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637.神堕ちの儀13
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魔法陣が顕現した瞬間、誠一は大半の魔力と体力を喪失した。
一瞬でも気を抜けば、意識を失いそうであった。
「ぐううっ」
先程の呻きと明らかに違った声を上げる誠一だった。
シエンナの『貧乏くじ』と『押しかけ女房』の称号が
一気に力を増した。
「アル、魔力ね。魔力と体力を
ごっそりと持ってかれているのね」
誠一はやっとの思いで頷いた。
魔法陣の光は揺らぎで、誠一の影が揺らぐと、
何度も頷いているようにシエンナには見えた。
シエンナは、誠一の背中から彼を抱きしめた。
「ヴェル、魔石を私とアルの肌に充てて。
キャロリーヌは魔力・体力の回復液を
私とアルに出来る限り飲ませて。
サリナとアミラはこの魔法陣に近寄る魔物を倒して。
魔石は直ぐにヴェルへ。
我、与える我が魔力と体力を。トランスファー」
シエンナは眉間に皺を寄せた。
適量を移譲したつもりが、誠一からごっそりと魔力を引き抜かれた。
「ヴェル、キャロリーヌ急いで!」
「おっおう」
ヴェルは急いで近づくと、両手いっぱいの魔石を
シエンナの鎖骨辺りに充てた。
様々な色の魔石が一瞬でそこら辺に転がる石の様に
なってしまった。
同じように誠一の首筋に充てると一瞬で石ころの様に
なってしまった。
キャロリーヌは回復液を誠一の口に含ませようとしたが、
どうにも誠一が飲み込まずに零してしまった。
「ちょっと、キャロリーヌ、なにやってるの。
口移しでしょ。急いで、アルが干からびる」
シエンナが怒鳴りつけた。
慌ててキャロリーヌは口に含むと集中している
誠一の唇に含ませた。
キャロリーヌは自分の舌を誠一の舌に絡ませて、
強引に飲み込ませた。続けて、
キャロリーヌはシエンナにも口移しで飲み込ませた。
意思を持って絡み合う2人の舌、シエンナは回復液を飲み込んだ。
「うぷっ、ちょっと私はそれいら、むぐぐぐっ」
何かもごもごとシエンナが喚いているが、
再びキャロリーヌの舌が絡み、本日、二本目の回復液を
飲まされたシエンナだった。
「肌の触れ合いがより魔力親和性を高めての回復を促すって。
確かシエンナ言っていたわよね」
「むぐぐって。きゃっ。今度は何よ」
シエンナの胸の側に魔石と硬い手の平が触れた。
「すっすまん。ちょっとミスった」
ヴェルが慌てて謝る。
少し遠くからアミラの冷たい視線を感じる2人だった。
「わかったから。手を早く抜いて、抜いて。
それとヴェル、魔石に自分の魔力を込めて」
「おっおう」
ヴェルは、シエンナの服から手を引き抜いた。
ヴェルは何かを感じ取るが如くシエンナの胸に
触れた手を握っては広げていた。
いつの間にかヴェルの隣にアミラがいた。
サリナ、一人で雪狼と格闘していた。
一瞬でも気を抜けば、意識を失いそうであった。
「ぐううっ」
先程の呻きと明らかに違った声を上げる誠一だった。
シエンナの『貧乏くじ』と『押しかけ女房』の称号が
一気に力を増した。
「アル、魔力ね。魔力と体力を
ごっそりと持ってかれているのね」
誠一はやっとの思いで頷いた。
魔法陣の光は揺らぎで、誠一の影が揺らぐと、
何度も頷いているようにシエンナには見えた。
シエンナは、誠一の背中から彼を抱きしめた。
「ヴェル、魔石を私とアルの肌に充てて。
キャロリーヌは魔力・体力の回復液を
私とアルに出来る限り飲ませて。
サリナとアミラはこの魔法陣に近寄る魔物を倒して。
魔石は直ぐにヴェルへ。
我、与える我が魔力と体力を。トランスファー」
シエンナは眉間に皺を寄せた。
適量を移譲したつもりが、誠一からごっそりと魔力を引き抜かれた。
「ヴェル、キャロリーヌ急いで!」
「おっおう」
ヴェルは急いで近づくと、両手いっぱいの魔石を
シエンナの鎖骨辺りに充てた。
様々な色の魔石が一瞬でそこら辺に転がる石の様に
なってしまった。
同じように誠一の首筋に充てると一瞬で石ころの様に
なってしまった。
キャロリーヌは回復液を誠一の口に含ませようとしたが、
どうにも誠一が飲み込まずに零してしまった。
「ちょっと、キャロリーヌ、なにやってるの。
口移しでしょ。急いで、アルが干からびる」
シエンナが怒鳴りつけた。
慌ててキャロリーヌは口に含むと集中している
誠一の唇に含ませた。
キャロリーヌは自分の舌を誠一の舌に絡ませて、
強引に飲み込ませた。続けて、
キャロリーヌはシエンナにも口移しで飲み込ませた。
意思を持って絡み合う2人の舌、シエンナは回復液を飲み込んだ。
「うぷっ、ちょっと私はそれいら、むぐぐぐっ」
何かもごもごとシエンナが喚いているが、
再びキャロリーヌの舌が絡み、本日、二本目の回復液を
飲まされたシエンナだった。
「肌の触れ合いがより魔力親和性を高めての回復を促すって。
確かシエンナ言っていたわよね」
「むぐぐって。きゃっ。今度は何よ」
シエンナの胸の側に魔石と硬い手の平が触れた。
「すっすまん。ちょっとミスった」
ヴェルが慌てて謝る。
少し遠くからアミラの冷たい視線を感じる2人だった。
「わかったから。手を早く抜いて、抜いて。
それとヴェル、魔石に自分の魔力を込めて」
「おっおう」
ヴェルは、シエンナの服から手を引き抜いた。
ヴェルは何かを感じ取るが如くシエンナの胸に
触れた手を握っては広げていた。
いつの間にかヴェルの隣にアミラがいた。
サリナ、一人で雪狼と格闘していた。
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