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何故……

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「……!……って!…………が…………!」

何かしら?
体が、揺さぶられてる感じがする。

「……!……ませ!……」

大好きな人達の声が聞こえます。
いえ、聞こえるはずはないですね……この場所は私しか知らないはずですもの。

奥様には学生時代に話したかもしれませんが、覚えていないでしょうし。

「……ねぇ!……がい…………お……!」

泣いてるんでしょうか、開かない瞼の上に雫がぽたぽた落ちてきています。

「……し……いで…………おね……よ!」
「目を……!……ま……メ……!」

旦那様も、声が震えてる気がしますが…

どういう事でしょうか……私はどうやら死んでないようです。
薄らと、目を開けてみる…すると、視界いっぱいに奥様と旦那様が見えました。

2人とも目に涙を浮かべ、私を挟む形で覗き込んでいます。

「……な…………ぜ……?」
「「メルヴィア!!!」」

声が掠れ……上手く出せません………

泣きながら「良かった」と言い、抱き着いてくる奥様。
安堵の息を吐き出し私の肩に触れ、覗き込む旦那様。

 

なぜ私は……

…………生きているのでしょうか



罪の意識から逃れたくて、死を選んだというのに。


「……っ!メルヴィア……」
「……良かった……」



毒を……飲んだはずなのに…………


「なぜ……」

涙が頬を伝い、自分が生きてる事を実感する。


「そんなの!決まってるじゃない!!」

奥様がガバッと起き上がり、私の肩を掴んで




「貴方に生きてて欲しいからよ!」




涙ながらに訴えてくる奥様。


「中和剤を飲ませたんだ………君は、意識がなくて危険な状態だった…」

旦那様も、目元の涙を拭いながら答える。




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