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第二章 真の勇者は異世界人

古の勇者の神の権化と神アディリアス、謎は深まるばかり

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「つまり、グリモアはその勇者の持ち物ってこと?」

「いや、持ち物ではない神の権化セフィロトだ、あやつは全部で4つ持っておった」

◇グリモア
 魔物を倒すとチャージされる特殊魔法。

絶対神眼ショットガン
 説明不能

次元世界デイメンションワールド
 世界を構築する力

六種族変幻自在ブリットランチャー
 竜人(闇)、獣人(風)、悪魔(水)、天使(火)、人間(土)、巨人(光)に変身する力をもつ

「ちなみにその勇者の力はワシを越える」

「……あなたより強いの?」

「ああ、だがその力も全て失われて……いや、おかしい、なぜグリモアがここにある? 巻き戻しで無くなったはずだぞ」

「どういうこと?」

 だけど精霊龍メルティナは思考に閉じ籠り、私たちがいないかのように考えに集中し出した。
 とても問いただせる状態じゃないので静に聞きたいことを聞こう。

「静さん、あなた達は、使徒はなぜそんなに神アディリアスに執着するのですか?」

「ふふふ、執着もするだろうさ」

「できれば詳しく聞きたいです」

「話しても良いけど、歴史なんて言うのは当事者だとしても正しく把握していないと言うことを前提に聞いて欲しい」

 静が言うには歴史に主観が入れば当事者でも誤認することがあると言う。
 正しく分かるものは真の神以外いないと。

 まず、大前提として私達使徒はシンヤ達よりも後にこの世界に来ているので、それ以前の正確なことはわからないと前置きされた。

 そして召喚された時点で世界は荒廃していた。

 静達は召喚と同時に現地人の人格による拒絶反応がでて4人は狂ってしまった。

 静を含めた4人はハコブネで治療を受けることになった。

 しかし普通の治療では元にもどるはずもなく、静達は使徒へと改造された。

 使徒の力はアディリアスの力を分化させ与えたものでアディリアスその物の力であること。

 そしてアディリアスは言ったのは私の力が及ばず君達に迷惑をかけたと。

 彼らをこの世界に呼んだ存在が誰なのかわからないと言われたと。

 召喚事態はアディリアスは行っていないと言うのだ。

 この時ウルティアは6人の勇者を引き連れ魔族1000人と戦っていた。

 この魔族は最初の1000人が異形に変化したもので手がつけられなかった。

 特にシンヤは敵味方関係なく手当たり次第破壊した。

 そもそもシンヤは地球にいたときは男性で二重人格だったそうだ。

 それがこの世界に来たら、主従逆転して身体が女体化してしまったと。

 そして地球の主人格は剣となってしまったと言うことらしい。

『ケンケンそれであってる?』

『残念だが我も当時の記憶がほとんどないのだ、アディリアス様に助けられたのは確かだがな』

『そう』

 そして突如地球に隕石群が降り注いだ。それは何十何百とすごい数だったと言う。

 それと共に魔族もおとなしくなりシンヤが捕らえられた。

 だけどアディリアスはシンヤを殺そうとする者達を説得して、シンヤを助けたと言う。

「待って、でもそれだと光の神ウルティアが狂った理由が分からないのだけど」

「ん……。嫉妬じゃ」

「は?」

「だから嫉妬じゃよ。何せ使徒と勇者10人は女、シンヤも女その11人が全員アディリアス様に抱かれたからな」

 そう言うと静はれた頬を染める。

 は? え?

「つまり、世界がこんなになったのって浮気が原因?」

「単純に言えばそうじゃな」

 ウルティアは神の癖に器が小さいと静は言う。

 なんだかな。

 一気にやる気無くなった。

 内輪揉めの尻拭いで私呼ばれたの?

 この時すでにアディリアスにはほとんど力が残っていなかったそうだ。

 勇者に神剣デバイスを与え、使徒に力を与えたせいで。

 そこで愛人と本妻の戦いになり、本妻が負け全員が本妻を殺そうとしたが、アディリアスがその身を犠牲にしてウルティアを封印した。

 その自身の身をバラバラに引き裂いてウルティアを封印したのだと、泣きながら静は言う。

 まったく泣ける要素がない、自業自得な気がするのは私だけでしょうか?

 むしろウルティアかわいそう。

 その身を犠牲にしてウルティアを救ったことに感銘した6人の勇者たちは、自分の罪を悔い封印を守ることを近い、静達4人はアディリアス復活を目論んだ。

 シンヤはアディリアスのお気に入りで、神のシステムを任されて復活もさせたいがこの世界を守る立場になってしまい傍観者になったと。

 ただ、使徒と勇者が争ううちにシンヤもアディリアス復活に傾き新たな勇者システムを作ったと言う。

 そしてこの世界のレベルシステムは使徒の本来の力を封じる物なのだそうだ。

 使徒の力は強大で勇者をしのぐ強さを発揮してしまうのでかせとしてレベルシステムを作ったと言う。

「枷があってあんなに強い真奈美ってなんなの」

「あやつは真奈美であって真奈美ではないからのう」

 静が言うには真奈美は他の使徒二人を取り込んでいるのだと言う。

 つまり一人で使徒三人分の強さなのだと。

 それでも本来の力には及ばないと言う。

 自信なくしますわ、この世界強い人多すぎませんか?

 まあ、古参が俺Tueeeなのは分かりますけど。

 正直ドン引きです。

「とは言え、これは私の主観によるものだから正確ではないかもしれんがな」

 そう言うとカッカッカと大声で笑った。

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