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勇者王決定戦
第32話 夢
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……
…………
………………
「ここは……?」
「……さまぁ!」
どこからか、小さな女の子の声が聞こえてくる。
(この声はだれ?)
「そんなに走ったら危ないよ、イレーネ」
(わたし?)
「イレーネ、こちらにいらっしゃい」
(あの方は……?)
影がかかり顔がよく見えない……
お母様!と呼び走っていく…たぶん私…。
どこかの庭園?で母親らしき人の胸に飛び込み、抱っこを強請っている。
近くには男性も立っていて、ファーが着いた赤いマントを身につけ頭には王冠が付いていた。
(この人は……)
知ってる気がするのに、思い出せない。
思い出せないせいか、顔は未だ霞みかかったまま。
・
・
・
北のギルド、医務室。
眠るイレーネの傍には、祈るように彼女の手を握る金の髪の青年がいた。
時折うなされるイレーネを優しく撫で、額に置かれたタオルを取り替え、決して傍を離れない男はレオ。
この国の王弟で名をレオハルト。
イレーネの実兄だ。
「イレーネ……大丈夫だ、俺がいる。兄上がいる。父上や母上、フォルもいる。だから、目を覚ませ……頼む」
「う…………ん……」
目を覚ましたかと思ったけど、顔を背けただけで静かな寝息が聞こえてきた。
落ちたタオルを再び濡らし額に置いてやる。
地方戦の事は聞いた。
決勝戦で起きた事件も。
あれから既に1週間は経とうとしていた。
けれど、イレーネが目を覚まさない……医者の話によれば、時空魔法でも高度な魔法を使用し、更には相手の死の魔法に対抗したのも原因だと言う話だ。
カチャ
後ろで扉が開く音がするが、レオは振り向かない。気配で誰か分かったからだ。
「フォル、サムア」
「イレーネちゃん、まだ目覚めない?」
「……悪い、俺たちが付いていながら」
「お前らが悪い訳じゃないことぐらい理解している。死の魔法なんて、イレーネじゃなきゃ気付かないし、防ぎようがないだろう?氷薔薇にも助けられたと」
「ああ、イレーネが気に入られていなければ、あの場に居た殆どの者が死んでただろう俺達も含めて」
「私達はイレーネちゃんに守ってもらったわ…」
なのに、イレーネちゃんが目覚めないなんて!と、サムアは後悔を滲ませる。
地方戦は、お開きになった。
会場が使い物にならなくなった事、死の魔法で混乱した市民を落ち着ける方が先と判断した為だ。
フォルスはレオハルトとサムアと共にイレーネの傍に待機し、ラハルとザックは白銀の狼と共に北の地のモンスター討伐に向かってくれた。シグレは入れ替わりの魔法の取得の為、訓練中だ。
氷薔薇は、力を使い過ぎたらしく原初の森で待機すると言っていた。
イレーネが目を覚ましたら伝えろと、1匹の狼を置いていった。
その狼は部屋の隅で大人しく伏せをしている。時折、こちらの様子を伺うけれど、決してその場から動かず、レオ達に気を使っているようだった。
「……ん」
「イレーネ……」
「…にぃ……さま」
小さな寝言が聞こえた。
兄様と……記憶を取り戻したのだろうか…
だったら、どんなに良かったか…
その後目を覚ましたイレーネに、ガッカリした事は言うまでもなかった。
目を覚ました事は素直に嬉しかったが、記憶が戻った訳じゃなかった事に、レオは少なからずショックを受けた。
※※※
イレーネの夢の中
未だ夢の中で、漂いながら、誰かも分からない人達の会話を聞くイレーネ。
「にいさま、ポーション作ったの!」
「またか……」と、げんなりしながらも受け取る兄と呼ばれた金の髪の男の子。
