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第19話 約束の地

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 あれ、目の前には大きくて白く輝くドラゴンがいた。俺の頬に頭を近づけ、俺はそいつの長い首を撫でている。エメラルドグリーンの綺麗な瞳が俺のことをじーっと見つめている。俺が動くたびガシャーンという金属が擦れる音で、俺は騎士の格好をしていると気づいた。え、騎士の格好? 

「%△#?%◎&@#」

 知らない言葉を俺は口にした。意味は分からない。でもどうやら目の前のドラゴンは意味が分かったようで、嬉しそうに首を高々と空へ伸ばした。

 あれ、これってどっかで見たような。そうだ、いつか風呂に入っている時と、そのあとに夢で見たヤツだ。

 それにしても、なんで騎士の格好してるんだ……?

 さっき口にした言葉は、前に夢の中で見た時にも理解できなかった。今度はその騎士になったのに意味が理解できなかった。一体どういうことだよ。

 目の前のドラゴンは何度も俺の頬に頭を擦り付けた。そういえば、これってドラが俺にやるのとよく似てる。俺が笑いかけると、嬉しそうにエメラルドグリーンの瞳を細めた。その瞳の奥には俺が映っている。

「ハルぅ~? ハルぅ」

 えっ、俺ってドラゴンの言ってること分かるのか? いや気のせいか。

 なんども体を揺さぶられ、ようやく見ていたものが夢だと気づいて目を覚ました。

「ハルぅ~? ハルぅ」
「えっ、ドラ? ここどこ?」

 ドラが首を横にぶんぶんと振った。分からないらしい。

 あたりを見回すと、どうやら俺たちは草原にいるらしい。遠くには白い頂を携えた山々が見える。これって、俺がドラの世界に来た時に見た風景とそっくりだ。ってことはその場所に戻ってきたってことだろうか。

 ドラが俺の顔を覗き込んでいる。心配そうな顔のドラがおでことおでこをくっつけた。銀色の髪が頬をくすぐる。

「大丈夫だって。よっこら……イテテテ」

 上半身を起こそうとしたら背中に激痛が走った。どうやら打ちどころが悪かったらしい。ドラが「大丈夫?」と言いながら背中をさすってくれた。

 そうだ、ドラの親父さんが俺を捕まえようとして兵隊に命令したんだ。そしてドラが俺と兵隊との間に入って、何やら呟き、部屋中がグリーンの光に包まれた。悲しそうなドラの表情が目に浮かぶ。あのままにしていたら、俺はドラを失うと直感した。そこで、鍵を腕に挿したんだ。

 無意識に握っていた拳を開くと、そこには鍵があった。金色に輝く鍵。たしかドラが俺に残したって、ウィンさんが言ってたっけ。

「ドラ、この鍵って……」

 ドラを見ると、どこか遠くの方を眺めていた。視線の先には森がある。

「ドラ?」
「ハルがやったの?」
「えっ?」

 ドラが振り向きざまに俺に聞いてきた。顔がめちゃくちゃ近い。それに不意の問いに一瞬ドラの言ってることが分からなかったが、さっきの騒動から逃げるためにここへ来たと言い、鍵を見せた。

「あ、この鍵」
「そうそう、この鍵を腕に挿すと移動できるみたいで……」
「うん、知ってるよ。だってハルは僕の花嫁だもの」
「それって花嫁は扉って意味?」
「うん!」

 その後の説明を待っていたが、それっきりドラは何も言わずに、また森の方を眺めた。

 うん! ってそれだけかよ。もっと詳しく知りたいんだけど。

 ドラの体が左右に揺れ、今にも倒れそうになるのを俺が支えた。顔を見るとなんだか疲れていそうだ。こいつ大丈夫かよ。

「あい、大丈夫か?」
「うん、僕ちょっとお腹すいちゃった。だってここ数日、なにも食べてなかったから……」
「なんだよ、腹減っただけか。病気かと思って心配したぞ。そっか、腹減ったのか……あははは」

 俺につられてドラも笑い出し、二人して大声で笑った。 

 いまにも死にそうな顔をしていたから、まさかって思ったけれど。でも数日食べてないんじゃ、それも困ったな。

「ここって食いもんあるのかな?」
「どうだろう……あっちの森へ行けば果物か何かあるかも」
「それなら行ってみようぜ。歩けるか?」

 頭を横にぶんぶんふるドラ。それならってことで、ドラを横向きにして抱きかかえた。

「ハルぅ~」

 ドラの顔が真っ赤になっている。

「ん? どうかしたか?」
「だって、これって、なんだか……」
「え? 流石に脇に抱えてって無理だろ。まぁおんぶでもいいんだけど、それじゃお前の顔が見えないし……」

