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に
メリア父side
しおりを挟むメリアがアレスの後ろについて部屋を出た。
今朝、メリアが珍しく私の自室へと姿を見せた。メリアはほとんど姿を現すような子ではないので、来てくれたこと自体がとても嬉しかった。
メリアが話があると言うので、話を聞くと、メリアとアレスの婚約破棄を正式にしたいということだった。
驚いた。
昔はとても仲が良かった2人だったのに、婚約破棄になってしまうなんて。やはり、人は変わるということか、、、
この婚約は私と隣国の王である私の古くからの友人との約束のもとされていた。
だからこそ、私にメリアの婚約破棄を辞めさせる力はないのだ。それに、メリアは自分で婚約者を決めたいと言うでは無いか。
この婚約を破棄することで娘が幸せになるなら何を迷うことがあるだろうか。
喜んで破棄してやろう。昔の約束なんて娘に比べたら小さいものだ。
そして私はメリアを連れて、隣国のアレスの父、そして私の友人の元へと向かったのだった。
「まさか、アレス達が婚約破棄を望むとは思わなかった。」
アレスの父が口を開いた。彼もこの件については驚いているようだ。
「ほんとだな。メリア達はとても仲が良いからこのまま行くと思ったんだがな。やはり、父親には気づくことの出来ないことがあるのだろうか?」
「そんなことを言うな。お前は男手ひとつでやっておる。アレス達はそういう年頃なのだ。仕方ない。」
「そうだな。メリア達が望むのなら父親らしく素直に受け入れてやろうではないか。」
彼には昔から勇気づけられてばかりだ。第一王子であるアレスくんにも受け継がれているようだからこの国は本当に才能に恵まれている。
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