お父様と呼ばれた男性が、小さなわたし?を抱き上げ、キャッキャと笑い声を上げている。
懐かしい気がするのに……
思い出せない事が、何故だかとても悲しくて。
少しずつ、みんなが黒く染まっていく。
ああ、もしかしたら目覚めるのかも……
最後まで、思い出せないまま……
「大丈夫だよ!おねぇちゃん!にぃさまの事、必ず思い出すから!」
「大丈夫だ、イレーネ。俺たちは必ず迎えに行くから」
そう言う兄様の姿は……どことなく冒険者のレオさんに似ている気がした……。
翌朝、目が覚めると、私が眠るベッドにレオさんが突っ伏しながら寝ていた。
「!!」
びっくりして、思わず手を引っ込めたら、異変を感じたのかレオさんが目を覚ました。
「イレーネ…?」
「えっと、レオさん?おはようございます」
「イレーネ!!」
寝ぼけていたのか、最初は目をパチパチさせて、私が目を覚まし出ることを確認すると大きな声を上げて部屋を出て行った。
でも、直ぐに戻ってきて、サムアさんとフォルスさんを連れてきた。
「イレーネちゃん!もぅ!心配したんだから!」
「良かった…1週間も目覚めなかったんだぞ」
泣き崩れたサムアさんを放って真っ直ぐに私の元まで来ると額に手を置いた。
熱は無いなと確認して、手を離し振り返るとレオさんが無言でフォルスさんを睨んでいた。
「……と、わりぃ」
「……はぁ、大丈夫か?イレーネ」
「はい、体は軽いですし、何ともなさそう…かな」
「ダメよ!暫くは安静にして休んでなさい!」
サムアさんに依頼は暫く禁止にされてしまった。
ザックさん達は白銀の狼と共にモンスターの討伐を行っていて、フォルスさんはこれから合流するそう。
私も行きたかったけど、男に戻ったサムアさんの威圧とレオさんの威圧が凄すぎて、何も言えなかった。
本戦までの間は、ゆっくり休めと厳命されたのでポーション作りに精を出そうと思います。
勇者王決定戦本戦まで、あと35日。
…………
………………
「ここは……?」
「……さまぁ!」
どこからか、小さな女の子の声が聞こえてくる。
(この声はだれ?)
「そんなに走ったら危ないよ、イレーネ」
(わたし?)
「イレーネ、こちらにいらっしゃい」
(あの方は……?)
影がかかり顔がよく見えない……
お母様!と呼び走っていく…たぶん私…。
どこかの庭園?で母親らしき人の胸に飛び込み、抱っこを強請っている。
近くには男性も立っていて、ファーが着いた赤いマントを身につけ頭には王冠が付いていた。
(この人は……)
知ってる気がするのに、思い出せない。
思い出せないせいか、顔は未だ霞みかかったまま。
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北のギルド、医務室。
眠るイレーネの傍には、祈るように彼女の手を握る金の髪の青年がいた。
時折うなされるイレーネを優しく撫で、額に置かれたタオルを取り替え、決して傍を離れない男はレオ。
この国の王弟で名をレオハルト。
イレーネの実兄だ。
「イレーネ……大丈夫だ、俺がいる。兄上がいる。父上や母上、フォルもいる。だから、目を覚ませ……頼む」
「う…………ん……」
目を覚ましたかと思ったけど、顔を背けただけで静かな寝息が聞こえてきた。
落ちたタオルを再び濡らし額に置いてやる。
地方戦の事は聞いた。
決勝戦で起きた事件も。
あれから既に1週間は経とうとしていた。
けれど、イレーネが目を覚まさない……医者の話によれば、時空魔法でも高度な魔法を使用し、更には相手の死の魔法に対抗したのも原因だと言う話だ。
カチャ
後ろで扉が開く音がするが、レオは振り向かない。気配で誰か分かったからだ。
「フォル、サムア」
「イレーネちゃん、まだ目覚めない?」
「……悪い、俺たちが付いていながら」
