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375.グレートウォールへ1
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翌日、バラムと不機嫌そうなジェイコブが
朝から誠一たちの宿を訪れていた。
「おはようございます、アルフレート様。
朝から申し訳ございませんが、早速ですが、
グレートウォール登城の件を詰めたくお伺いさせて頂きました」
バラムはにこやかな微笑みを絶やさず話している。
対照的にジェイコブは、不機嫌さを隠そうともせずに
挨拶も碌にしようともしなかった。
「バラムさん、本気で私に一軍の将として、
参陣して欲しいのですか?
ジェイコブ殿の態度を見ていると
どうもどっちでもいい様な印象を受けます。
公国からも良い話を頂戴していますし」
「いえそれはその陛下はそのように全く思っておりません」
ここに至って、バラムはジェイコブを扱いかねていた。
ダンブルの威を借りて、好き放題する小物でであった。
こちらの本気を感じて貰うための人選が足枷になっていた。
「むっ、それは本当か?」
ジェイコブは公国という言葉に反応した。
「ええ、グロウ殿や宰相殿より士官の話を受けていますよ」
ジェイコブは更に強く反応した。
「それはいかん、いかん。困る」
誠一はジェイコブの困る理由が分かっていたが、
甘い言葉やジェイコブに都合の良い言葉をかける気は毛頭なかった。
「なかなか良い話で非常に魅力的ですよ。
それに公国は安定していますから。
数日、過ごした印象ですが、この国の力になるのも悪くない気がします」
ジェイコブの顔が真っ赤になっていた。
そこら中に唾を吐き出しながら、絶叫した。
「それはいかん、いかん、いかーん。本当に困る。
おまえは一緒にグレートウォールに来て貰わないと、
本当に我が困るのだ」
一方的に自分の都合を押し付けるジェイコブであった。
「アルフレート様にとっても利のある話かと。
どうかご再考をお願い致します」
「そうですね、竜公国はあくまでも話があるだけです。
あくまでも話だけですよ。
ダンブル陛下のように具体的な褒賞や地位の話はありませんのでご心配なく。
まあ、いくつかお願いがありますが、どうでしょう?
受けて頂けますか?」
ジェイコブの顔色は誠一の話の途中から赤から真っ青になっていた。
そして、即答した。
「よいよい、我でできる範囲のことなら、何でもする。
ゆえにアルフレートは、グレートウォールに来る。いいな」
「兵装ですが、白い鎧で統一してください。
それと、グレートウォールに向かう前にその兵を率いて、
バロック一家の屋敷に向かうことを許可してください」
ジェイコブの顔色は激しく赤、青と変わり最終的に真っ白に落ち着いた。
本人に答える気力は無さそうであった。
朝から誠一たちの宿を訪れていた。
「おはようございます、アルフレート様。
朝から申し訳ございませんが、早速ですが、
グレートウォール登城の件を詰めたくお伺いさせて頂きました」
バラムはにこやかな微笑みを絶やさず話している。
対照的にジェイコブは、不機嫌さを隠そうともせずに
挨拶も碌にしようともしなかった。
「バラムさん、本気で私に一軍の将として、
参陣して欲しいのですか?
ジェイコブ殿の態度を見ていると
どうもどっちでもいい様な印象を受けます。
公国からも良い話を頂戴していますし」
「いえそれはその陛下はそのように全く思っておりません」
ここに至って、バラムはジェイコブを扱いかねていた。
ダンブルの威を借りて、好き放題する小物でであった。
こちらの本気を感じて貰うための人選が足枷になっていた。
「むっ、それは本当か?」
ジェイコブは公国という言葉に反応した。
「ええ、グロウ殿や宰相殿より士官の話を受けていますよ」
ジェイコブは更に強く反応した。
「それはいかん、いかん。困る」
誠一はジェイコブの困る理由が分かっていたが、
甘い言葉やジェイコブに都合の良い言葉をかける気は毛頭なかった。
「なかなか良い話で非常に魅力的ですよ。
それに公国は安定していますから。
数日、過ごした印象ですが、この国の力になるのも悪くない気がします」
ジェイコブの顔が真っ赤になっていた。
そこら中に唾を吐き出しながら、絶叫した。
「それはいかん、いかん、いかーん。本当に困る。
おまえは一緒にグレートウォールに来て貰わないと、
本当に我が困るのだ」
一方的に自分の都合を押し付けるジェイコブであった。
「アルフレート様にとっても利のある話かと。
どうかご再考をお願い致します」
「そうですね、竜公国はあくまでも話があるだけです。
あくまでも話だけですよ。
ダンブル陛下のように具体的な褒賞や地位の話はありませんのでご心配なく。
まあ、いくつかお願いがありますが、どうでしょう?
受けて頂けますか?」
ジェイコブの顔色は誠一の話の途中から赤から真っ青になっていた。
そして、即答した。
「よいよい、我でできる範囲のことなら、何でもする。
ゆえにアルフレートは、グレートウォールに来る。いいな」
「兵装ですが、白い鎧で統一してください。
それと、グレートウォールに向かう前にその兵を率いて、
バロック一家の屋敷に向かうことを許可してください」
ジェイコブの顔色は激しく赤、青と変わり最終的に真っ白に落ち着いた。
本人に答える気力は無さそうであった。
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