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愛華の幼なじみ
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私は徹くんと別れてから授業をサボった理由を言いに職員室に向かった。
「失礼します」
二回ノックをしてから中に入る。右側の一番奥が私の担任の先生の席だ。
「あら白崎さん! どうして授業の時いなかったの!! 心配したのよ」
そう言って先生はまるで迷子になった子どもが見つかったかのように私を思いっきり抱きしめてきた。心配してくれるのは大変嬉しいことではあるんだけど、その抱きしめる力が強すぎて私は耐えきれなくなった。
「ちょ、ちょっと先生! 痛いですよ!」
「あら、ごめんなさい! つい力が入ってしまったわ」
私の体から無理矢理はがすと、先生は謝ってくれたが悪いと思っているというのが全く感じられない。
その証拠にもう一度抱きしめようと私の肩を掴み引き寄せようとしている。
私は全力で対抗し少し経ってからようやく諦めてくれた先生が残念そうに話を進めた。
「はぁ…… それでどうして授業に出てなかったの?」
「体調が悪くなってトイレにこもっていました」
「50分間ずっと?」
「はい」
「そんなに悪かったなら保健室に行けばよかったんじゃないの?」
「すぐによくなると思ったんですが、やっぱりダメで動けなかったんです」
「そうだったのね」
言葉だけ聞けば納得しているように思えるが、先生は私をじーっと見ていて、その表情からは本当なのかと疑っているのが分かる。
50分間ずっと動けなかったっていうのは少し無理がある。なのでここで切り札を出す。
「そのー…… 今日は、あの日で……」
「あっ…… そうだったのね。配慮が足りなくてごめんなさい。それならわかったわ。今はもう大丈夫なのね?」
先生はやってしまったといった顔をして、その謝罪は本心からだというのが十分に伝わってきた。
私は先生にこんな嘘をついてしまったことを申し訳なく思い、心の中で全力で謝りまくった。
「はい。痛みは引いたので大丈夫です」
「また痛みが出てきて無理だと思ったらすぐに言ってちょうだい」
「わかりました」
「それじゃあ話は終わりね! 次の授業から無理のないように頑張りなさい」
「はい! 失礼します」
職員室を出て教室へ向かう。その途中いつものように聞きたくもない私への言葉がちらほらと耳に入ってくる。
「なぁ見ろよ。やっぱ可愛いよなー」
「ほんといい体してるな」
「女神のように美しいぃ!!」
「やりてー」
「おい! 聞こえるだろ」
一人だけおかしな人もいるが基本は他の人のように可愛いとかエロいことをヒソヒソと言っている。しかしそれは嫌でも全部聞こえてしまう。
だから校内でどこかに一人で移動する時私は自然と早足になってしまう。
教室のドアの前に着いた私は少し息が上がってしまっていたので、それを整えてからドアを開ける。
「愛華! あんたどこ行ってたの!」
教室に入ってすぐにお母さんみたいに問い詰めてきたのは私の幼なじみで親友の青木乃々花だ。
「た、体調が悪くて…… 心配かけてごめんね」
「……まぁいいわ。後でちゃんと聞くからね」
乃々花そう言って自分の席に戻っていった。私の嘘が乃々花に通用したことは今までに一度もない。
そして私がちょっとした嘘でもついた日の乃々花はかなり怖い。
私はお昼の時間にやってくる責めの乃々花のことで頭がいっぱいで、授業中の内容が全く入ってこなかった。
「失礼します」
二回ノックをしてから中に入る。右側の一番奥が私の担任の先生の席だ。
「あら白崎さん! どうして授業の時いなかったの!! 心配したのよ」
そう言って先生はまるで迷子になった子どもが見つかったかのように私を思いっきり抱きしめてきた。心配してくれるのは大変嬉しいことではあるんだけど、その抱きしめる力が強すぎて私は耐えきれなくなった。
「ちょ、ちょっと先生! 痛いですよ!」
「あら、ごめんなさい! つい力が入ってしまったわ」
私の体から無理矢理はがすと、先生は謝ってくれたが悪いと思っているというのが全く感じられない。
その証拠にもう一度抱きしめようと私の肩を掴み引き寄せようとしている。
私は全力で対抗し少し経ってからようやく諦めてくれた先生が残念そうに話を進めた。
「はぁ…… それでどうして授業に出てなかったの?」
「体調が悪くなってトイレにこもっていました」
「50分間ずっと?」
「はい」
「そんなに悪かったなら保健室に行けばよかったんじゃないの?」
「すぐによくなると思ったんですが、やっぱりダメで動けなかったんです」
「そうだったのね」
言葉だけ聞けば納得しているように思えるが、先生は私をじーっと見ていて、その表情からは本当なのかと疑っているのが分かる。
50分間ずっと動けなかったっていうのは少し無理がある。なのでここで切り札を出す。
「そのー…… 今日は、あの日で……」
「あっ…… そうだったのね。配慮が足りなくてごめんなさい。それならわかったわ。今はもう大丈夫なのね?」
先生はやってしまったといった顔をして、その謝罪は本心からだというのが十分に伝わってきた。
私は先生にこんな嘘をついてしまったことを申し訳なく思い、心の中で全力で謝りまくった。
「はい。痛みは引いたので大丈夫です」
「また痛みが出てきて無理だと思ったらすぐに言ってちょうだい」
「わかりました」
「それじゃあ話は終わりね! 次の授業から無理のないように頑張りなさい」
「はい! 失礼します」
職員室を出て教室へ向かう。その途中いつものように聞きたくもない私への言葉がちらほらと耳に入ってくる。
「なぁ見ろよ。やっぱ可愛いよなー」
「ほんといい体してるな」
「女神のように美しいぃ!!」
「やりてー」
「おい! 聞こえるだろ」
一人だけおかしな人もいるが基本は他の人のように可愛いとかエロいことをヒソヒソと言っている。しかしそれは嫌でも全部聞こえてしまう。
だから校内でどこかに一人で移動する時私は自然と早足になってしまう。
教室のドアの前に着いた私は少し息が上がってしまっていたので、それを整えてからドアを開ける。
「愛華! あんたどこ行ってたの!」
教室に入ってすぐにお母さんみたいに問い詰めてきたのは私の幼なじみで親友の青木乃々花だ。
「た、体調が悪くて…… 心配かけてごめんね」
「……まぁいいわ。後でちゃんと聞くからね」
乃々花そう言って自分の席に戻っていった。私の嘘が乃々花に通用したことは今までに一度もない。
そして私がちょっとした嘘でもついた日の乃々花はかなり怖い。
私はお昼の時間にやってくる責めの乃々花のことで頭がいっぱいで、授業中の内容が全く入ってこなかった。
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