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176.悩み事2
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「そのようなことで揉めているようではのう。
ふぅ、探索や討伐の最中にパーティ崩壊の危険が
あるであろう。ふむ、そうだのう。
解散して、新しいメンバーを探すか、
新しいメンバーを参入させなさい。
若いうちは色々と経験した方が良い。決まりじゃ」
シエンナとヴェルはキョトンとしていた。
全く理解の及ばない提案であった。
チームの解散は論外であったし、新しいメンバーを
加えるにしても足手まといにしか思えなかった。
「おっおい、アル。どうすんだよ。
解散は論外として、誰を加えるんだよ」
「そもそも加入してくれる人がいるのかな」
また、始まった。
どうも難問・奇問を自分に放り投げる二人の悪い癖が
学院長の前で始まってしまった。
学院長は、顎髭を梳きながら、ふむふむと
この状況を見守っていた。
「ちょっと、待て、二人とも。
何か問題がある毎に僕に振るのを止めて。
チームを解散するか新しいメンバーを加えるか
今回は二人で決めて」
誠一が厄介事をさけるために二人の成長を
促すような素振りで言った。
「アル!解散はないな。
悪かったよ、さっきは。
新しいメンバーを探すか!
どうせ一時的なことだろ。
俺らについて来るとしたら、あいつしかいないし。
俺らの前で鬼畜の如く叩き潰したシエンナが誘えば、
びびってチームに加入するんじゃね」
ヴェルは自信満々な表情だった。
「そうだね、それにするかな。
ちょっと性格に難があるけど、まあ、いいか。
彼もどうせ今の状況で燻っているのが
もどかしそうだしね」
ヴェルの問題発言には特に触れず、
シエンナもファブリッツィオを加入させることには
納得の表情だった。
「いや、まあ、僕もそれでもいいけど、
誰が誘うのかな?」
誠一は、一応、そのことが自分でないことを
確認したかった。
「いや、それはパーティリーダーのおまえだろ、アル。
俺はちゃんと意見を言ったし」
「私もアルだと思うよ。
それに最近、彼もアルに熱い視線を四六時中、
送っているしね。脈ありじゃない」
なっシエンナの言葉でやっと、
あの悪寒の走る視線の正体が分かった誠一であった。
視線の先の人物がやったとわかり、
ほっとする誠一だったが、どうも釈然としない表情を
していたのだろう。シエンナが説明をした。
「アルの側にいたから、私もその視線に気づいたのよ。
最初はぶちのめした恨みかなーと思ったけど、
よくよく観察するとアルを見ているようだったし、
実害が無さそうなので、ほっぽっていたのよ」
ぐぐうっ、仲間に最初から相談しておけば、
良かったと後悔する誠一だった。
「ふむ、ではあとはアルフレート君、よろしく頼もうかのう。
今回の騒ぎは注意で留めておくことにしておくのう」
ファウスティノはそう言い残して、講堂を後にした。
ふぅ、探索や討伐の最中にパーティ崩壊の危険が
あるであろう。ふむ、そうだのう。
解散して、新しいメンバーを探すか、
新しいメンバーを参入させなさい。
若いうちは色々と経験した方が良い。決まりじゃ」
シエンナとヴェルはキョトンとしていた。
全く理解の及ばない提案であった。
チームの解散は論外であったし、新しいメンバーを
加えるにしても足手まといにしか思えなかった。
「おっおい、アル。どうすんだよ。
解散は論外として、誰を加えるんだよ」
「そもそも加入してくれる人がいるのかな」
また、始まった。
どうも難問・奇問を自分に放り投げる二人の悪い癖が
学院長の前で始まってしまった。
学院長は、顎髭を梳きながら、ふむふむと
この状況を見守っていた。
「ちょっと、待て、二人とも。
何か問題がある毎に僕に振るのを止めて。
チームを解散するか新しいメンバーを加えるか
今回は二人で決めて」
誠一が厄介事をさけるために二人の成長を
促すような素振りで言った。
「アル!解散はないな。
悪かったよ、さっきは。
新しいメンバーを探すか!
どうせ一時的なことだろ。
俺らについて来るとしたら、あいつしかいないし。
俺らの前で鬼畜の如く叩き潰したシエンナが誘えば、
びびってチームに加入するんじゃね」
ヴェルは自信満々な表情だった。
「そうだね、それにするかな。
ちょっと性格に難があるけど、まあ、いいか。
彼もどうせ今の状況で燻っているのが
もどかしそうだしね」
ヴェルの問題発言には特に触れず、
シエンナもファブリッツィオを加入させることには
納得の表情だった。
「いや、まあ、僕もそれでもいいけど、
誰が誘うのかな?」
誠一は、一応、そのことが自分でないことを
確認したかった。
「いや、それはパーティリーダーのおまえだろ、アル。
俺はちゃんと意見を言ったし」
「私もアルだと思うよ。
それに最近、彼もアルに熱い視線を四六時中、
送っているしね。脈ありじゃない」
なっシエンナの言葉でやっと、
あの悪寒の走る視線の正体が分かった誠一であった。
視線の先の人物がやったとわかり、
ほっとする誠一だったが、どうも釈然としない表情を
していたのだろう。シエンナが説明をした。
「アルの側にいたから、私もその視線に気づいたのよ。
最初はぶちのめした恨みかなーと思ったけど、
よくよく観察するとアルを見ているようだったし、
実害が無さそうなので、ほっぽっていたのよ」
ぐぐうっ、仲間に最初から相談しておけば、
良かったと後悔する誠一だった。
「ふむ、ではあとはアルフレート君、よろしく頼もうかのう。
今回の騒ぎは注意で留めておくことにしておくのう」
ファウスティノはそう言い残して、講堂を後にした。
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