開いたけど眠気には勝てない。
大人しく眠りに落ちていった。
(やっべぇ、かわいい)
はぁ~~… なんで面と面を向かって素直に言えないんだよ、ヘタレめっ。
「今日は恥ずかしい台詞をいっぱい言ってくれてサンキューな?」
そのうちレオが「おかえり」や「おやすみ」とか色々挨拶してくれると嬉しいな
俺は精一杯レオを大事にするよ。
(まぁ、先は長そうだけどな)
命令して言わせることも出来るけど……レオが考えて行動することに意味があるんだ。
それに俺は待てる男だ、焦らないぞ!
「……ん、っ」
不思議だ…
どこまでも無防備で俺の庇護欲を誘う。
『バンリさん、これがソイツから取り上げた短剣と手荷物です』
軍資金が不十分だったのか、はたまた最初から生きて帰れるとは思っていなかったのか…
刃こぼれした短剣と鞄の中にあった僅かな食糧が物語っている気もするけど、そんな悲しい事をレオの口からは聞きたくない。
「これからは俺が守るからな…」
ガリガリというほどじゃないけど痩せている。それと毛と肌が荒れているのも気になった。
今度街に行ったら栄養剤を買おう。
お前は毛繕いは好きか?
上等で柔らかい、それこそセレブ獣人御用達のブラシでも用意してみるか。それで毎夜寝る前に俺が綺麗に磨けばきっと毛艶はよくなる。
あ、それと文字が読めないことを気にしてたから勉強できるよう絵本や教材もいるな?
他にもレオが退屈しないよう一人でも楽しめるボードゲームと… あぁ考えれば考えるほど必要なものが多い!
(ゆっくり距離を詰めてかないとなぁ)
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