 自分で言ってなんだけど、急に恥ずかしくなった。心臓がバクバクして、顔が火照ってくる。

「ハルぅ~大好き」

 ほっぺたにドラが軽くチュッとキスをした。火照った頬に少しひんやりとしたキス。

「ほら、ちゃんとつかまってろよ」
「うん」

 俺の首に腕を回すと、ドラの顔が近づいた。こいつのまつ毛、結構長いよな。安心しきった顔で俺に全身を預けている。ドラの頭にそっとキスを落とし、ゆっくりと森へと歩いて行った。



 森には大きな木々が生えていて、太陽の光の筋が木々の間からこぼれ落ちる程度だ。そのせいで森の中は薄暗く、入った瞬間はぞくっと寒気がしたほどだ。しばらく歩いていると、森の涼しさが心地良くなってくる。うっすらと汗ばんだ体にはちょうどいい。

 森にはいって10分ほど歩いただろうか。どこからか水の流れる音が聞こえてきた。川が近くにあるのだろう。ドラを見るとすやすやと寝ていた。川の近くへいき、ドラを草の上に寝かせ、周辺の木々に食べ物がないか探しに行った。

「ドラ、食えるかどうか分からないけど、採ってきたきたぞ」

 運よく川辺の近くには、果物やら木の実やらが成っている木々がたくさんあった。果物をいくつか採ってきたが、どの果物も初めて見るものばかり。正直食べられるのかどうかさえ、俺には分からない。

 眠そうに目を擦りながら、ドラがうっすらと瞳を開けた。

「あ、これ!」
「もしかして食えない……とか?」
「違う、違う。これ僕の大好物! 林檎みたいな、葡萄みたいな、桃みたいな味だから、ハルも食べてみて」
「えっ……あぁ」

 林檎みたいな、葡萄みたいな、桃みたいな味……って、すげぇな。一つで三つの味が楽しめるってやつ? 見た目は林檎っぽいから、何となく林檎? と思って採ってきたけど、葡萄と桃が混じった味って、想像がつかない。ぐうっと俺の腹の虫が鳴って、「ほら、食べてみて」とドラに催促された。美味そうに頬張るドラを見て、ここらでちょっと腹ごしらえしておくことに決めた。

「うぁ、すげぇ美味いじゃん!」
「でしょ~」

 満面の笑顔でドラが俺に微笑んだ。そしてふと、ウィンさんが言った「一年経っていますよ」という言葉が思い出された。

 俺にとってコイツの笑顔を見るのは、ついこの間のことでも、ドラにとって笑うのは、何日振りかもしれない。それにその一年の間には……。

「ドラ、あのさ……俺、お前に謝んなきゃいけないことがあってさ……」
「ん? なんのことハルぅ」
「……俺とお前って 」
「あー、この場所思い出した!」

 俺の話が終わる前にドラが遮るように叫んだ。

「ねえハルぅ、この近くに滝があってね、その滝の裏に秘密の洞窟があって……」
「ドラ?」

 ドラの声が小さくなり、俯いた顔からは悲しげな瞳が見えた気がした。

「行ってみるか、その滝の裏」
「えっ……いいの?」
「いいのって、こっからどう家に帰ればいいのか分からんし。ウィンさんともはぐれちゃったしな。それに追手もなさそうだから、今のうちに隠れる場所へ移動するのはありだろ?」
「うん分かった。約束だもんね」
「約束?」
「うん。そう約束」

 ときどきドラの言ってることは意味不明だ。行けばわかると言われ、互いの指を絡ませ手を繋いで歩いた。

 川の上流に向かって歩いた。ときおり川の水を飲みながら先へと進む。

 どのくらい歩いただろうか。それにこの世界に来てから時間の感覚というのが全く分からない。

「ここだよ」

 滝というからもっと大きな滝を想像していたのだが、高さも幅も1メートルほどの小さな滝だった。

「滑るから気をつけて」

 ドラに手をひかれ、腰を屈めながら滝の裏へと入っていった。

「イテテテ」

 背中が痛い。

「もう少しだから、頑張ってハルぅ」
「あぁ、分かってる」

 滝の裏へ入ると、そこはポッカリと広がった空間になっていた。小さな滝の裏に、大きな空間。空間は滝の数倍以上の広さがあった。

「%△#?%◎&@#」

 あれ、この言葉。どこから聞こえんだ?