「お前らが悪い訳じゃないことぐらい理解している。死の魔法なんて、イレーネじゃなきゃ気付かないし、防ぎようがないだろう?氷薔薇にも助けられたと」
「ああ、イレーネが気に入られていなければ、あの場に居た殆どの者が死んでただろう俺達も含めて」
「私達はイレーネちゃんに守ってもらったわ…」
なのに、イレーネちゃんが目覚めないなんて!と、サムアは後悔を滲ませる。
地方戦は、お開きになった。
会場が使い物にならなくなった事、死の魔法で混乱した市民を落ち着ける方が先と判断した為だ。
フォルスはレオハルトとサムアと共にイレーネの傍に待機し、ラハルとザックは白銀の狼と共に北の地のモンスター討伐に向かってくれた。シグレは入れ替わりの魔法の取得の為、訓練中だ。
氷薔薇は、力を使い過ぎたらしく原初の森で待機すると言っていた。
イレーネが目を覚ましたら伝えろと、1匹の狼を置いていった。
その狼は部屋の隅で大人しく伏せをしている。時折、こちらの様子を伺うけれど、決してその場から動かず、レオ達に気を使っているようだった。
「……ん」
「イレーネ……」
「…にぃ……さま」
小さな寝言が聞こえた。
兄様と……記憶を取り戻したのだろうか…
だったら、どんなに良かったか…
その後目を覚ましたイレーネに、ガッカリした事は言うまでもなかった。
目を覚ました事は素直に嬉しかったが、記憶が戻った訳じゃなかった事に、レオは少なからずショックを受けた。
※※※
イレーネの夢の中
未だ夢の中で、漂いながら、誰かも分からない人達の会話を聞くイレーネ。
「にいさま、ポーション作ったの!」
「またか……」と、げんなりしながらも受け取る兄と呼ばれた金の髪の男の子。
お父様と呼ばれた男性が、小さなわたし?を抱き上げ、キャッキャと笑い声を上げている。
懐かしい気がするのに……
思い出せない事が、何故だかとても悲しくて。
少しずつ、みんなが黒く染まっていく。
ああ、もしかしたら目覚めるのかも……
最後まで、思い出せないまま……
「大丈夫だよ!おねぇちゃん!にぃさまの事、必ず思い出すから!」
「大丈夫だ、イレーネ。俺たちは必ず迎えに行くから」
そう言う兄様の姿は……どことなく冒険者のレオさんに似ている気がした……。
翌朝、目が覚めると、私が眠るベッドにレオさんが突っ伏しながら寝ていた。
「!!」
びっくりして、思わず手を引っ込めたら、異変を感じたのかレオさんが目を覚ました。
「イレーネ…?」
「えっと、レオさん?おはようございます」
「イレーネ!!」
寝ぼけていたのか、最初は目をパチパチさせて、私が目を覚まし出ることを確認すると大きな声を上げて部屋を出て行った。
でも、直ぐに戻ってきて、サムアさんとフォルスさんを連れてきた。
「イレーネちゃん!もぅ!心配したんだから!」
「良かった…1週間も目覚めなかったんだぞ」
泣き崩れたサムアさんを放って真っ直ぐに私の元まで来ると額に手を置いた。
熱は無いなと確認して、手を離し振り返るとレオさんが無言でフォルスさんを睨んでいた。
「……と、わりぃ」
「……はぁ、大丈夫か?イレーネ」
「はい、体は軽いですし、何ともなさそう…かな」
「ダメよ!暫くは安静にして休んでなさい!」
サムアさんに依頼は暫く禁止にされてしまった。
ザックさん達は白銀の狼と共にモンスターの討伐を行っていて、フォルスさんはこれから合流するそう。
私も行きたかったけど、男に戻ったサムアさんの威圧とレオさんの威圧が凄すぎて、何も言えなかった。
本戦までの間は、ゆっくり休めと厳命されたのでポーション作りに精を出そうと思います。
勇者王決定戦本戦まで、あと35日。
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