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開幕
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しおりを挟む『あの、この隣はどなたですの?』
「そこの席はトルイユ公爵のご子息さまの席だよ。」
隣が誰か気になり、前の席にいるどこかのご子息に聞いてみると衝撃的な一言を返された。
トルイユのご子息って攻略対象のひとりじゃん。そーいえば、同じクラスだったか。席までは分からなかったけど、隣なのね。
因みに王太子は学校に席はあるけど通ってはいない。因みに同じクラス。王太子だから頭いいのよこれが。
『トルイユ公爵家。』
「僕がどうかしたのかい?」
『!?』
後ろから急に話しかけられて、驚いて勢いよく振り向く。
「今日から学校に来られるんだね。フォートリエ公爵令嬢。」
『ええ。お陰様で。トロイユ公爵子息様。』
「あぁそうか。記憶喪失とか言っていたね。」
『えぇ。申し訳ありません。』
「いやいいんだ。私の名はリュカ・トロイユ。トロイユ公爵家の長男だ。」
『リュカ・トロイユ様ですね。よろしくお願い致します。』
キタキタ~!!!リュカ・トロイユ!!超絶イケメンの彼。ほかの攻略対象と違って紳士でTheご子息って感じのオーラがあるんだよね。私はリュカ様をゲームでは推していました。だってカッコよすぎる。
「フォートリエ公爵令嬢と話すのは初めてかな?」
『そうなのでしょうか?申し訳ありません。覚えておりませんので。』
「前の君は男とは話さないタイプだったのだけどね。記憶をなくして、大丈夫になったのかな。」
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