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90.策謀の果てに5
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リシェーヌはデスサイスを振り回すが、
目の前の戦士を全く捉えることができなかった。
「おい、小娘、おまえ、舐めてるのか。
そんな大振りじゃ、かすりもしないぜ」
少しずつ風の精霊をロングソードで削ぐ戦士は、
余裕を持ってリシェーヌと対峙していた。
暗殺者はリシェーヌの攻撃に
ついつい我慢しきれなくなり、吹き出してしまった。
「くはっ、ありえねーだろ。
おまえ、それで草でも刈ってろ。笑わすな。
こいつは確か生死を問わずだったよな」
迫力も速度も十分なリシェーヌの一振り一振りは、
動作が大きく、歴然の戦士や暗殺者にとっては、
脅威になり得なかった。
そこらへんで草刈りをしている少女と
さして変わらない程度であった。
リシェーヌの前で突然、暗殺者が4人に増えた。
次の瞬間、リシェーヌの前後左右に現れた。
「ほう、4身の術か。まだまだ、極めてはおらぬな。
その先を見てみたい故にここで殺すには惜しいが仕方なし」
ナーシャは感心したように呟いた。
「舐めるな。まずは小娘からだ」
魔術と精霊により強化されている暗殺者は、
四方からリシェーヌへ飛び掛かった。
デスサイスは、フロアに突き刺されていた。
リシェーヌは、デスサイスの先端から
高く、上空へ飛び上がった。
部屋中に閃光が広がった。
閃光は一瞬であったが、その一瞬が
彼らの視界を数舜だけ奪った。
流石に視界を失うようなへまを
するようなレベルの者はいなかった。
しかし、ほんのわずかの隙で暗殺者は
ナーシャの細剣で滅多刺しにされていた。
フロアに降り立ったリシェーヌは、
太ももから血を流していた。
ロングソードの一撃がリシェーヌの左太ももを
大きく切り裂いていた。
魔術刀を一瞬だけ展開して、追撃を避けたが、
殺されるのは時間の問題であった。
敵に切り刻まれるか、出血多量で
死ぬかのどちらかであった。
「ほう、倒れずに向かってくるか。
お前を迷宮の餌にする前に屈服させたくなったな。
泣き叫ぶおまえを貪り尽くして、楽しませて貰おう」
リシェーヌはロングソードによって、
今度は右太ももを切り裂かれた。
立っていることができずにその場に
倒れ込んでしまった。
ナーシャは瀕死の暗殺者を部屋の隅に
放り投げると、リシェーヌの惨状に見向きもせずに
大斧を持った蛮族風の男と対峙していた。
「おい、あれがあのままだと死ぬぞ」
「構わぬ、どうなろうともよい」
ナーシャはさほど、剣術に
精通しているわけではなかった。
精霊の加護により異常なまでに身体強化しているから、
何とか拮抗を保てるだけであって、
他所に目を向ける余裕はなかった。
目の前の戦士を全く捉えることができなかった。
「おい、小娘、おまえ、舐めてるのか。
そんな大振りじゃ、かすりもしないぜ」
少しずつ風の精霊をロングソードで削ぐ戦士は、
余裕を持ってリシェーヌと対峙していた。
暗殺者はリシェーヌの攻撃に
ついつい我慢しきれなくなり、吹き出してしまった。
「くはっ、ありえねーだろ。
おまえ、それで草でも刈ってろ。笑わすな。
こいつは確か生死を問わずだったよな」
迫力も速度も十分なリシェーヌの一振り一振りは、
動作が大きく、歴然の戦士や暗殺者にとっては、
脅威になり得なかった。
そこらへんで草刈りをしている少女と
さして変わらない程度であった。
リシェーヌの前で突然、暗殺者が4人に増えた。
次の瞬間、リシェーヌの前後左右に現れた。
「ほう、4身の術か。まだまだ、極めてはおらぬな。
その先を見てみたい故にここで殺すには惜しいが仕方なし」
ナーシャは感心したように呟いた。
「舐めるな。まずは小娘からだ」
魔術と精霊により強化されている暗殺者は、
四方からリシェーヌへ飛び掛かった。
デスサイスは、フロアに突き刺されていた。
リシェーヌは、デスサイスの先端から
高く、上空へ飛び上がった。
部屋中に閃光が広がった。
閃光は一瞬であったが、その一瞬が
彼らの視界を数舜だけ奪った。
流石に視界を失うようなへまを
するようなレベルの者はいなかった。
しかし、ほんのわずかの隙で暗殺者は
ナーシャの細剣で滅多刺しにされていた。
フロアに降り立ったリシェーヌは、
太ももから血を流していた。
ロングソードの一撃がリシェーヌの左太ももを
大きく切り裂いていた。
魔術刀を一瞬だけ展開して、追撃を避けたが、
殺されるのは時間の問題であった。
敵に切り刻まれるか、出血多量で
死ぬかのどちらかであった。
「ほう、倒れずに向かってくるか。
お前を迷宮の餌にする前に屈服させたくなったな。
泣き叫ぶおまえを貪り尽くして、楽しませて貰おう」
リシェーヌはロングソードによって、
今度は右太ももを切り裂かれた。
立っていることができずにその場に
倒れ込んでしまった。
ナーシャは瀕死の暗殺者を部屋の隅に
放り投げると、リシェーヌの惨状に見向きもせずに
大斧を持った蛮族風の男と対峙していた。
「おい、あれがあのままだと死ぬぞ」
「構わぬ、どうなろうともよい」
ナーシャはさほど、剣術に
精通しているわけではなかった。
精霊の加護により異常なまでに身体強化しているから、
何とか拮抗を保てるだけであって、
他所に目を向ける余裕はなかった。
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