「ドラ、この言葉ってなんて言ってんだ?」
「え? なんのこと。僕には何にも聞こえないよ」
「だって、ほら……あれ」

 不思議な言葉は一回だけで、それ以上は聞こえなかった。

「ハルぅ~こっち。そうだ、さっきの鍵、持ってる?」
「鍵? ああ、ここへ逃げてくる時に使ったやつ? ほら、あるぞ」

 鍵を渡すと、ドラがしゃがみ込んだ。俺もドラの隣に座ると、ドラが鍵を地面に突き刺した。

「ドラ?」

 どんな仕掛けなのか分からないが、鍵を挿した場所から白いもやが立ち上り、そこから映像らしきものが浮かびあがってきた。

 映像を見上げると、もやの中には、白い大きなドラゴンと騎士が映っている。

「あ、これ!」
「ハル、知ってるの?」
「知ってるっていうか、夢で見た」
「そっかぁ……やっぱりハルぅだったんだ……やっと会えた」
「え?」

 泣きそうな顔のドラが俺を見つめた。どういうこと?

「きっとハルぅは覚えてないと思うよ。だってすっごい大昔のことだもの。それに人間はほとんど記憶を保持できない。でも僕はそれでもいいって思ってる」
「どういうことだよ。まさか、もしかしてのもしかして?」
「……多分……たぶんハルぅはこの騎士の生まれ変わり……かも。だって、この映像が見られるのはハルぅが……そして、こっちは僕」

 ドラが指差す方向を見ると、それは大きくて白いドラゴンだった。純白の輝くドラゴン。そのドラゴンを慈しむかのように首を撫でている騎士。

 この騎士が俺? 生まれ変わり……そんなことをいきなり言われても実感ゼロだ。

「懐かしいなぁ」

 ドラの瞳がキラキラと輝いてる。

「%△#?%◎&@#」
「? ハルぅ?」
「あー、ちょっと真似て言ってみた。でもごめんな。俺にはなんの意味か分かんなくて……」

 ドラがぶんぶんと首を横に振った。

「ハルぅ、大好き」

 エメラルドグリーンの瞳からポロポロと涙がこぼれた。

「ちょっと、泣くなって。俺、悪いことでも言ったか? そうなのか?」
「ひっく……違うよ。全然違うよ……」
「じゃあ、なんて言ってんだ?」

 ドラが俺の耳元にそっと口を近づけて囁いた。

「えっ! その 」
「シーっ、言っちゃダメ!」
 
 ドラが俺の口を急いで塞いだ。どうやらあの言葉は、ドラの真の名らしい。しかも俺が名付けたとか……。

「これは僕たちだけの秘密だから」

 俺たちの秘密って、俺には実感ないし……。

 伴侶と決めた相手にしか晒さない名前。しかもドラは生まれた時には名前を持っていなかった。というより、ドラは13番目の卵で、生まれた時に伴侶がいないことを懸念した両親が側近に頼んでドラの卵を隠したらしい。しかしドラの卵は盗まれ、人の世界に持って行かれた。そこで卵から孵ったドラが最初に目にしたのは、他でもないこの騎士だったのだ。

「……ハルぅと同じでね、とっても優しかったよ」
「お前、まだこいつのこと好きなのか?」

 なんだこのもやもやは。ドラが映像を見ながら話すことにイライラする。

「だって俺には実感ないし、なにも覚えてねえし!」
「ハルぅ、覚えていなくたって、ハルぅはハルぅだよ~。それに僕が好きなのはハルだから」

 涙をいっぱいためたエメラルド。いまにもこぼれ落ちそうだ。ドラが俺を好きなのは分かってる。分かってるはずなのに……。それに俺だって……。

「もう昔の名前は忘れるよ、だっていまの名前の方が好きだし」
「え?」
「ドラ……って名前」
「いや、でも。お前に本当の名前があるって知らなかったし……」
「もういいんだ。だって大昔のことだから」
「ったく、いいわけねえだろ!」
「え?」
「俺には分からねえけど、きっとそこの人は一生懸命考えたと思うぞ、お前の名前……」

 一生懸命考えた……なんでそう思ったんだろう。でもきっとそうに違いないと思った。悔しいけど。

「だから忘れなくていいんじゃね? 俺はお前のこと本当の名前で呼べないけど、気持ちは変わらないから……お前のこと好きだって気持ちは変わらないから!」
「ハルぅ」

 勢いよく抱きついてきたドラに俺は押し倒されるようにして床に倒れこんだ。ドラの顔が俺の目の前にある。

「やはりここでしたか、ドラさま、悠さま!」

 声のほうへ顔を向けると、そこにはウィンさんが立っていた。そしてその背後から人影が近づき姿を現すと……。

「悠ちゃん! ドラちゃん! 迎えに来たよ!!」
「「親父! パパさん!」」

 なんとそこには俺の親父が立っていた。
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